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運で決まる。ガチャつく現代ダンジョン  作者: 甘井雨玉
3章

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114/118

第114話 イベント中だけど

 ≪ナオト(仮)SIDE≫


「思った通りの状況になったようだな」


 俺は茉奈達や他の人間が話しているのを盗み聞きして、俺以外のダンジョンの周囲ではどのような状況になっているのかを察した。


「分かりやすいというか、こればかりはどうしようもないというか」


 ダンジョンマスターになった際に理性のタガを多少外されてしまったのだから、後先考えずに自分のやりたいように動いてしまうのは当然の帰結というものか。


「お陰で俺の所には自衛隊は来られず、民間でどうにかしないといけないから助かるが」


 3日目の段階で来てもおかしくなかったが、他で手一杯だから来られないのだろうと思っていたが予想通りだ。


「さてそうなると、俺が気にする必要があるのは民間の人間だけということなんだが……」


 俺はスマホに映るやつらを見ると、そこには前まで病気だったのが信じられないくらい溌剌に動いて魔物を倒している夕莉と、他の2人、そして俺のダンジョンの常連連中だった。


「まさか自分で自分の首を絞めることになるとは。タイミングが悪いなぁ」


 茉奈のやつは勘違いしていたが、あいつらを育てたのは他のダンジョンから魔石を持ってこさせるためなのが100%で、この状況はまるで想定していない。

 自分で育てた人間に足を引っ張られることになるとか、マヌケすぎないか?


「多少なり恩を感じているだろうから、ある日突然ダンジョンコアを破壊されることまではないだろうが、こういう向こうから見たら俺に被害が及ばないであろう事態なら、普通に敵対されるわな」


 当たり前といえば当たり前なんだが、茉奈達を育てるよりも前にこのイベントがあったら、魔物もここまでサクサクやられることはなかっただろう。


「ふっ、慣れてるあいつらがリーダーシップをとって、効率よく魔物を殲滅してやがるぜ」


 もはや笑うしかないな。


 一応魔物をあちこちに散らばらせて、人工物の破壊をメインに行動させているが、それもいつまでできることやら。


 さてこの状況をどうするかなと考えていた時だった。


「マスター、今どうなってますか!?」

「復活早いなマルティア」


 三徹したために爆睡していたはずのマルティアがもう起きてきた。


「まだ8時間くらいしか寝てなくないか?」

「それだけ寝れば十分では?」


 こいつ、社畜適正強くない?


「たっぷり睡眠をとれましたから、元気いっぱいですよ!」

「寝起きなのに無駄にハイテンション」

「イベント中で気合入れてるんですから、当たり前ですよ!」


 こちとら、まだ一徹目でちょっとフラフラし始めてるのに、なんでこいつはこんなに元気なのか。


 思わず呆れていると、ふと三徹で元気のなかった状態からハイテンションになってるマルティアは、ある意味感情が揺れ動いている状態だと思った。


 [称号]の〈妖精泣かせ〉が良い感じに働きそうだな。


 ふむ、ちょうど今回のイベントのお陰で大量の負の感情エネルギーによるポイントが貯まったし、さらに少し揺さぶってから、眠気覚ましも兼ねて[ガチャ]でも回すか。


「マルティア、〝エリクサー〟使ったから」

「何故に!? え、なにか使わなければいけない事態でもあったんですか?!」


 ――ポンッ


「なんでこのタイミングで唐突に[ガチャ]を回し始めたんです?」

「眠くてついうっかり」

「どんなうっかりですか」


 イベント中にすることではないかもしれないが、これも俺の本能。

 理性のタガを外されてしまったのだから仕方ない仕方ない。


 眠気に襲われていたが、[ガチャ]を回すかと決めた時から眠気がどこかにいってしまうあたり、現金なものだと自分でも思う。


「さて、何が出たかな?」

「その前に〝エリクサー〟の説明をしてくれません?」

「ん? 〝希釈の錬金窯〟で薄めて、〝ポーション(弱)〟を大量に用意して人間に配っただけだぞ」

「なんでそんなもったいないことをしたんですか!?」

「どうせ〝宝箱用アイテム〟で使えないし――」


 俺がどういう考えで〝エリクサー〟を使ったのか説明すると、マルティアは少し納得しつつも心配そうな表情になった。


「でも大丈夫ですか? 無料で渡したら、人間達が調子に乗ってもっと寄越せと言ってきそうですが」

「その時は貴重な〝エリクサー〟を薄めてなんとか用意できたと言っておけばいいだろ」


 実際〝希釈の錬金窯〟で増やしたから間違ってないし。


「なるほど。それなら確かに、また用意しろとは人間側も言いづらいですね」

「もしも用意してほしいなら、〝エリクサー〟をまた引き当てないと無理って言えるからな」

「でも、今回のイベントで負の感情エネルギーを手に入れてるなら、特定のアイテムを出せるんじゃないかと言われたらどうするんですか?」

「適当に〝ポーション(中)〟と〝ポーション(強)〟を数本を、無理して出したと言って渡してやれば十分だろ。今回の件で〝ポーション(強)〟2000個がまだ残ってるから、多少渡してやるさ。

 それ以上求めるなら、今回並の被害や恐怖がダンジョンの近くで起きないと無理と言えばいい」


 死人が出るほどの事態や、初めて魔物に襲われる恐怖並みの負の感情は、人間側が意図して出来ることじゃないから問題ない。

 大地震などの災害があったら似たような状況と言えるかもしれないが、今回のようにダンジョンの内と外の境界があやふやとなって、負の感情エネルギーを吸収する範囲が広がってる状態じゃなければ吸収できないから、そういう理由で無理だと突っぱねることができる。


 そもそも人間側がダンジョンの事情など把握しようがないから、適当な事言ってごまかせるしな。


 さて、そんな事よりも[ガチャ]だ。



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― 新着の感想 ―
指が20回ぐらい滑って何故か一万円課金されてガチャが回ってることあるから眠かったら仕方ないね
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