第42枚 アルティメットコロシアム開幕!
とある県のとある県庁所在地の住宅街。その一角にうらぶれてあるのが、ゲーマー妖怪サティスファクション都の屋敷である。
そこは今、若干物々しい雰囲気である。それに対して、サティスファクション都の従者であるニシワタリが端的に言う。
「合宿か」
そういう程、この屋敷は今たくさんの妖怪がいる。この街のもう一体のゲーマー妖怪、パッション郷と、その従者二体がやってきているのだ。
ついでに、双方の友人である犬飼美咲と城茂美もいて、大きい和室でもそれなりに狭く感じる程だ。
「合宿、とはけだし名言ですね?」
というのは、パッション郷である。強引にやってきておいて、こういう発言するから始末に悪い。更に、ゲームを始めていたりするのも問題だ。
「何しにきやがりマシタカネエ……」
そういうニシワタリに、パッション郷の従者、シシデバルはハッハーン嘲笑する。
「ゲームですよー?」
「ちげえだろ、今後のことについてだろ」
というのは、オー・沖志多という最近パッション郷の従者になった、という妖怪である。基本話にならないことの多いパッション郷陣営の中では、しっかりした方に見える。
(まあ、それだけじゃないんデスガ)
と、ニシワタリは自分だけに分かる理由を思うが、それはさておき。
「家主に断りも入れずにゲーム。私もするムーブだけど、されるといらつくわね」
そう無茶を言うのは、この屋敷の主、サティスファクション都である。妖しの黒髪に対して黄色のジャージ、という完全な警戒系な色合わせである。目に痛い。
それに対して答えるのは、パッション郷である。白貌黒衣の君は、既にサティスファクション都のゲーミングチェアを奪ってゲームしている。
「他人の家のゲームを蹂躙するの、大変心地良いですね?」
「んなろボケェ! どかんかい! その椅子に座って良いのは私だけじゃあ!」
「嫌です」
「なんだとぉ……!」
ぎゃあぎゃあしだしたティスファクション都とパッション郷。舌戦(低レベル)を始めたので、さてー、と短躯の妖怪シシデバルが別の話を、脇で見ている人と妖怪とで始める。
「新弾の時期ですねー」
「そうだね。シャドウバースの新弾<アルティメットコロシアム>が実装されたね」
そう答えるのは犬飼美咲。茶色のくせっ毛がモフモフ感ある少女であり、人間である。適当な座り方も可愛い感じである。
「情報が出るのも早いし、プレもある。毎度ながら盛り上げていく感じが良いな」
そう答えるのは城茂美。黒いポニーテールが印象的な、凛々しい少女で、人間である。正座も綺麗に決まっている。
「ワタクシが言うのもなんデスガ、止ねえのカヨ」
そう言うのはサティスファクション都の従者ニシワタリである。銀髪が白髪と勘違いされる、苦労性の妖怪である。
最後の一体、オー・沖志多はサティスファクション都とパッション郷の罵声合戦を止めようとしている。あっちも苦労性のようだ。
それはさておき。
シシデバルは言う。
「新カードでも見ながらー、駄弁りましょうかー。ああなると長いですしねー」
異議はなかった。
キエ―! と怪鳥音が鳴り響く、ある意味よくある光景の中で、面々はパソコンの前に集まっていた。<シャドウバースポータル>を開き、新カードを総覧している。
「まずはー、っとエルフだけどー」
「今回は<密林の守人>が割とキーカードだな」
茂美の言葉に、ニシワタリが頷く。
「やっぱりそこデスヨネ。それを出した回数で能力を発揮するカードがありマスカラ、そこを狙うのが、一つ基本になるかもしれナイデスネ」
「<密林の守人>プレイ回数が影響するのは、えーと、<密林の守人>自身、<森林の撃砕者>、<原生林の族長>、<フォレストエース・リマーガ>、でいいよね?」
美咲の言葉に、シシデバルが頷く。
「特に疾走持ちになる<原生林の族長>とー、素で疾走持ちの<フォレストエース・リマーガ>はー、守人デッキでは最大の狙いだろうねー」
「翻って、<密林の守人>を出すのは、自身があって、それ以外でアクセラレートで<フォレストエース・リマーガ>、進化時の<原生林の族長>、ファンファーレで<森林の撃砕者>、ラストワードで<アサルトジャガー>、<クロスボウスナイパー>、2プレイ以上で出る<クロスコンビネーション>ってとこだな」
「その中だと、<原生林の族長>は重要デスネ。<密林の守人>のコストを1にする攻撃時能力は重要デス。疾走もあるカラ、中盤以降かなり効いてくるはずデスシ」
「その関係が多いのでー、するっと忘れられそうですがー、わちきとしては<ハンマーモンキー>が意外といい味出しそうに見てますねー」
「そのままだと3コスト攻2の体2の疾走持ちで、……後何かあったっけ?」
「エンハンス6で1体ー、エンハンス9で2体ー、追加で<ハンマーモンキー>を出すー、ですよー」
「成程、一枚で疾走を並べられるんだな」
「エルフは手札をガンガン消費する場合が多いですがー、こいつなら手札は減らないー、でも疾走だからすぐ盤面にも干渉可能ー、とわりと使えるはずだよー」
「使用感じゃないのは、プレで手に入らなかったから?」
「1枚ですー……」
「ブロンズなのに……」
「悲しい話はサテオキ、次はロイヤルデスヨ?」
皆は頷いた。
「ロイヤル、というと、今回はやたら進化軸めいたところが多いよな」
「プリコネコラボのキャラが持っている<ユニオンバースト>ー、進化するとそれを使用するためのコストが下がるやつがもっとも使えるー、だけではない感じだよねー」
「これは新凌ぎおじさん、<栄光のフロントガードジェネラル>が強く使われるフラグだね!」
「進化数がスタッツにプラスされる<無敵の剣聖・カゲミツ>の為デスヨ。っても、こいつは強く使えるんデショウカネ」
「進化すれば攻撃時にスタッツがプラス、だから、地味に攻撃回数が増えたら大変なことになりそうなんだよな」
「<二刀流>がまた日の目を見そうだねー」
「それに、自身の復活進化もあるから、進化軸と言っても自前でなんとかしてしまうとこもある。確実に除去しないとまずいやつ、という評価になりそうだ」
「進化軸ロイヤルはワンチャンありそう、と」
何かメモする美咲を熱烈に見る茂美を置いて、ニシワタリが言う。
「今回のロイヤルは、地味に使えそうなドロソスペルが入った点が重要デショウ」
「と言うとー?」
「<居合の真髄>が、有用なドロソなんデスヨ。ダメージ4点出しつつ2枚引ける4コストスペル。2ドローをダメージと付随して。これはロイヤルとしてはデカい話なんデスヨ」
「<思わぬ躓き>は2コスト1ドローと5コスト3ドローに付属したものがある、だったけど、こっちはランダム性はないんだね?」
「それに、4点ダメージは中々大きいデス」
「ロイヤルと言うと、わりと<簒奪の蛇剣>以外さっぱり、ってイメージだったもんね」
「そうデス。現況、ロイヤルで4点除去は<勇気ある乱入>だけデスカラネ。その上で2ドローなら、あんなのより上までありマスヨ」
「ディスるなディスるな。あれはあれで入って嬉しかっただろ」
「それもそうデスガ、ロイヤル使うモノの切ないサガデスネ……」
「訳が分からなくなる前に先に行きますよー。ウィッチですよー」
「ウィッチというと、式神軸が超推しだな」
「今回のは新弾全体ではなくリーダー個別に新たな軸を、って感じがあるよね」
「あまりに推し過ぎナノデハ?」
「新機軸というのはー、作り手としては明確に狙って欲しいのですよー。これだけ分かりやすくしてくれる方がー、見る方も理解しやすいですしねー」
「さておき、式神軸の狙いは、<陰陽の開祖・クオン>の式神を疾走させる能力でぶん殴ることだな」
「端的に言い過ぎだけどー、まあその通りっちゃあその通りだねー」
「基本トシテハ、<式神・形代>と<式神・暴鬼>をバフまたは能力付与して戦うデッキが式神軸デスネ」
「バフ及び能力付与するカードはー、先に言われた<陰陽の開祖・クオンが疾走ー、<鬼呼びの導師>が攻+1と突進ー、<クラシカルソーサラー>が守護だねー」
「どれも、自身が出た時に式神を出すのと、スぺブでコスト減なのも、式神軸のデッキをどうするか、というのの理解を進めてくれるね」
「新たなスぺブ軸としての式神軸はー、果たしてどこまでいけるかー、だねー」
「それ以外だと、プリコネ枠の<猫耳の魔法使い・キャル>がちょっと凄いね」
「「「あー」」」
「最大体力を5奪う。凄いとしか言いようがないよね」
「3枚出せれば実質15点顔な訳だもんな。そして3枚目でユニオンバーストの5点顔をすれば勝利できる。そこまで出来る局面はそうないがな」
「案外式神軸でも合うかもしれないね」
「そうデスカ?」
「ボケの入った所で次はドラゴンだねー」
「ドラゴンは、あんまり軸っていうのはなさそうだね」
「ヴァイディがいるからー、別に他の軸は要らないよねー」
「それよりは、<ナテラの大樹>を破壊する余裕さえあればいいヴァイディ軸の懐の深さ、と言うべきだろうな」
「もう全部あいつひとりでいいんじゃないカナ」
「って、いきなりまとまりそうだけど、でもちゃんと見るカードはあるんじゃない?」
「今回のドラゴンの中で異彩ー、というならー、<不死鳥の女帝>と<水鱗の猛者>が珍しい能力だねー」
「レジェンドではナク、それデスカ?」
「いやー、この二つは結構レアな能力だからねー」
「<不死鳥の女帝>はこちらのフォロワーに潜伏付与。ロイヤル以外では初だな」
「ぱっと見大したことないように見えるけどなあ」
「美咲、リオードさんのことを忘れてはいないか? あれは潜伏がどれくらい強いかを僕たちに示してくれる好例だ」
「あれは攻撃面での優位性でしたがー、今回のドラゴンにはー、これと好相性の<水鱗の猛者>がいるよー」
「1ターン1回とはいえ、破壊されたフォロワーを手札に加える能力、だね。でも、これで強い動きって難しそうじゃない? 破壊されてないと、だし」
「ターンが相手ターンでもいいのかいまいち判然としないデスガ、後半なら守護で潰した疾走フォロワーを再び、などはあるとは思いマスネ」
「実際に強い動きが追々開発されそうな感はあるな。単におもちゃで終わるかもだが」
「まーあー、その辺は今後次第ですねーどうしてもー」
「考えても仕方ないので次だな」
「次はネクロマンサーだよね?」
「<酒呑童子>だな。以上」
「終わらすの秒速過ぎるよー」
「だって君、あれくらいベストバランスのカードってなかなかないぞ。他のカードを見る目が<酒呑童子>ラインってなるくらいだ」
「能力なんだっけ?」
「まず必殺持ちで、ファンファーレはネクロマンス8で進化権回復デス。しかしそれよりも、進化時能力の攻か体の素の値が1のフォロワーに疾走を付与するリーダー能力をもたらすことの方が大きいデスネ」
「1ターン1回の制限はあるが、それでも十分過ぎる能力だな。シャドバは疾走が強い能力ゆえ」
「体1で攻撃力があるのとかが出てくるとー、更に化けそうな一枚だねー。実際<雪女>みたいなエンハンスでー、ってやつもいるからー、このカードはローテ落ちまでずっと見ることになりそうだねー」
「その絡みデハ、スタッツ1のドロソとなる<火車>トカ、除去+超火力の偶に守護が残るの<大妖狐・ギンセツ>辺りも強力に使われそうデスネ」
「でも、メインは<酒呑童子>だよなあ。シャドバでは偶によくある、破格ゴールドだ」
「さておきー、次はヴァンパイアですよー」
「ヴァンパイアも、どちらかというとこれと言った軸が見えない感じだけど」
「盲目か?」「盲目デスカ?」「盲目なのかー?」
「三人して酷い!?」
「美咲を馬鹿にするのはさておき、実際問題、今回のヴァンプは久々に自傷軸に方向性を振ってきたな」
「これが後一段早かったラ、姦淫シリーズが再びの日の目を見たノニ……」
「覆水盆に返らずー。あるいは終わったから-、できんだろーおー、だねー」
「まあ、姦淫シリーズがまた自傷数参照カードのお膳立てにならなくなった、とするのがいいんだろな」
「いなくなるからこそ、自傷カードが増えた訳だね? でも、ちょっと今までの自傷と違う感じがあるような?」
「そうだねー。それはー、今回のUCLヴァンプはー、自傷もあるけどー、ちょくちょく回復もあるからなんだよねー」
「今回の追加の半数程度が、条件付きだが何かしら回復効果が出るんだよな。かなり自傷軸コントロール向きのカードが多い。自傷で自滅、というのが、やり方次第だが結構少なくなる形だな」
「自傷軸で使われそうなのは<ウールヴヘジン・アラガヴィ>と<クーガークローガール>辺りでしょうねー」
「ウールベベ……ウールウべ……、ウールは」
「言いにくいですからねー」
「ウッセイ! ウールは進化時に自身以外に<黙示録>めいたダメージ効果を出せマスガ、自傷回数が規定値を越えると無料進化。デスカラ能力の条件である4PP残しという所まで進化権残さなくてもいい、という中々強力な一枚デスネ。レジェンドなので当然までありマスガ」
「対して<クーガークローガール>は3コスト3の2突進というある種標準だが、自傷数が規定値を越えると一枚で3体の3の2突進が並ぶことになる。驚異の盤面処理力になるな」
「3コストで可能な点が凶悪だねー。実際に顔への打点に貢献するかは微妙だけどー、後のカードが動きやすいのは重要だよー」
「成程、今回のヴァンプは自傷軸推しだったんだね!」
「馬鹿か?」「馬鹿ですか?」「馬鹿なのかなー?」
「またディスらなくてもいいじゃない!? やっとこさ納得出来たんだから!」
「え? ビショップの番?」
「聞いて!?」
美咲が睨んでくるのを無視して、ニシワタリは言う。
「ビショップは今回は明確な軸として守護軸をぶち立ててきマシタネ」
「<グランドナイト・ウィルバート>かー。守護を攻撃する度にリーダーにダメージを与えるという無茶を作りだしたつまらん男さー」
「まあ、実際進化無しでこの能力どうなのよ、だよな」
「能力で除去すれば発動しない、というのが分かっていて対策しないとマジ詰む話デスヨネ」
「逆にここまで明確にあるってなるなら、皆にすぐ対策組まれる気もするけど?」
「メタ合戦になりそうだねー」
「ここで面倒ナノガ、<グランドナイト・ウィルバート>以外にも守護絡みが結構いることデショウ。守護がやられた数だけスタッツが伸びる<神聖なる先導者>、守護がいれば疾走を持つ<ゴールデンイーグル>、守護フォロワーのスタッツを伸ばしつつ除去も出来る<セイクリッドカウンター>などデスネ」
「結構様相の違うウィルバデッキが作られるかも?」
「つか、アンリミの方がヤバいかもなこいつ。今のローテでも十分強いけど、カードプールの多いアンリミだと悪さしそうだ」
「後、今回のでも回復はきっちりあるからー、エイラ軸も全然廃れないー、というかー、むしろ守護エイラが基本になってくるかもー」
「エイラもそれはそれで面白いが、やっぱり抜本的に違うのもしたいところだな」
「ネメシスいきましょー」
「ネメシスというとトリッキーいー。というのがシャドバプレイヤーのコンセンサスだけどー、今回はまた新しい概念、PP残しが生まれたねー」
「規定値のPPを残していると能力発動、だったな。下馬評では、単体では微妙っぽそうだけど、複数枚が関連すれば結構アドになるんじゃね? という感じだ」
「特に、<コンセントレイト>は0コストスペルで残していたら1回だけドローと回復のリーダー能力付与ナノデ、他と組み合わせやすく、効果もわかりやすい一枚デスネ」
「<アーツマスター・カルラ>辺りとならー、3つPPを残せばー、除去とバフと回復と2ドローが出来るというー、美味しい所全部盛りですねー」
「地味に<ブーストキッカー>の残りPP分の全体ダメージも強力っぽそうだね」
「6ターンで3点全体出来るとイウノハ、若レヴィでも土の印が無いと出来ない所業デスヨ……」
「その分PP余らないからどっこいどっこいだと見るけどな」
「それよりさ。わりと見逃しがちだったけど、<ペネトレイトランサー>がバフしている相手をエンハンスも使わず1コストで除去できるの、強くない?」
「それも中々だけどー、<カイザーインサイト>も地味に面白いというかヤバイというかー」
「は? 進化すると14の14で、潜伏持ち? 7点顔と7点除去と7点回復? え? 何だこれ?」
「流石ネメシスデスネ。訳の分からないものが多過ぎマス」
「というかー、<カイザーインサイト>はある意味7点疾走みたいなものだからー、進化使わなくてもリーサル出来そうだねー」
「繰り返しになるけど、流石ネメシスだね」
「さて。ニュートラルはざっくり見るが、今回はわりと多彩だな」
「色んな補助向きのカードが多いよね。潜伏に打撃出来る<バズーカゴブリンズ>とか、あまり見ない能力だけど、だからこそ欲しかったって感じ」
「進化したらダメージが入る<抑圧の関門>とかはわりとはてなー? だけどねー」
「しかし一番目を引くノハ、お前<バハムート>だろ! な<ゴッドコロシアムマンモス>デショウネ。盤面のフォロワーをほぼ破壊するのトカ、メンコと言われた<バハムート>の再来を感じマスネ」
「違いは9コスト、最大攻撃力のフォロワーを残す、突進持ち、攻が8、4体以上破壊したら<インペリアルマンモス>が出る。……<バハムート>より性質が悪いのでは?」
「ランプドラゴンとかにー、メンコ要員として組み込まれる未来がー、ビンビンに見えるねー」
「何故シャドバはメンコを訴求するノカ……」
「知らんがなー」
一通り、話が終わった。まだちょこちょここれはどうか、という話を美咲とシシデバルがしているが、茂美としては存分に話せてすっきりと言ったところである。
そして、サティスファクション都とパッション郷の方も片が付いたようだ。オー・沖志多と名乗っていた妖怪が、二人を正座させて叱りつけている。両者の頭にフィクションめいたたんこぶもある。この場のパワーバランスが確定した瞬間を、茂美は見ていた。
ついでに会話も聞こえる。
「ゲームするなとは言わん。だが、することがあるならちゃんとそれをするべきだ」
「おー。オーが正論ですか」
「ダジャレのつもりならもう一発殴るぞ?」
「んがぐぐ」
変な音を出して押し黙るパッション郷。溜息をして、オー・沖志多は言う。
「というか、これどういう集まりだ?」
「関係者は近くにいた方が安全、というやつよ。例えば」
と、言うと同時に、がたん揺れがはしる。同時に、庭の方が真っ暗になる。いきなり夜になった訳でもない。というよりは、空すらないという雰囲気だ。夜になったとしても、空に月も星もない。
明らかな異常である。
と。
「こうやって異空間に隔離されると、万が一美咲が襲われたら助けに行けないからね」
こうなるのが分かっていた、という風に、サティスファクション都は言うのだった。
シャドバ、まだまだ楽しい。いいことだ。でも、話は纏めないとなあ。




