↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原因があなたであることは変わりませんっ!  作者: 月迎 百
第6章 隠されていたこと
PR
67/91

20 再びの依頼

リアクション、ありがとうございます!

とてもうれしくて、いつも励まされてます!

これからもどうぞよろしくお願いします。

 2月の第一水曜日。ジニーの月2回の貴重なお休みの日……なのだが、ロバートはシャルルのお供で、ナイジェル教授とヴァイス男爵とオブリス郊外の川の方に行くとか。

 すっかりシャルルに気に入られているロバートの様子にジニーは微笑ましくもあり、少し残念に思ったり。でも、祖父と弟はそこまで長く滞在するわけではない。

 最近は図書館にも行けていない。

 祖父と弟が大学周辺にいないことがわかっているなら、逆に気にせずに出歩ける。


「雑貨屋のアトラの所に行って、それから図書館のテラスでお昼を食べて、図書館で勉強!

 早めに帰ってきて、刺繍でもしようかな」


 パン屋の早朝売り子から戻り、朝食を食べながらナオミとダンに『今日はどう過ごすのか?』と聞かれて、そう答えると笑われた。


「ロバートがいてもいなくても、ちゃんとすることをするってのはいいね」

「そんなことで褒められるとは!?

 当たり前だと思いますけど」

「うーん。

 ロバートとジニー、すごくいいお付き合いをしていると思うけれど、まだ、キスとかしていないのかい?」


 ナオミの爆弾発言にダンがお茶を吹いた。

 ジニーは目を丸くしてから、赤くなる。


「……はい、そういうことはまだ」

「大事にしなきゃいけないけどさ。

 まあ、ロバートも男なんだから、ねぇ」

「俺に話を振るな!」


 ダンが慌てている。 

 ジニーは笑って、でも、まだ顔を赤くしたまま言った。


「なんとなく……その……、ロバートのことは大好きなんですけど、そういうことはちょっと、ちょっとまだ怖いというか……。

 でも、抱きついたり、抱きしめてもらったりはしてますよ」

「ふーん、なるほどねえ。

 ロバートはジニーを大切にしているわけだ。

 これは本物だね」

「本物?

 大切って言うなら、私もロバートのことは大切に思ってますっ!」


 片付けてからスライスしたパンに半熟ゆで卵を潰して塩コショウと混ぜて挟んだ物とハムと野菜挟んだ物を作らせてもらって半分に切った。それを昼のお弁当にして『一皿』を出たジニーはまっすぐ雑貨屋へ行った。

 アトラと、珍しくオーナーがいた。

 オーナーがジニーを見るなり立ち上がり言った。


「ジニー!!

 頼みたいことが!

 前にハンカチを作った家から、君を指名で仕事の依頼がある!」

「私……、そういうのはもうやりたくありません。

 それに私の刺繍のデザインというか技術というか、あの時からだいぶ変わりましたし」

「前のことを思い出すか……、少し手抜きをすればいい!」

「手抜きなんて!?

 もう他人が作ったとされる物を作りたくないんです」


 しかもサーザの手に渡る物で、アンナが作ったとされるのだ。

 もう何の思いもないが、やはり気持ちのいいものではない。


「すごく金額をはずんで下さっているんだよ」


 オーナーをちらりと見てからアトラがカウンターを出るとジニーの方に来た。


「ジニー、やりたくないんだよね」


 ジニーは頷く。

 あの時のハンカチで全部おしまいにして、もう関わることはないと、決別した。


読んで下さり、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。