表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴォルダーノ【番外編】  作者: 謎人
ユマージォ島 編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/9

  9話 伝承 【完】

「ゼェ!ハァ!(やばいやばいやばい!)」


 必死で逃げるバスティの視線の先に、砦に押しかける人ごみの脇に佇む、黒髪の少女が見えた!


 大きな荷物を足元に置いている。

 ……あれは間違いない、ルイーナだ。


 助けに出迎えてくれたのだろうか。

 だが、彼女は魔法出力ができないはずだ。


 バスティに見えるように大きく飛び跳ねポニーテールを揺らし、両手を高く振っている。


 

「助けて〜……」

 半泣きで駆け寄るバスティに、荷物を指差し、なにやら合図を送っている。



 声が届く距離まで近づくと、両手を肩幅に開き、落ち着きを促すように上下に動かしている。


「よくやったわ!」


「?……砦の中に、早く!」


「もう大丈夫よ!魔物達が帰っていく!」


「(?……なんで??)なに言ってるの!?」

 ルイーナの元まで到達し、恐る恐る後ろを振り返る——


「ッハァ、ハァ……ホントだ……」


 呆気にとられるバスティの腕に、荷物の肩ひもを掛けながら「これ、持って!」とせがむ。


「ぅん……重っ!」

 とりあえず、砦の中でひと息つこう。そう考えた矢先、女神さまのありがたい言葉が続く。


「ちゃんと担いだわね……よし、もうひとっ走り!急ぎましょ!」


「えっ!?……もう魔物達はいないのに?」


 真っ当な疑問を投げかけると、既に走り出しているルイーナの背中。

 砦の中に入らず、来た道を逆戻りしている。


「早く!早く〜!」

 バスティの方へ振り返り、何度も大きく手招きしている。


「……なんで?……どうして〜??」

 フラフラと、ようやくバスティが追いつくと、ルイーナからその理由が明かされた。


「このまま船乗り場まで走って島を出るわよ!」


 本来の目的である、東半島行き定期船の搭乗は確かに今日だが、乗り遅れるような時間ではない。


 避難集団とは逆走する2つの遠影から、卒業試験期間中見習い魔法使いの声が響く。


「バスティが今かっ飛ばしたシャナッコ……あの【大きな元・お姉さん】があとで売り物にするやつでしょーっ!」




【ユマージォ島】編 —— 完 ——



 ルイーナの肩下げ鞄の中には、滞在初日に書店で見つけた“目標を内部から破壊する”【ホノクトケ厶】の書籍が密かに忍ばせてあり、指立て伏せ1万回の特訓も思案していたようだ。



 以後、この国では“国民の熱狂で威圧する”防衛戦術が定着。

颯爽と現れ名乗らず去った旅人の伝説として、後世に語り継がれるのである——


初創作が完結まで書けてよかったです。


リスペクトオマージュ元作品の数々は、

おわかりいただけましたでしょうか?

お楽しみいただけたら嬉しいです。


みなさま、ありがとうございます!



◆〈本編〉始めました→作者マイページ◆



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ