13 見えてきたこと
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「学園で追いかけられて迷惑していたサーザ・カーライルとの婚約を決められそうになり、進学を希望する話も聞いてもらえず……。
そのようなことがあるならば、きっとこれまでも我慢を強いられることが多々あったのだろう……。
家を飛び出し、それからずっとオブリスで『ジニー』として暮らしていたと。
なのに、ロイヤー子爵家では、母方の祖父母の領地で静養という話になっていて、いつの間にか、次のモーリス・モンテルとの婚約まで決まっていた、ということか……」
ルイザがわかってくれたことがうれしいといった様子で叫んだ。
「そうですわ!
でも、サーザ・カーライルはジュディスが家出をしたことは知っていました。
ジュディス、アマンダとクラリオーネにはロイヤー子爵家を出て元気なことは伝えたわよ」
「ありがとうございます!!」
考え込んでいたダグラスが口を開いた。
「……最初のカーライル侯爵家には正直に話したのかもしれないな」
ルイザが頷く。
「ええ、たぶん、まだ内々の話で、侯爵とサーザ、夫人ぐらいまでの話なのでしょう。
サーザの姉のエルダ嬢はジュディスが祖父母の領地にいると思っていましたから。
そして、モーリスの婚約はエルダ嬢が命じたそうです」
みんなぽかんとしてしまう。
「エルダが? なんで?
それに言われただけで、何でモ―リスが!?」
ジュディスが訳がわからないといった様子で呟いた。
ルイザがジュディスに言った。
「ジュディス……、10年前のこと。
何があったの?
エルダは、自分とサーザが疑われぬように工作してたそうよ」
「え……?」
ジュディスは目を見開いた。
ルイザが続ける。
「エルダは、起こることを知っていて、ばれた時に自分とサーザが巻き込まれないようにしてたってこと。
サーザは気づいていないみたいね。
……やったのはアンナとモーリスね」
ジュディスはこくんと頷いた。
ロバートはジュディスに寄り添っていたのだが、彼女を支えるように背中に優しく手を添えている。
「エルダの言うことから考えられるのは、アンナとモーリスでジュディスに怖い思いをさせようとしてたの?
後でジュディスを部屋に戻して何もなかったことにしようとしてたみたいね。
なのに、屋根裏のドアが壊れて、鍵がかかってしまって、大事になったみたいな」
「はい……、私が7歳の時です。アンナとサーザがひとつ下。マシューはひとつ上、エルダは2つ上。モーリスは4つ上で11歳だったと思います。
屋根裏をみんなで探検しようとサーザに誘われて。
行ってみるとエルダはいなくて。サーザもエルダに呼ばれたとかで一度部屋に帰ってしまいました。
その時にアンナとモーリスに上着を脱がされて、手足をひもで縛られました。マシューはやめるように言ってくれたけど、2人ともやめなくて。マシューはその場を離れていってしまった。
そして屋根裏部屋に連れ込まれ、古毛布に巻かれて、動けなくされて、奥の方に放置されたんだと思います。
その後、声と音だけ……。
私は怖がって帰ってしまったとアンナとモーリスが言っていて、マシューとサーザが戻ってきてて……。
アンナとモーリスで私のことをいろいろ言って、サーザも乗せられたように私のことが嫌いだと。
私、悲しくて辛くて動いてしまって。
その物音に彼らは逃げ出して……。
しばらくするとドアがガチャガチャ鳴った記憶があります。
手足の紐も結んだのがアンナってこともあったのか、解けてきて。
何とか毛布から這い出して、真っ暗な中を手探りでドアまでたどり着いたけど、鍵がかかっていて。
叩いて、叫んで、助けを呼びました。
でも、誰も来てくれなくて……。
今と同じ、年末年始の寒さで、上着もなく、凍えてしまい……。
暗闇の中でどうすることもできず、気を失いかけた時にやっと侯爵家の使用人に見つけてもらえました」
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