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我が家の近所には、数百メートル続く細長い空き地がある。同じ駅を起点とする二つの鉄道路線を短絡する様に位置しており、上から見るといびつな三角形を作り出している。

その昔、起点の駅を経由しない連絡線として計画されたらしい。


 起点駅の隣駅には立派な百貨店が併設されているが、客足は少ない。

駅前の広々としたバスターミナルは日中も閑散とし、東の新興住宅地にはススキが我が物顔で広がっている。

計画線が運用されていたなら、今頃この駅が起点に替わるターミナルになっていたはずだ。


 件の計画は起点駅周辺の商工会の猛烈な反対によりたち消えになったそうである。

しかし、仮にあの枯れ草の茂みが鉄路だったならーー。

そう考えることがある。

今更考えても机上の空論にしかならぬというのに。


 今、この街は緩やかな人口減少が続いている。先日、テレビのニュースで少子化について声高に報じていた。

ふと画面に目をやると見覚えのある公園が映っていた。

幼少の頃に遊んだ総天然色の遊具たちがもう色褪せて液晶の中に在り、淋しさを塗装の剥がれかけた目で訴えていた。

下地のコンクリートのグレートーンが更に物哀しさを漂わせ、パンダにもシロクマにも見える遊具は最早グリズリーになりつつあった。

 映していたテレビのチャンネルは、3であった。


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