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運で決まる。ガチャつく現代ダンジョン  作者: 甘井雨玉
1章

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48/51

第48話 バトル後


 ≪ナオト(仮)SIDE≫


 ――ドドンッ!


『勝者、ナオト(仮)。他のダンジョンに侵入していた魔物達は元のダンジョンマスターのもとに戻ります。

 そして報酬としてミカゲ(仮)の全ての命令権を放棄され、現在所持しているポイントがナオト(仮)へ譲渡されます』


 いつも通りダンジョンバトルの決着が着くと太鼓のような音が響き、機械的な音声で勝利宣言がされた。


 やはり向こうの最大戦力はやはり鬼人武者だったようで、鬼人武者を無力化した後はそのまま相手のダンジョンに乗り込んで押し切れた。

 いつもであればダンジョンコアを壊してお終いなのだが、残念ながら〝契約決闘チケット〟によりダンジョンコアの破壊が禁止されているため出来なかったが。


『くそっ! よくもやってくれたな!』

「うるさ」


 勝利宣言の後、スマホからミカゲ(仮)の声が響いた。

 毎回ダンジョンコアを破壊してたから、ダンジョンバトルが終わった後、対戦したダンジョンマスターと連絡が繋がるとは知らなかったな。


『お前のせいでオレは魔物も配下も全て失った。どうしてくれるんだ!?』

「いや、知らんよ。そもそも〝契約決闘チケット〟は〝強制決闘チケット〟と違ってダンジョンバトルを強制するものじゃないのだから、ダンジョンバトルを受けると決めたお前が悪いんだろうが」


 こっちは最大戦力のフィギュラスが使えない状態だったし、向こうの鬼人武者には苦戦させられてギリギリだったんだぞ。

 しかも12体いたSRの魔物が半分もやられてしまい、今回得たポイント、1169ポイントでは全然元が取れないどころか大赤字なのだから、こっちが文句を言いたいくらいだ。


『許さん……! 絶対にお前はオレが倒してやるからな!』

「じゃあ今からもう一回ダンジョンバトルするか?」

『……ちっ!』


 ブツンと通信が切れ、逃げられてしまった。

 今度はフィギュラスありでダンジョンコアも破壊するつもりだったのに残念だ。

 まあいい。また挑んでくるのならそれはそれで好都合。

 向こうから[ガチャ]のためのポイントを運んできてくれるのだから、できるだけ稼いでから来てほしい。


『ちょっといい?』

「ん?」


 ミカゲ(仮)との通話が終わったはずが、スマホから何故か声が響いてきた。

 まだ通話が繋がっていたのか? だが知らない声だ。


「誰だ?」

『ワタシはミウよ。ミカゲに負けて強制的に配下にされたけど、あなたのお陰で自由になれたわ』

「グループDMを送ってきた最後の1人ですね」


 マルティアが教えてくれたが、そんな名前だったような気がする、という程度にしか覚えていない。


『ねぇ。突然だけどワタシと手を組まない? あの2人とは違ってあなたは優秀だし、()()()()()ならこれ以上の人材はいないわ』

「あの2人を倒したし、ゴウにいたってはダンジョンコアを破壊したのに、その俺を仲間に勧誘するのか?」

『何か問題でも? そもそもあの2人とは、サポート妖精がどうしてもって言うから仲間になっただけで、あんな脳筋と裏切者とは仲間になりたかったわけじゃないもの』


 酷い言い草だな。

 まあサポート妖精に指示されて仲間になった相手に命令権を取られていたのだから、そうも言いたくなるか。


『どうかしら? 今回みたいに仲間がいても手助けできない事も多々あるでしょうけど、孤立するよりはマシなんじゃない?』


 ミウのその提案――


「もちろん断る」

『なんですって?』


 受ける価値のない提案だな。


『話を聞いていなかったの? 仲間がいた方が絶対いいのよ』

「それでもお前と手を組む気にはなれないな」

『……理由を聞いても?』


 理由? 単純な話だ。


「信用ならないからだ。『仲間にする』とか謎の上から目線なのは目を瞑るにしても、いくらサポート妖精の指示だったとはいえ、裏切った方はまだしも、仮にも仲間だったやつをぞんざいに言うやつを仲間にしたいとは思わない」


 ハッキリ言って、言動の端々が自意識過剰なOLっぽくて無理なのもある。


『あっそ! 別にいいわよ。こっちの親切心をないがしろにする奴なんて、ワタシの方からお断りだわ!』


 言いたいことを言ったら、こっちが何かを言う間もなくブツンと切れてしまった。

 欲望の解放処理がされたから、あんな高飛車な感じなのか、それとも元からああなのか。

 どちらにせよ関わりたくない相手だ。


『もういいかしら?』

「カグラか。あの2人と連絡が繋がってたんだから、カグラとも当然繋がってるか」


 ダンジョンバトルが終わった直後にあの2人と会話させられ、気も抜けず辟易していたが、今回の目的であったカグラの声が聞こえてきて少し肩の力が抜ける。


『どうして?』

「ん? 何がだ?」

『どうして助けてくれたの?』


 急にそんな事を聞かれても困るんだが。



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