↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貞操逆転世界にTS転生したのってハードモードでは?俺前世でそんな悪いことした?  作者: スノーマン
幼少編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
11/13

私がいないとダメなんだからという方に。そいつ、あなたがいてもダメですよ?

土日で引越し作業がありまして、土曜までの分は予約投稿できてますが、日月は更新できないかもです。

底辺作品ですが、自意識過剰なので謝っておきます。ごめんなさい。

「かえちゃは、すーがいないとだめなの!」


最近の雀の口癖である。自尊心が間違いなく肥大化している。

1日何回かはさっきのセリフを口にする。得意げにない胸を張るおまけ付き。2歳児なんだからあってたまるか。

……だから吸いませんよ雀さん?ヘッドロックやめて?


確かに、雀がいなくなったら寂しいだろう。しかしそれはあくまで親目線であり、雀がいないとダメになる程依存しているわけではない。つまりちょっとは依存しているということになる。あれ、おかしいな?


まぁ彼女の存在が俺の日常になっていることは認めようじゃないか。

というか、そのこと自体はいいのだ。お姉さんぶりたい年頃なのだろう。それもまた成長の1つだと思うし、何よりそんな彼女は尊い。推せる。ただし、色々と問題を引き起こしもするのだ。


「かえちゃのめんどうみてあげるの!」


そう言って彼女は俺の世話を焼こうとするのだ。

ご飯を食べさせようとし、着替えを手伝おうとし、時にはトイレまでついてこようとする。

されるがままになるのはまだいいのだが、なんせ2歳児はいろいろと加減が得意ではない。さらにはフィジカルモンスターなのだから、どんなことになるかをお察しであろう。


ご飯はこれでもかと口に詰め込まれ、顔の至るところに誤爆される。顔が汚れるだけならまだ良いのだが、ほんとにギリギリの目先までスプーンが迫ることもある。

洋服は拘束具になるし、絞首具にもなる。そんな言葉があるかは知らんけど、状況はわかってもらえると思う。

そして流石にトイレは勘弁してくれ。いくら二歳児同士とはいえ、プライベートスペースは守ってくださいください恥ずかしいので。

でも女性同士だと同じ個室に入り用を足す仲良しも存在すると聞いたことがある。都市伝説だと思っていたが、本当だったのかもしれない。百合は良いものだ。フィクションの女性はみんな優しいしね?


自分でできるからと拒否したこともあるが「だめ!すーがやるの!」と受け入れてもらえなかった。

まぁ強く拒否する理由も度胸もないので、されるがままに我儘に僕は雀だけを傷つけないよう、全てを受け入れている。慈愛しかないし慈愛しか勝たん。


そして今まさに雛鳥の気持ちで口を開閉するだけの簡単なお仕事をしているが、半分以上が床に落ちる現状に思うところを禁じ得ない。

彼女は満足そうだが、そろそろもったいないお化けのご登場も近そうだ。もったいないお化けを知らない?マジか。夢の中に集団で出てきて「もったいないーもったいないー」と言ってくるだけのお化けである。すげぇいい奴らだよね?


というか、天使や飛鳥さんはなんで我関せずなの?

可愛いなぁって顔で見守ってるけど、見せ物じゃなくてですね?フードロス教育のためにもちゃんと叱ってもろて?


実際は俺の方が雀の世話を焼いている訳だが、彼女は自分が世話をしていると思い込んでいる。その勘違いがまた可愛い。騙されてるとも知らずに無邪気なものだなバカめ!

……これ、ざまぁされるフラグじゃない?今のセリフキャンセルでお願いします!


「かえちゃんは、すーがいないとだめだからね」


結局最後まで雛鳥をさせられたあと、雀が満足そうに俺の頭を撫でる。この年で世話好きって、将来駄メンズに引っかからないかとてつもなく心配だ。

というか、この世界のメンズってどうなん?

男女比が極端に偏っている世界って物語の中では、傲慢男が多そうだけど……。


天使や飛鳥さんのようなシングルマザー世帯が基本となるのであれば、男性の需要は低いのだろうか。

女性の女性による女性だけの世界。


以前見たニュースを思い出す。


「アイドル男性が精子提供」

「男性を拉致し許可なく精子搾取、販売」


男性というより、子種としか思われていない可能性があるのだろうか?

たった2つのニュースで結論づけることはもちろんできないが、明治時代の女性のように、という所までは流石にいかないだろうが……。もしかしたらあり得るの?ないよね?そしてあるよね、人権。


とりあえずもう自分は男性じゃない。だから今は考えても仕方ないことなんだけど。1度思い当たってしまった以上、どうしても頭をよぎってしまう。

例え男性が迫害されてるとしても、自分には関係ないと分かっているのに、じわじわと不安が押し寄せてくる。


……気分転換のために、こぼしたご飯を掃除しよう。

そして、心もお腹も満たすために天使乳(ぼにゅう)を吸おう。

今夜は(いつもより10分くらいは)寝かせないぜ!


下衆な視線を天使に向けると、何故かお礼を言われている雀が目に入る。あれれー?おっかしいぞー?

……傍目には雀に世話焼かれてる楓の図だったりするの?逆だと思ってるの俺だけ?


いや、それはそれで2歳児である事が疑われてないって事だからいいんだけどさ……なんか、こう、ね?


ちなみに俺は9月生まれ。楓は12月生まれだ。3ヶ月ものアドバンテージがあるのに、楓の方が体が大きい。

2歳検診の時の数字だが、俺が75センチ、楓は90センチだった。というか俺は周りの子より小さめで、雀は周りの子より大きかった。まさに凸凹コンビだ。

幼児期は1ヶ月の月齢差でも、成長度合いは想像以上に大きいって聞いてたのに。3ヶ月差なのに追い抜かれてるのなんで?運動量の差ですねすいませんでした。

寝る子なのに育たない!寝るのとゴロゴロするのは違うようです!


床掃除していると天使が手伝ってくれる「楓はお利口さんね」と頭撫でてくれるおまけ付きで。

でも天使、今雑巾触った手でそのまま頭撫でたよね?

意外と大雑把なんよなぁ天使。それとも、この世界の女性はそれくらいが一般的なのか?


考えても答えが出ない事がいっぱいだ。

今は家庭内が社会の全てだから仕方がない。

成長して行動範囲が増えれば、社会の枠も自然と広がっていく。徐々に徐々に、この世界を知っていければいいと思っている。というかそうしないとボロが出そういうのもある。この世界についての知識は、年相応のものに抑えておく必要がある。すでにいろいろ知ってしまったから、遅い気もするが。

……どっちかというと前世時代の知識でポロリしそうだって?俺もそう思うが、それはもう身につけたものなので「気をつける」以外の対策ができない。


とりあえず雀には今後も成長モデルになってもらおう。素で負けているところも多いのが解せぬし情けない話ではあるが。


彼女はきっとたくましく育つだろう。

イヤイヤ期でも、他人を思いやれる優しさと、神童と言っても過言ではないほどのフィジカル。

そんな彼女の成長を、そばで見守れることは俺の新しい人生における最大の喜びなのかもしれない。

いつか「わしが育てた!」と自慢して回るのだ。


色々不安も多い世界だが、ニューゲームの人生も悪くないなと思う。女性に生まれ落ちた時には結構パニックだったが、この世界は前世の時より男性には厳しい世界な気がしているから、女性に生まれて正解だったのだろう。未だ無意識では自分を男性として認識しているが、それもそのうちちゃんと自認女性になれる気がして……ないわ。

未だに男性を愛せる気しないし、女性、特に天使に見惚れてしまう。まぁなるようになれ。ケセラセラ!

そう思っていたら、自然と笑みがこぼれたらしい、


「かえちゃ、わらってる!どしたの?」


雀がそう言って俺の顔を覗き込んでくる。ドアップである。キスの距離である。多分、至近距離での見え方が面白くなってるやつだな。全然離れようとしない。

そんな雀も満面の笑みになっている。可愛いけどよだれが顔に……ちょ、俺の顔にぐにぐとなすりつけるな!というかぐにぐにすな。ぐにぐにすな。……せんのかい!飽き性め!


「すーちゃんが、おもしろいから」


とりあえず適当言って誤魔化すに限る。本当のこと言えるわけがないしな。2歳児としては。

まぁスズメに言ったところで1ミリも理解されないだろうし問題ないのだが、それはそれで話す意味がないからな。むしろ長文早口オタクの1人語りになってドン引きされること間違いなしだ。


「すーは、おもしろいの!」


おおう。めっちゃ喜んでるやん。

この場合の面白いは笑わせたではなく、笑われただけど大丈夫そ?あ、大丈夫なのね。でも喜びすぎて、テンション爆上げで暴走して走り回る前に落ち着こうね。それもまた可愛いけど。好きすぎて滅っされそう。


たまに頭を抱えそうになるけど、全部含めて雀が大好きだ。半端なやつには嫁にやらん!

まずは俺を倒してもらおう!大丈夫私は弱い!でも多分、俺を倒したら雀が黙っていないぞ!仇を取ってくれるはずだ!マッチポンプすぎる戦い!


そんな激重感情を込めて、俺は彼女の頭を撫でた。

雀は少し照れたように、でも嬉しそうに俺の手を受け入れてニマニマしていた。


その顔はちょっと可愛くない……というかキモいよ雀さん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。