8 騎士団にて
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これからもどうぞよろしくお願いします。
「それではアトス様、よろしくお願い致します」
「わかった。
母上には私から知らせておく。
父上とシャルルはもう少しオブリスに滞在されるのだろう。
ジュディスにはそのうちオブリスへ会いに行くと伝えてくれ」
ヴァイス男爵の従者は礼をして去って行く。
ヴァイス男爵家は王都に屋敷を構えていない。
従者はオブリスから汽車を乗り継いでアトスのいる騎士団の寮に来た。
ヴァイス男爵の手紙と伝言を伝え、それを読んだアトスから質問され、それに答え……ということをして、一晩、寮の空き部屋に泊まってから、今日の曜日の午後に出る特別急行でオブリスに戻るという。
駅に向かう父の従者を見送っていると、こちらに向かって歩いてくる貴族学園の制服姿の女性に気が付いた。
「イリーナ嬢!
ダーシュから士官が決定したと聞きましたよ!
おめでとうございます」
「アトス様!
ありがとうございます!」
イリーナが駆け寄ってきて少し赤くなりながらお礼を言う。
アトスは微笑みながらジュディスを思った。
「女官と騎士と、職種は違いますが、同じ王家の王城に仕える仲間。
どうぞよろしく」
「はいっ!
こちらこそ!!」
イリーナは周囲を見回し、緊張しながら聞いた。
「アトス様はどなたかと待ち合わせを?」
「ん?
ああ、今、見送ったのだ。
父の従者が、父の手紙を届けてくれてね」
「ヴァイス男爵ですね!
前に頂いたリンゴ、とても美味しかったです!」
「ははっ、それは良かった。
今、父はオブリスに行っていてね。
シャルル、姉のロイヤー子爵家の息子を連れて行っているんだ。
そのことで、連絡をね」
「ロイヤー子爵!?」
「シャルルを知っている?
あ、ジュディスの方か!
ジュディスは私の姪になる。学園で一緒では?」
「あ……、オブリスにヴァイス男爵がいらっしゃるということは、ジュディスのことですか?」
アトスは怪訝そうにイリーナを見た。
同僚の騎士ダーシュ・フランカの妹だ。伯爵令嬢。
「あの!
私、マクダウェル公爵家と親戚で親しくさせて頂いてます!
特に公子であるダグラスとその婚約者のルイザと仲良くさせて頂いています。
オブリスにいる、ダグラスの弟のロバートとも……」
「ロバート!?」
父の手紙にあった今のジュディスを支えてくれている婚約者の名がロバート・マクダウェルだった。
「ああ!」
「はい!」
2人はお互いにジュディスのことを知っているということを確信し合って目を合わせ、頷いた。
「おい!
イリーナ!
急にどうした?」
そこへイリーナの兄のダーシュがやって来た。
「ダーシュ!
お願いがありますの!
これはダグラスとルイザからのお願いでもあります!
2日後の午後、私と友人の令嬢を護衛して欲しいの!」
「護衛?
物騒な所にでも行くのか?」
「ええ、カフェの個室に連れ込まれる予定」
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