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第三十四 『HAPPY END』
屋上にいるコウちゃんは、いつの間にか夕方になったのか、夕日が当たって、暗く見えた。
「七音!」
私を見つけて、嬉しそうな声を出すコウちゃんに私も思わず笑顔を浮かべる。
「コウちゃん、どうしたの?」
コウちゃんの隣まで駆け寄りながら、声をかける。
夕日が横顔に当たり、やっと表情を見ることが出来る。
——いつも隣にいた。
——隣にいるのが当たり前だった。
いつからか男の子っぽくなって、かっこよくなって、するといつの間にか私もドキドキしてて。
どうしたのなんて聞いたけど、こんな綺麗な夕日を見てると、少しだけ、ほんの少しだけ期待をしてしまう。
「…………」
緊張した面持ちになったコウちゃんの手を掴む。
大丈夫だよ、と声をかけてあげると、緊張が解けたのか、真剣な表情でこちらに向き直る。
「ずっと前から、出会った時から好きだった。
付き合ってほしい」
「私も、好き」
幼馴染という壁が取り除かれて、私たちはその日新しい関係になった。
夕日だけが私たちの合わさった影を見ていた。
本当に夕日だけが貴方たちの恋の目撃者だったのでしょうか。




