表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運で決まる。ガチャつく現代ダンジョン  作者: 甘井雨玉
1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/51

第31話 戦隊ヒーロー


 ≪ゴウ(仮)SIDE≫


「ザコのくせして舐めやがって……! ぜってー奴隷にして飽きるまで死ぬまで殴り続けてやる!!」

「お、落ち着いて……。冷静さを失ったらダメだよ」

「うるせえ!」

「うぎゃっ!?」


 オレ様に指図すんじゃねえよ、殴りがいのねえぬいぐるみ野郎。


「ううっ、失敗した。まさか見た目そのままの願望、【攻撃願望】持ちの暴力的なダンジョンマスターなんて……」


 ぶつくさうるせえ奴だ。

 ダンジョンマスターになった今、【攻撃願望】の何が悪い?


 他のダンジョンマスターも地上の人間どもも、片っ端から攻め倒して支配下に置いてやるのだから、このオレ様のサポート妖精でいられることを幸運に思うべきだ。


 当然攻め倒すのは同盟を持ちかけてきたミカゲとそのおまけのミウもだ。

 話を持ち掛けられた時はどうしてやろうかと思ったが、仲間だと思わせて背後から攻撃するのも面白そうだと思って話に乗ってやった。


 他のダンジョンマスターの情報収集の他に、ダンジョンバトルのルールがもしも共闘できるようであれば、3人で協力して1人を圧倒的に叩き潰すという取り決めだったが、生憎とそういうルールではなかったから、後は勝手にやる事にした。

 裏切って攻撃するのを想像していただけに、つまんねえルールだぜ。


 一応同盟は生きてるから、今後また何かチャンスがあれば狙いたいところだが、今はそれよりもこのクソザコだ!


『ダンジョンバトル開始』


 ようやく始まったバトルだし、せっかくだから遊んでやろうと思ったが止めだ。

 完膚なきまでに潰してやるぜ。


「いけ、ゴブリン共。ダンジョンに乗り込んで蹂躙してやれ!」

『『『グギャー!!』』』


 スマホで入口前に集結させていたゴブリン達を次々に送り込んでいく。


 ゴブリン共は繁殖力が高く成長スピードも早いため、3000Pの〝Fランクの魔物発生陣ゴブリン〟を2つ置いただけだが、この一カ月でオレ様のダンジョンの魔物の数は300体を超えている。


「まずは20体のゴブリンで罠がないか確かめるか。ある程度ダンジョンの構造が分かったら、数の暴力で一気に叩き潰してやるぜ」


 ゴブリンがクソザコのダンジョンに乗り込んだ事で、ゴブリンの上空にカメラでも設置しているかのように、向こうのダンジョンの様子がスマホに映し出される。

 ゴブリンはすぐに左右正面の扉を開けるが、そこでオレ様は笑っちまった。


「ぶはっ、なんだこのダンジョン! アハハハハハッ。〔この先動物部屋で行き止まり〕って、動物なんて戦力の足しにもなんねえだろうが!

 ダンジョンじゃなくて動物園でも経営してんのかコイツは!」


 あまりにもアホなダンジョンを創ってて笑えてくる。

〝看板〟に嘘は書けず、その部屋のルールをただ説明するだけのものだから、本当にあの部屋はただの動物部屋だ。しかも行き止まり確定だから行く意味もねえ。

 その事実に笑いがこみ上げてしょうがねえな。


「おい、一応部屋の扉を開けてみろ」

『『ギャッ』』


 扉を開けた先にいたのは片方はウサギと馬に犬、もう片方は牛と鶏ってこいつダンジョンをなんだと思ってるんだ。


「魔物でもいて、ダンジョンの奥に入ったら挟撃してくるわけでもねえのか。もうそんな部屋無視してとっとと奥に行け」


 あのふざけた野郎を一秒でも早く俺の前に引きずり出して、ボコボコにしてやりてえんだよ。


 このバトルが終わった後の事を考えながら、ゴブリン共を正面の通路を進ませるとまた〝看板〟があった。


「〔この先に魔物が出るため命の保証はできかねます〕だ?」


 ダンジョンに魔物がいるのは当たり前だろうが。

 しかもそれをわざわざ告知するとか、もうここのダンジョンマスターが何を考えてこんなアホなダンジョンを創ったのか、まるで理解ができない。


 まあいい。ここでようやくまともにこのダンジョンの魔物を蹂躙できるわけだ。


「おら、ドンドン突撃して魔物がいたら一気呵成に攻撃しろ!」

『『『ギャッ!!』』』


 スマホにオレ様の配下のゴブリン達が部屋の扉を開けて次々に中へと侵入していく。

 さて、一体どんな魔物が居やがるんだ?


「……は? 戦隊ヒーロー?」


 部屋の中央にいたのは、ポーズを決めている5体の等身大戦隊ヒーローものの人形だった。


「いや、魔物はどこに居やがるんだよ……?」


 部屋の中央にあるあの謎の人形以外何もない。罠か?


『『『ギャッ!!』』』


 あまりにも露骨に怪しすぎて考えていたら、ゴブリン共が勝手に人形に向かって走っていってしまう。


「おい、何を――」


 オレ様が言い切る前に事態が動いた。というか人形が動いた。


 ただの置物だと思ったそれがこの部屋に配置されていたという魔物だったようで、ゴブリン共は同じ魔物だからかそれにすぐに気づいて攻撃を仕掛けていた。


「なっ!?」


 だが、ゴブリン共はそのふざけた戦隊人形にドンドン返り討ちをくらっていて、まともに攻撃もできてねえ!?


「おい、ふざけんな! てめえら、そんな変なおもちゃに何やられてやがんだ!

 その手に持ってる棍棒なり、剣なりぶん投げてぶっ壊せよ!」


 その命令でようやく戦隊人形に多少なりダメージを与えられると思ったその時だった。


『『『ギャッーー!?』』』

「は? なんで後ろからマネキンが襲ってくるんだよ!? ゴブリン共が通ってきた方向からだぞ!?」


 しかもワラワラワラワラと一体何十体現れるんだ!?

 どこにもそんな数のマネキンが隠れられる場所なんてなかっただろうがよ!?


「なっ!?」


 しかも後ろからだけじゃねえ。

 前からも何十体ものマネキンが気持ち悪いぐらい現れやがった!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
くっヒーローショーにゴブリン等が巻き込まれてしまった! ……でもゴブリンなら別にどうでもいいか
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ