アイコン三国志 人物名鑑 16(〇八六~〇九五)
呉の将。強情で目上の者に逆らうことが常で、孫権以外の者の命令にはなかなか従わなかった。
一方で部下はもちろんその家族の名前や顔を把握し、下からは大いに慕われた。
筆者曰く――
演義では若武者とされるが、正史ではすでに壮年に差し掛かっていた。性格は正史に準じている。
本作では特に年齢には言及されないが、地位も名声もまだまだ低い。しかしこういった人材をうまく扱えるのが孫権の強みなのだ。
なお「曹丕は俺以下。曹仁は曹丕以下で問題外」は正史での彼のセリフである。
魏の将。曹仁とともに朱桓と戦うも討たれた。
筆者曰く――
絵師がジョン・レノン崩れと評したため、ジョンとビートルズの名曲がセリフに入る安易なキャラ付けがされた。
死ぬほどちょい役なくせに無駄に特徴的な素晴らしいアイコンである。
魏の将。曹仁のもとで呉と戦うも捕虜となった。後に曹真のもとで諸葛亮と戦い今度は討たれた。
演義では曹真の懐刀とされ、流星鎚という独自の武器を操りモブ武将を立て続けに殺した。
筆者曰く――
本作では曹仁と曹真のもとにいた二人の王双を同一人物とした。モデルはもちろん室伏。
捕虜となった屈辱を胸に肉体を鍛え上げ、狭い牢獄の中でも特訓できる必殺技として、ハンマー投げの奥義を編み出した。
北伐でのモブ武将相手の大暴れをご期待ください。
蜀の臣。劉備には厚遇されたがその死後、諸葛亮は「耄碌して他人の足を引っ張ることしかしない」とブチギレ左遷した。
筆者曰く――
正史では温厚な諸葛亮にそれだけブチギレられるほどだから、相当なクソジジイだったことは疑いない。
だが本作では輪をかけて性格の悪い諸葛亮と絡むせいで、それほどクソジジイには見えない。諸葛亮マジックである。
蜀の将。馬超の妹で趙雲の妻。反三国志にしか登場しない。弓の名手で多くの武将を射倒した。
筆者曰く――
馬岱のエセ関西弁+趙雲口調で手軽に作られた。馬超があんな性格だし、馬休と馬鉄は父とともに都に上がっていたため、
従兄の馬岱が幼い頃からかわいがったので、自然とエセ関西弁が伝染ったらしい。
彼女は武芸にしか興味がなく嫁入りなど考えていなかったが、相手が趙雲と聞くと一も二もなく婚姻に同意した。
すると夫の口調もあっさり伝染したあたり、しっかりしているように見えて案外素直な他人に影響されやすい子なのだろう。
クッソかわいいアイコンなので出番も自然と増えており、驚異的な男率を誇る本作において一服の清涼剤である。
蜀の臣。優れた学者で、劉禅の教育係も務めた。
筆者曰く――
絵師によるとクワマンポジション。若い人には通じないよ。
あんな劉禅の側に付き従っているせいで、生え際はみるみる後退しているらしい。
きわめて地味な人物だが、劉禅のついでに今後もたびたび顔だけは出すことだろう。
蜀の二代皇帝。蜀を滅亡させたことから演義でも史実でも無能の代名詞とされる。
筆者曰く――
基本的に父譲りの無能なことは確かだが、単なる無能ではないように描いているつもり。
なんせ現在のところ諸葛亮を驚かせた二人の人物の一人である。この劉禅のもとで蜀はどう衰退していくのか楽しみである。
ちなみに運の良さも父譲りのケタ外れで、諸葛亮を訪ねていった時も、彼は何も考えず手ぶらで都を出たのに、
まったく道に迷わないし野盗にも出くわさず、偶然旅人が忘れていった弁当や、偶然鳥が落としていった木の実などを食べ、
快適な旅を満喫した末に到着したらしい。
呉の重臣。張昭を押しのけて丞相となった。控えめで生真面目な性格で酒をたしなまなかったが、孫権からは
「顧雍と飲むと酒がまずいが、口を開けば的確なことを言う」と孫権らしい褒め方をされている。
筆者曰く――
蜀の呉懿ほどではないが、なかなかその存在を他者に認識されないステルス能力を持つ。
史実での顧雍は出世したことを家族にも告げず、家族は知人から出世を聞いて驚いたというが、本作の顧雍ならば家族にちゃんと伝えたのに、はいはいと聞き流されてしまったのだろう。
家庭内や職場に居場所が無いわけではないが、まさしく空気のような存在感を備えた人物である。
蜀の臣。初老を迎えてから劉備に見出された。諸葛亮にも見込まれ呉への使者となり同盟を取り付けた。
孫権には個人的に莫大な贈り物をされるほど馬が合ったという。
筆者曰く――
50を過ぎてからようやく出世街道に乗った晩成の人なら、出世できないなんらかの理由があったろうと考え、極端な緊張しいに設定した。
その実直な人柄は劉備や孫権のような「細けえこたぁいいんだよ」な連中に好まれる。
緊張しいなだけで実力はあるため、外交官に留まらず文武両道で頭角を現していくだろう。
蜀の五虎大将最後の一人。チート武将。
筆者曰く――
アイコンが3つもあるのにずっと同じアイコンを使い続け、今さら2つ目に変更。
筆者の無計画さを示すいい見本である。
蜀の将。戦場で生まれ育ったため学がなく、文字も10個も知らなかった。
だが部下に書を読ませ見識高く、戦場での判断は常に正しかった。
筆者曰く――
江戸っ子にしたのは単純にキャラ付けの他、(黄権も劉璝もいなくなって形骸化しているが)いちおう博多弁が基準の益州政権で外様の立場なことも表している。
細かいことは気にせず威勢のいい彼のさっぱりした性格は、好悪は分かれるものの諸将の中でも異彩を放つ。
呉に仕えていたらきっと孫権とはものすごく馬が合っただろう。
蜀の将。南方の統治を任されるとアメとムチを使い分け巧みに治め、領民はもちろん異民族からも慕われた。
老境にさしかかり病に倒れても従軍し、魏軍と戦い華々しく討ち死にした。その死は異民族にも嘆かれたという。
筆者曰く――
蜀の侍。二字熟語しか使わない。「SKETDANCE」に一回だけ登場した宇賀神牙王にちなんでいるとかいないとか。
郭嘉とキャラがかぶっている気がするが、あちらは肺病で咳き込むため単語しか使えないだけで、張嶷の場合は「侍たるもの余計な言葉は発さず行動で意思を表す」という信念から無口になっているのだ。
彼の侍オーラにあてられた、心に侍魂を秘めた者に強く慕われるという。
南中の豪族。呉と通じて反乱を起こしたが鎮圧されて首を斬られた。演義では孟獲の配下とされる。
筆者曰く――
本作では演義と正史の中間くらいの立場で、呉にも孟獲にも通じている。
都のよく訓練された実戦経験も豊富な兵をひょろひょろ侍とさげすむように、基本的に粗暴で頭が悪い。
諸葛亮にとっては格好の獲物で、景気よく策謀に引っかかる様が見どころである。
南中の豪族。雍闓とともに反乱を起こしたが鎮圧された。
演義では諸葛亮に利用されるも、忠臣として祭り上げられ益州南部の統治を任された。
筆者曰く――
とうてい益州南部の統治を任せそうにないアイコンだが、これは高定が南蛮にも蜀にも溶け込むカメレオン野郎だということを指し示しているのだよ!(憶測)
本作でも演義と同様に忠臣(笑)として祭り上げられるが、本作の諸葛亮はアレなので、彼の最後は【お察し下さい】
益州の官吏だったが雍闓らとともに反旗を翻した。演義では雍闓らとともに部族の頭目とされる。
筆者曰く――
本作では正史での元官吏として登場。絵師が「たまのギター」と言っていたので、「さよなら人類」の歌詞がセリフに入る。きつい縛りだが登場回数が非常に少ないので苦労はしなかった。
高定の腹心。演義オリジナル。勇猛さで知られた。
筆者曰く――
名倉。名倉として扱っても良かったのだが泰造もホリケンもいないので断念した。
勇猛(笑)らしいがたいていの戦果は不意打ちで挙げており、しかも演義では王平程度に捕らえられている。
タイ人+ムエタイで手軽にサガットにしたが、サガット気分なのは本人だけでせいぜいアドンもどきである。
ちなみにタイガージェノサイドの後の「シャシャシャ シャシャシャシャ シャシャシャシャシャシャシャ」は、ストリートファイターZERO2でタイガージェノサイドをコンボゲージMAXで放った時のHIT音が元ネタである。
蜀の将。雍闓らの反乱にくみせず永昌を守り通し諸葛亮に激賞された。
演義ではなぜか文官ポジションで、南中の地図を諸葛亮に託し、遠征にも同行した。
筆者曰く――
絵師が予備知識無しで自分のイメージで描いた結果、誰も見たことがない呂凱が出来上がった。正直爆笑した。
装備は貧弱で、使い古しの皮の鎧と皮の帽子と愛用した結果、体臭がものすごいことになっているが、
諸葛亮曰く口臭はもっとすごいらしい。呂凱には申し訳ないがいいキャラ付けになった。
蜀の将。呂凱のもとで永昌を守った。演義ではなぜか呂凱と主従のポジションが逆転している。
筆者曰く――
基本的に正史に忠実な本作では呂凱の部下とした。主が口臭なら部下は体臭だろうという単純なキャラ付けである。
南中の豪族。演義では南蛮王とされる。反乱を起こすも諸葛亮に七回捕らわれ七回解放される完敗を喫し服従した。
筆者曰く――
かまいたち絵師は「孟獲はジミー大西のイメージ」と言っていて、すごく捨て難いアイデアなのだが、アイコンとあまりに合わないので断念した。
笑い上戸にした理由は特になく、軽い気持ちでキャラ付けした。
そこから派生して後に登場する弟や妻ら一族で喜怒哀楽を割り振ることになり、孟獲は喜の担当となった。
南中の王。演義オリジナル。運悪く趙雲に出くわし秒殺された。
筆者曰く――
アイコンから富豪キャラに。しかし賀斉ほど目立てるはずもなく、必殺技を披露するも趙雲に秒殺された。
南中の王。演義オリジナル。捕虜になったことをきっかけに諸葛亮に心服したため孟獲に殺された。
筆者曰く――
絵師によると触角はデスタムーアを意識したそうなので、異名に魔王を取り入れた。
だが異名だけで特に魔王キャラではなく、きわめて地味。
本作ではあんな性格の諸葛亮に心服するわけもなく、ああいう末路をたどった。
南中の王。董荼那と以下同文。
筆者曰く――
アイコンから外国人に設定した。だが異名だけで董荼那と以下同文。
南中の将。演義オリジナル。水牛に乗った大斧使い。馬岱に斬られた。
筆者曰く――
本作でももちろん水牛に乗り大斧を振り回し、馬岱に殺される。
孟獲が指摘する通り「大王を守る!」と言いながら大王そっちのけで暴れ回る脳筋。かしこさが20無いので命令に従わないのだ。
演義オリジナル。孟獲の弟。いまいちな献策で孟獲をたびたび窮地に陥れた。
筆者曰く――
孟獲一族の喜怒哀楽の哀担当。兄の孟獲ですらおびえるほどのサイコ野郎である。
演義オリジナル。南中の知恵者と呼ばれるが御近所の紹介をしただけで蜀軍に討たれた。
筆者曰く――
知恵者(笑)。彼の活躍をそのまま描けばネタキャラになるのは必然だった。
本当は毒矢を駆使して蜀軍と籠城戦を繰り広げるのだが、
どうでもいいエピソードだと思ったのでボツにし、どうでもいい死に方をしてもらった。
演義オリジナル。孟獲の兄だが地位を捨て隠棲していた。毒泉に苦しむ蜀軍を救った。
筆者曰く――
孟獲一族の楽担当。ここで出番終了となるのは惜しい気もする人物である。
演義オリジナル。蜀軍にいち早く降伏し、女兵を使い孟獲を捕らえた。
筆者曰く――
彼の率いる女兵に蜀の女たちが混ざっているというアイデアはぜひ使いたかった。
大いに満足したため、凱旋後にもご褒美で登場させた。
外見はこんなだが面倒見の良い好人物で、後にNNB(南蛮)48という歌って殺せる女兵軍団をプロデュースするとかしないとか。
演義オリジナル。祝融の弟。謎の交渉能力で木鹿大王や兀突骨を次々と説き伏せた。
筆者曰く――
偶然にも絵師が知らないはずのプロレスラー、HHHにそっくり。
だがトップレスラーのHHHにするほど実力者ではないし、筆者しか楽しくないのでHHHキャラにはしなかった。
結果、孟獲一族の喜怒哀楽も割り振られず不遇な扱いとなったが、謎の交渉能力は健在である。
演義オリジナル。孟獲の妻。張嶷、馬忠を次々と捕らえたがそこがピークで以降は背景に成り下がった。
筆者曰く――
孟獲一族の怒担当。無双シリーズの祝融とあまり変わらなかったか。
武器はよく見るとあまりブーメランではないが気にしてはいけない。
まぎれはあったにしろ張嶷、馬忠を倒した実力は伊達ではないし、娘の花鬘には優しい一面も見せる南中の母である。
京劇オリジナル。孟獲と祝融の娘。関索の嫁(4人目)になった。
筆者曰く――
孟獲一族の他の四人に喜怒哀楽を割り振ったため、逆に花鬘は無感情な感情の薄いキャラになった。
ちょっとだけ綾波レイを意識してるとかしてないとか。
なにぶん演義にも登場しないので出し方に困ったが、南蛮編には蜀軍に重要な情報をもたらす村人が多いので、その役目をほとんど彼女に振ってみた。
南蛮編が終わった後の扱いは、彼女だけではなく関索周りの全員が悩みどころである。
演義オリジナル。猛獣軍団と象で蜀軍を苦しめたが関索に討たれた。
筆者曰く――
チャトランとプースケはムツゴロウさんの映画から。
孟獲らとの会話を見る限り好人物のようだが、猛獣を飼い慣らすあたり、やはりいろいろと危険人物。
その特殊能力で魏延をも手懐けたが、諸葛亮の威圧の前にはかなわなかった。獣は強い方に従うものである。
演義オリジナル。兵士が乗り火炎放射する兵器。木鹿大王の猛獣軍団を蹴散らした。
筆者曰く――
これや藤甲軍を爆殺した地雷の発明者として、南蛮遠征に馬鈞を同行させた。
本来は魏延の脚部パーツとして開発されていたそうで、もし実戦配備されていたら魏延戦車か魏延ケンタウロスが見られただろう。
演義オリジナル。兀突骨の部下たち。主とともに爆殺された。
筆者曰く――
土安と奚泥が交互に話し、最後は二人同時に話す。っていうかなんなんだこいつらは。
アーロン一味から迷い込んできたような彼らにも中央の言葉を教えられた万安はすごい。
演義オリジナル。藤甲軍を率い蜀軍を苦しめたが地雷で爆殺された。
筆者曰く――
彼のセリフは主に「パチスロ北斗の拳・転生の章」のデビルリバースから抜粋した。
なお転生の章のデビルリバースは作中最強で、ケンシロウを殺しまくる模様。
魏延をも上回る圧倒的なスペックを見せつけたが、ゼルエルほどの耐久力はなく地雷にはかなわなかった。