6 営業?
どうぞよろしくお願いします。
ジニーは図書館の庭のテラスで意欲が湧いてくるのを自覚しながら心を落ち着かせていた。
<大学に入れる道がある!
教科書も少しなら手元にあるし、図書館も利用できれば、認定試験はパスできそうな気がする!
私、このまま、頑張りたい! いえ、頑張れる!!>
そして、ふーっとため息をつき、周囲を見回す。
大学生や研究者だろうか。
テラスで持参したお茶や軽食をつまみながら、本を読んだり、仲間内で話し合ったりしている。
ジニーも、その仲間に未来で加われた気がして、ナオミのお弁当を出して食べることにした。
<ちょっと気恥しいけど、休みの日はここにランチ持参で勉強に来よう!
今日はまず、場所に慣れなきゃ!>
食べ始めたら「ジニーちゃん!?」とまた声がかかり、びくっとした。
また、常連の……、二人組でいつも来る……。
「おいしそうだな!
『一皿』のお弁当?」
「はいっ!
今日は定休日で!
お弁当を持たせくれたので、街探検をしてます!」
「街探検……!
いいなあ、お弁当……。
頼んだら、作ってもらえるかな?」
「……さあ?
お話しだけでも伺いましょうか?」
大学の研究室にいる研究者になったばかりのアル。ということは20代半ばというところか。
「いつも一緒にロブがいるからね」
あっちがロブというのか。
研究室に研究をまとめる時期になると缶詰めになるので、その時にこのようなお弁当を食べられたらうれしいということだった。
「なるほど。
たぶん……、昼は難しいですね」
「夜なら? つまり夕方くらい」
「それなら、聞いてみます。
お店に取りにくる?」
「あ、もしかして届けてもらうとかは……?」
「じゃ、それも聞いてみます」
アルはメモに名前と薬学研究室と書いてくれて、その下にジニーがお弁当、取りにくる? 配達希望、時間帯は相談、昼食か夕食がいいなど書き足した。
「ジニーちゃん、しっかりしてるなー!」
「では、ナオミさんとマスターに相談だけはしておきます。
返事は次にいらした時でいいですよね?」
「ああ、明日は行くと思うから!」
一度別れたアルさんが戻ってきて「お礼に!」と売店で買ったらしいお茶を差し入れしてくれた。
「えっ!?
あ、ありがとうございます」
「またね!」
アルさんが笑顔で歩き去った。
食べ終えて、頂いたお茶を飲む。
<へへへ、なんか大学生みたいじゃない?>
片付けて、図書館の外へ出た。
今日はもう少し街探検したい!
読んで下さり、ありがとうございます。




