7 おめでたい
ブックマークやリアクション、ありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いします。
午後も図書館で勉強をする。
今度は歴史を見てもらった。
こちらは好きな科目なので、二人でおしゃべりをしているみたいにどんどん年代を進んで行く。
「うん、よくできてる」
「やったー!
ありがとうございます!
もう3時だ!
私、帰ります!」
「何か用事でも?」
「はい、本を借りてから、買い物をして帰ります」
「そうか、気を付けて帰るんだよ」
「はい! 今日はありがとうございます!
さようなら!」
先にロバートが席を片付けて出て行った。
それを見送って、ジニーは立ち上がり、気象関係の本のコーナーへ行った。
「えーと、雪……、雪……」
雪の結晶のスケッチの本を見つけ、それを胸に抱いて貸し出しの手続きをする。
カウンターにはメージさんがいた。
「ジニーさん、今日よく勉強してたね!」
「はい、今日は『一皿』が定休日なので!」
「ロバートくんとは仲が良いね」
「え、あ、すごく勉強を見てくれて……。先生みたいです」
「はは、先生ね」
手続きが終わり本を渡してくれる。
「雪の結晶か、きれいだよね」
「はい!
メージさん、さようなら!」
「ああ、さようなら」
本をカバンにしまって、歩き出す。
いつもなら雑貨屋に行ってから手芸用品店コースなのだが、今日のジニーは先に手芸用品店に飛び込んだ。
「ジニー、いらっしゃい!」
カルネがいた。
「刺繍糸見せて下さい!
ブルーグレーの青がきれいな糸ないかな?
それと水色!」
カルネはいつになく楽しそうなジニーを見て微笑んだ。
「なんだか楽しそう!」
「うん、ちょっと変わったデザインを思いついたんだよね。
早く形にしてみたくて!」
ジニーはじっくり糸の色を確かめ、ブルーグレー、濃い青、水色、黄緑の糸と、いつものハンカチ4枚、そしていつもより上質な薄い水色の生地のブックカバーを買った。
「売り物?」
ブックカバーを手に首を傾げるカルネ。
「……お世話になってる人にプレゼントしようと思って」
「はーん……、そういう?」
カルネのからかうような口調に苦笑するジニー。
「本当にお世話になってる人だよ!」
そして、その足で雑貨屋へ入り、持ってきたハンカチを出そうとするとアトラが「ちょっと待ってね!」と言って奥へ行き、封筒を持ってきた。
「これ、オーナーから」
封筒を開けると仕事の依頼だった。
とても上質なハンカチと、青と赤茶色の糸と高級な銀糸が入っている。
依頼の文書も入っていた。
『指名注文依頼です。
婚約者に贈るハンカチの作成。
男性の名前とドラゴンの紋章モチーフを入れること。
男性の名前は「サーザ」
青をメインに赤茶色を配色して下さい。
銀糸はハンカチの縁の方の飾りに。
必要あれば他の色の糸を使ってもかまいません。
同封の糸の残糸はこの封筒で戻して下さい。
できるだけ、早急に。
そして、内密に進めて下さい。
わからないことがありましたら、雑貨屋の受付にご相談下さい。
買取金額は……』
「えっ! こんなにもらえるの!?」
そう言いながら、ジュディスの頭は少し混乱していた。
<これ、サーザとアンナのことよね!?
二人が婚約したってこと!?
おめでたいけど……、ということは、私への婚約申し込みはなくなったんだ!!>
読んで下さり、ありがとうございます。
こんな形でやっと知りました。




