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11 本名

ブックマーク、増えてる!

ありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いします。

 ドアがノックされ、図書館員がドアを開けた。メージが笑っているのを見て怪訝そうな表情になるが「お客様をご案内しました」と告げて、自分は後ろに下がる。

 ダグラス、ルイザ、そしてバルテスが入ってくる。


「やあ、君がジニーさんですね。

 ロバートの兄のダグラスだ。

 こちらは私の婚約者のルイザ」


 バルテスが微笑んで前に出た。


「そして私がメージの友人のバルテスです。

 初(・)め(・)ま(・)し(・)て(・)、ジニーさん」


 ジニーはにっこり微笑むと「初めまして! ジニーと申します!」と明るい声で挨拶した。

 ルイザが前に出て……、ジニーと見つめ合って、お互いに抱き合う。


「よく頑張ったわね!

 でも、ロバートなんかで良かったの!?」


 ロバートが目を見開いた。


「ひどいな!

 なんかって! ルイザ!」


 そんなロバートをちらりと見て……。


「どうせなかなか自分の気持ちを打ち明けられれなくて、ぐるぐるしてたんでしょ?」

「ぐるぐるってひどいな!?

 ジュディスのことを考えてだな!

 少しずつ……、気持ちを伝えていたんだよ!」

「ジュディス?

 ジニーさんの本名ですか?」


 ダグラスが聞いて……。

 その時ドアがノックされ、職員がお茶のワゴンを押してきた。

 ジニーは職員を手伝い、お茶の用意をするのを手伝いながら「お座りになって下さい」とみんなに声を掛ける。

 職員が一礼して出て行った。


「メドジェフ、久しぶりだな」

「ああ、バルテス!

 君は本当に教師が天職だったんだな」


 メージとバルテスががっしり握手し合ってから席に着いた。

 ルイザとダグラス、ジニーとロバートも座る。


 ダグラスがジニーに話し掛ける。


「ジニーさんはオブリスご出身なのですか?」

「……実は王都で生まれ育ちました」

「ほう! 王都のどのあたりでしょうか?」

「その……、ミルナーレ地区です」

「あそこは古い街ですね。

 いつからオブリスに? 御両親は?」


 ロバートに似ているダグラスに答えをはぐらかすのがだんだん苦しくなっていく様子のジニー。


「ダグラス!

 ちょっと落ち着いて!

 ジニーさんのことを知りたいのはわかるけど!!」


 ルイザがやんわりと止めてくれる。


「ダグラス兄さん、実はジニーは……」


 ロバートが意を決したように言いかけたが、ルイザがそれも止める。


「ロバート、待って!

 私から話していい?」


 ダグラスが怪訝そうな顔になる。


「ルイザ?」


「ダグラス、落ち着いて聞いて。

 実はジニーさんは、私とロバートが3年生の時に貴族学園に入学してきた子爵令嬢です。

 そして、たぶん、ダグラス以外のここにいるみなさんは、それを知ってる」


 ダグラスが『は?』という表情になった。


「私以外のみんな? ここにいる?」


 ルイザが頷く。


「たぶんみなさん、それぞれ関わっている部分だけずつ、知っている感じですよね?」


 ルイザの言葉にメージとバルテスが頷く。


「まあ、私から話そうか……」


 メージが口を開いた。


「今年の夏だ。7月の下旬。

 ジニーはオブリスの定食屋『一皿(ひとさら)』に住み込みで働き始めた。

 慣れてきた頃、図書館へ。

 利用はしたいが登録をためらっている様子で……。声を掛けると、実家へ連絡が行くのかと不安そうに聞いてきた。

 特に利用規定に違反することがない限り大丈夫と答えると、登録のために身分証を見せてくれた。

 ジュディス・ロイヤー。本籍は王都。誕生日からすると17歳になったばかり。

 話をしていて、貴族学園の2年生ではと気づいた」

読んで下さり、ありがとうございます。

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