7 手作り雑貨
どうぞよろしくお願いします。
この話で第2章はおしまいです!
手芸用品店を覗くと、刺繍の土台としての製品がけっこう売られていることに気づいた。
ハンカチ、ブックカバーはすでに形になっている物があり、刺繍した布を他の物に加工できる方法なども説明されていて、栞やブローチなども作れそうだ。
「へー、これなら刺すだけでいいのか!
楽しそうだな」
ハンカチを2枚、ブックカバーを1枚購入した。
裁縫箱に刺繍糸はまだあったことを考えながら、手芸用品店を出て、隣のお店を見て驚く。
「わ、かわいい!」
そこは手作りの物を扱う雑貨店という感じのお店で。
中へ入ると、刺繍されたハンカチやレースを飾りに使った髪留め、カバンにつけるチャームなどいろいろな物が売っていた。
カウンターの後ろに貼り紙がしてあり『作品募集中』とある。
ジニーの視線に気づいた店員が説明してくれた。
「このお店では、手作り雑貨を売りたい人から委託を受けて売ることもできるんです」
「つまり、私が刺繍した物を持ち込んだら、売ってもらえる!?」
「そうです!
最初は委託販売という形で、お預かりして一定期間に売れたら、売れた金額の2割を場所代として頂き、8割の売り上げをお渡しします。
たくさん売れるようであれば、その後の契約は相談ですね」
「へー、素敵ですね!」
しかし、材料費を考えると、そこまでの利益にはならないかもしれない。
お店の品を見ていく。
うん、これぐらいなら……、出しても良さそうだ。気分転換に作った物なら出してもいいか。
「……売れ筋とか、人気のある商品とかありますか?」
「はい、ハンカチは人気ですね。
特にかわいらしい物と、逆に男性が持っても違和感のない物も人気があります。
プレゼントとしてお求めの方もいるんでしょうね。
また、男性向けに寒色系の刺繍のブックカバーなんかも人気がありますよ!」
「ありがとうございます!
何か作れたら、また伺ってみます!」
ジニーはもう一度隣の手芸店に戻り、ハンカチとブックカバーを買い足した。
「隣のお店に行ったの?」
店員に笑顔で聞かれてしまう。
「はい、なんか作ってみようかと」
「あー、あんまり上手じゃないのも人気があるよ」
「上手じゃない?」
「うん、自分が作ったっていう体でプレゼントする人もいるんだよね」
「へー!」
「だから、あんまり気負わず、できたら持って行ってみなさい!」
「はい!」
店を出ながらジニーは思い出していた。
学園で恋人や婚約者に刺繍した物をプレゼントする習慣があって……。
ほら、パトーキ伯爵令嬢もサーザにドラゴンを……。
そこまで思い出して、顔を顰めた。
<何、思い出してるんだ! もうそういう事は忘れなきゃ!
いや、パトーキ伯爵令嬢は置いといて、そういう需要もあるってことよね!
ということは、学園の授業で弟や父に作っていたようなハンカチを作ったらいいんじゃないだろうか!?>
読んで下さり、ありがとうございます。
次からの第3章は王都の方ですよ!
まだ夏季休暇中ですが……、そろそろロイヤー子爵家がばたばたします。




