光明?
数時間経った。結局まだ打開策は見つかっていない。
「どうしよう……」
時折男たちの笑い声が小さく聞こえてくる。どうやらここは二階以上であるみたい。下の方から聞こえてきてたし、聞き取れはしないけど聞こえはするくらいなのであまり新しいお家じゃないんだろう。
「ミーティちゃんどこだろう……」
彼女の泣き声のようなものや叫び声のようなものは聞こえないし、もちろん話しているような声は聞こえない。
「地下とかに連れてかれたのかな……売るとか言ってたし……」
家の間取りが最低でもわかれば何とか探しに行くのに……部屋の中にはろくでもないものしか置いてないし。何このゴムみたいな素材の棒。
「鍵は……しっかりかけられてるのよね」
音が出ないように扉を引いたり押したりしてみるけどびくともしない。窓の方を覗いてみても木の板が打ち付けられていて開かなそう。
「と言うかこの結ばれてるの不便すぎるわね……」
手品みたいに解ければいいのに。私はそこまで器用じゃないみたい。
「縄を切れるような鋭利なもの……」
ガラスの破片とか刃物はそう都合よく見当たらない。せいぜいささくれている木の棚にこすって少しずつでも切っていくしかないか……。
「気が遠くなるわね……はぁ……」
しばらく棚の前で上下運動をしていると、しばらく静まったと思った下の階から何か物音が聞こえる。日常の音ではなくガラスが割れるような音がする。
「ん……?喧嘩……?」
仲たがいをしてくれるならこちらにとっては好都合。挙句の果てにはぐわぁっと誰かの叫び声が聞こえる。金属のぶつかる音の後だし斬り合いになっている……?
「どさくさに紛れて殺される……なんてないわよね。あはは……」
そしてドタドタと足音が二階に上がってきて、私の部屋の扉をガチャガチャと乱暴に回し始める。
「うそっ……⁉」
慌ててベッドに戻って寝たふりをする。元気に動いてるのがばれた日には何をされるか……。
バンっと勢いよく扉を開けたと思ったらそのままの勢いで鍵を閉めて誰かがこちらへ歩いてくる音がする。
「おらっ、起きろ!」
「やぁっ……!」
また髪の毛を引っ張って起こされる。痛いって言ってるのに。
「お前、変なの呼びやがったな!」
「変なの……?」
もしかしてエイリーンたちが助けに来てくれたのだろうか。
「し、知らないわ」
「しらばっくれてんじゃねえ!」
ばしんっと半分殴られるように叩かれる。
「きゃっ……!」
「あんな化け物がお前の知り合いとか知ってたら攫ってこなかったのによ……!」
「あら。化け物って私の事かしら?」




