13 弟
57話の10を飛ばして投稿してしまっていたことに気づいて、割り込みで順番を整えました……。
どうぞよろしくお願いします。
一緒にロバートの机の方へ行き、斑銅鉱の実物を見て、手に取るシャルル。
「わー、きれいだな。
この鉱石から銅が採れるのですか?」
「はい、斑銅鉱は銅の含有率が高い、とてもいい状態の鉱石です。
そして、銅鉱石は銅以外の金属を微量に含んでいることが多いのですが、この班銅鉱にも金が含まれていることがわかっています」
「金!?
それはすごいですね!」
「ええ、でも、銅の需要も今とても高まってきています。
電信などが最近便利に使われるようになりましたが、その設備には銅線が使われます」
「電信……、遠く離れた場所に知らせるものですね」
「ええ、まだ始まったばかりですが。
それにこの大学にも内線という銅線の施設が張り巡らされています」
「内線?」
「ええ、大学内の連絡網というところでしょうか。
あの機械です」
ロバートが出入り口付近の壁の機械を指差す。スピーカーの下にマイクのようなものが付いている。
「この研究棟の1階の守衛室と各研究室を繋いでいます。
何かあれば、ここに守衛から連絡が来るのです」
「どんな?」
「まあ、来客が来てこれから階段を上がるとか、大学の事務室からの連絡があったとか、ですかね」
「ここで、その連絡を受け取る、同じ時間で受け取ることができる。すごいですね!」
「そうです。
この設備は王城などにも利用され始めています」
「すごいや!
家にも欲しい!」
シャルルとロバートは笑い合う。
「そうですよね。
でも、この設備には銅線をたくさん使います」
「それで、銅が今、人気になってきているんだね」
「そうです。需要が高まっています」
「なるほどー!」
シャルルは少し興奮しているようだ。
「すごいなー。どれくらいこの斑銅鉱があるんだろう!?」
「それは掘ってみないとわかりませんが……。
ただ、この斑銅鉱は素晴らしいです。
うまく銅も金も取り出せるといいのですが……」
「……難しいのですか?」
「ええ、研究段階です」
ロバートは頷いてシャルルを見た。
「今までのやり方だと、周囲の自然を破壊してしまったりがあるので。
そこは慎重に考えています」
「ロバートさんはすごいですね!
環境のことまで考えているのですか!
まだ大学の1年生……ということは、僕のお、えと、姉をご存じですか?
ジュディス・ロイヤー、もしかして貴族学園でご一緒だったかも!?」
「……ええ、3年の時に1年生にいましたね。
ジュディス・ロイヤー子爵令嬢、とても頭が良くて、かわいらしい方ですね」
「知ってるんだ!
お姉様、学園の寮にいたから、なかなか会えなくて……」
「ジュディス嬢はとても勉強熱心で、優しくて、刺繍が得意で、友達や上級生からも人気がありましたよ」
「そうなんだ!
お姉様のこと、教えてもらってうれしいな!」
読んで下さり、ありがとうございます。




