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観察5日-変態-
ペットは飼い主に似る、という言葉がある。
点描で形態を記録する虫竜だが、5日前とは明らかに全体像が変化していることに気がついた。少し人間に似ているのだ。
日々、外皮の脱皮を繰り返していることは、毎日の掃除をしている行為から確認していた。だが、形が別物に変わるのは、予想できていたとは言えない。
犬や蜥蜴のように長いマズル状だった顔が、削れたように短くなっている。丸みをおびはじめていて、心なしか人間の頭蓋の骨格に似通っている印象を受けた。
また同時に、翅の退化が激しく、皮膜状の翅がほとんどその能力を失っていることを確認した。代わりにということなのか、翅を構成しているものが別の機能を見せている。
虫竜の翅は、骨格を伸ばした指の延長、外骨格が変化して血液を固めたものでもなく、より近いものはタコが触手の間に作ることがある水掻き状の器官だ。虫竜はその水掻き、あるいは風掻きとでも言うべきものを酷く退化させ、純粋な触手状の器官へ変化させた。用途は不明だ。
観察から5日目。
虫竜がいちじるしい外見の変化を見せた。




