表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴォルダーノ【番外編】  作者: 謎人
ユマージォ島 編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/9

  8話 迎撃

「できる……きが……する!」


 頼もしい言葉を口にする、攻撃性能ほぼゼロの男。


 国防魔法砲撃隊が射撃するすぐ横で、下を向いてウロウロウロウロ……と、石拾いをしている。

 結果的に足場がならされてもいるので、隊員も文句を言いにくい様子だ。

 

 少し離れた場所へ移動し、拾った石を……足元にばら撒く。

 

 傍から見れば支離滅裂な行動ではあるが、彼なりの準備なのだ。


 空からやってくる魔物軍団との距離を測ると、先ほどよりも近づいているようだ。



 バスティは腰に差した棒を地面の石の横に据え、「フゥ〜」と深呼吸。


 大きく振りかぶり……


 ゴッ!!!と打つ!


 あの【ミムメッショヴ】の秘技を披露したのだ!

 イメージ通りの感触に「よしっ!」と右手を突き上げる!


 弾丸のように魔物へ一直線!当たれば相当のダメージだ!


 

 ……が、スカッ……当たらない。


 途中で逸れて見当違いの方向へ……



「ぐぅ!てぃ!!でやぁ!!!」


 やけくその連打にフォームはバラバラである。

これではやはり、どの石も当たらない……



 様子を見ていたルイーナが叫ぶ!


「バスティ逃げて!引っ張りすぎよ!引っ張られるのは上着だけにって言ったでしょ!!(たったの1万回の特訓じゃ足りなかったかしら……)」



 その時である——



「うおーーーっ!!!」


 後方の避難集団の半数ほどから、野太い歓声が上がる!


「むっ!あの技はっ……」


「し、知っているのかラウデヌっ!?」


 風呂屋のトゥガツィが驚くのも当然だろう。博識な本屋の店主でさえ、幻とされる書籍の技の再現を、初めて目の当たりにしたのである!


 

 この機に魔法隊がしんがりを務め、避難集団と共に後方撤退を開始する。



 魔族はバスティの目前に迫っている!


 慌てて身を翻し、逃げる!走る!

 

 進行方向の大きな木に、シャナッコの実が成っているのが視界に入った。



 刹那、脳裏にこだまする声——


「(ケナゲ……カレン……ハカナ……アイラ……)……守るべき!」


 バスティは目を見開き、頭上の実に自らが突き刺さらんばかりの大跳躍!!!


「なにィィィッ!!!」

 群衆が叫ぶ!


 腰に差したもう1本の棒を抜き、大空に羽ばたく——



 その姿は、まさに【ユディリーロ】作中に見られる、2本+跳躍+回転、そのもの——


「1200万シャナッコ……だッ!!!」


 勢いそのまま会心の一撃!

 棒は砕け散り、大砲のような轟音とともに堅い果実が光の矢となり、魔物へ飛んでいく!



「あれはっ!」

「そういえば聞いたことがある……!」


 肉屋のグルスと友達のリマーテンも驚嘆だ!



 この光景に、避難集団も国防魔法砲撃隊も、官民一体の大歓声!!!


 【ミムメッショヴ】と【ユディリーロ】は、国を二分する派閥が生まれるほどの人気を誇る。


 まさかの合作秘技に、逃避行動を忘れるほど、満場一致の熱狂が渦巻く!



 スカッ……



 しかし、至近距離でのこれも当たらない……



「ダメだ〜っ……!」


 倒れた体を慌てて起こし、魔物達に背を向け全力で走る!


 砦まで、あとわずかだ!——


バトルシーン、いかがでしたでしょうか?


お楽しみいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ