7 ド変態
どうぞよろしくお願いします。
「ああ、知ってるんだ!
今は行方不明だが、俺と結婚して妻となったら、死んだことにするんだろ。
死んだことになってるのに、本物のジュディスはどこかで生きてる。
たぶん、そうなったら、生き辛くなるから、まもなく見つかると思うな。
見つかり次第、俺の物だ。いない者ならばどうしようと構わないだろ?
屋敷に閉じ込めて、思う存分かわいがってやる。
サーザ、知ってるか?
ジュディスは抱き上げると怖がって身体を強張らせて震えて抵抗しなくなる。
力が強い俺のことが怖かったんだろうな。
小さな動物みたいだった。
何をされるかわからないと……。
大きな目を信じられないというように見開いて、震えてた。
かわいかったよ。
もっと無茶苦茶にして泣かせてやりたいくらいに。
俺の力で押さえ付け絶望させるのもいいな……。
あの時はアンナもいたし、まあ、そこまで強くは思わなかったけど、手や足を押さえた時の表情と抵抗しようとしてあきらめて、震えていた感触、ぞくぞくしたね。
今でも、あの時のことを思い出すんだ。
服を脱がせたら、どんな反応をする?
抵抗したかな?
どうせ妻になるなら……、もっと触っても良かったかな」
モーリスの得意げな語りの後……、マシューが険しい表情で言った。
「ジュディスの上着はどうした?」
「……持ってるよ。
何? マシューもジュディスが好きだったのか?
あれは俺の戦利品だ。
ジュディスにあの幼い時の上着を見せて、あの時のことを話しながら、自由を奪うんだ。
どんな顔をするかな?
あの時の恐怖を思い出して、泣くかもな」
「モーリス!!
サーザがジュディスのことを好きだったの、知ってるだろ!?」
「それが何か?
エルダはジュディスのことを嫌がってた。
だから、俺とアンナにジュディスに嫌がらせをして追い出すように言ったんだし、エルダ自身もジュディスを無視したり、注意したりしてたろ」
「違う!
エルダは、違う!
モーリス。
お前、ちゃんとエルダを見てないよ。
ジュディスがもし見つかったとしても、今言ったみたいなことしてみろ!
エルダはお前を許さないぞ!」
モーリスがきょとんとする。
「へ?
エルダの望みだぞ?」
「だから、お前はエルダに嫌われるんだ!!」
マシューは立ち上がり、サーザに「行こう!! 時間の無駄だ!」と叫んだ。
マシューの剣幕に驚きながら、サーザはマシューに従う。
「おい!
どういうことだよ!!
エルダの望みを叶えてる俺が、どうして嫌われるんだよ!!」
「救いようがないド変態だからだよっ!」
そのまま、早足でモンテル伯爵家の屋敷を飛び出した。
「マシュー……」
サーザの情けない声。
「ありがとう。
僕の代わりに、その、言い返してくれて……」
「サーザの代わりじゃないよ。
本当に『ド変態』だと思ったから、そう言ったまで!
救いようがないよ。
破滅しろ!!」
マシューがモンテル伯爵家の方を振り返りながら叫んだ。
「マシュー、ひとつだけ、違うことがある」
「なんだよ!?」
「ジュディスのことを好きだった……、じゃなくて、今でも好きだ」
マシューはびっくりした顔をして「お前もド変態か!?」と言った。
読んで下さり、ありがとうございます。
マシューはまともらしい。




