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閑話 思い出1
「ぼく、ほなみ」
「おれ、けん、健ちゃんって呼んでいいよ」
「健ちゃん!」
アパートの隣の部屋に同じ歳のやつがいると聞き、母さんと会いに行った時、初めて穂波と会った。
まだ可愛らしさの残る俺らは、その時から今までずっと遊んできた。
「穂波はさー、将来の夢あるの?」
「僕はねー、うーん、あっパパみたいになりたーい!」
「かっこいいもんな、俺も!」
筋骨隆々な穂波の父親に二人して憧れて、夢として語り合った時。
後日、父さんが俺に、お父さんは!?と泣きつかれることになるとは知らなかったが。
「穂波はかっこいいって言われるのに…」
「健ちゃんもカッコいいよっ!」
「俺知ってるぜ、そういうのお世辞っていうんだろ」
「お世辞とかじゃなくて〜……」
目鼻立ちがくっきりとしてきた穂波はよく近所の人からカッコいいと言われ始めた。
対照的に俺はまだ可愛いと言われてしまうので、膨れていた。
お世辞でも、穂波からカッコいいと言われるのは内心嬉しかった。




