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ちびっ子猫口調TSサタンちゃまは悪魔ガチャで頼れる部下を集め、仲間と一緒に異世界大陸を楽しく冒険するにゃん♬  作者: 大空司あゆむ
邪神戦争編

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サタンちゃまとタイ紀行その3

 

「おおっ、これは珍しい植物だ。これも買おう」


 植物マニアのスベリヒュとゴムが片っ端から植物を購入していた。おかげで2時間経ってもチャットチャックマーケットを抜けずにいた。


「おみゃえらそんにゃに植物買ってどうする気にゃ?」

「増やして日本の植物マニアに高値で売るんだよ」


 俺を見ないで植物の葉を吟味中のスベリヒュが答えた。


「にゃんにゃテンバイヤーかにゃ?」

「は? ただ買って二倍三倍にして売るあんな屑共と一緒にするな。俺は葉差しや交配実生で増やして客に提供する栽培家だ」

「にゃるほどで、まだ買い物続ける気かにゃ?」

「ああ、隅から隅まで店舗を見て周りたい」

「無茶言うにゃっ、植物に興味がない仲間たちが付き合わされイライラしてるにゃ」


 特に腹ペコなメリーが機嫌が悪くて俺に八つ当たりしてくるから、とんだとばっちりだ。

 仕方ないかくなる上は……。


「もう付き合いきれにゃいから、先行ってるにゃ」


 雑草とゴムに伝えた。


「それじゃああとで合流でどうだ?」

「にゃっ……」


 たまたま会っただけなのに、いつの間にか仲間みたいだな。まぁなんか裏がありそうだし、コイツら厄介者だったから油断は禁物だな。


 こうして雑草とゴムと分かれた俺たちは呪物の聖地ことタープラチャン市場に向かった。これもたまたま会った呪物収集冒険者の付き合いなわけで、俺としては呪物に一ミリも興味がない。だから疲れるだけだな。


「ちょっと! お腹ぺこぺこ〜もう歩けない!」


 市場の真ん中でメリーがグズリ始めた。ワガママメリーもこの時ばかりはナイスだ。


「一旦昼休憩しにゃいか?」

「流石社長っ、休息も戦略の一つっすね」


 嬉しそうに目を細めた黒鴉が賛同してきた。どうでもいいが、お前ら黒騎士鎧暑くないか?


「しかし、にゃにを食べればいいのかにゃ……」


 タイ料理ってピンと来ないな……。


「それなら僕が良く行くタイ料理店紹介しますよ」


 呪物収集冒険者の町彦が言ってきた。確かにコイツは何度もタイに行ってるそうだから当然か。


「にゃら案内しろにゃ」

「ちょっとちびっ子! なに勝手に決めてんのよ」

「にゃんにゃ腹ペコメリー……」

「ちょっと、あんたあたしのことそんなあだ名で呼んでるの……」

「にゃっ……ぴゅ〜ぴゅ〜……」


 つい心の声を口に出してしまい、それをメールに指摘され気不味くなった俺は吹けない口笛で誤魔化した。『やれやれ』メリーはアホのようで俺の言動をズバッと指摘してくるから油断出来ない。


 んで町彦おすすめのガパオライスが人気の店に行くことになった。しかしここまで騒動が無く平和なのも逆に反動がありそうで怖いな……。


 □ □ □


「ここです」


 町彦に案内されたのは市場から徒歩10分の大衆食堂。とは言え異国情緒溢れる食堂でいいな。

 んで入店するとスパイシーな香がする。タイや東南アジアは一年中暑いから、料理の鮮度を保つために香辛料は欠かせないんだろ。

 その点四季がある日本の料理は香辛料頼みじゃないから、アジアの中で唯一辛くないらしい。


 んで皆でテーブル席に座った。しかし三馬鹿も加わり結構な人数だ。

 で、町彦おすすめのガパオライスとトムヤンクンを注文した。そういやタイと言えばピリ辛スープのトムヤンクンだよな。良く食うカップラーメンで知っている。


 注文した料理がテーブルに並ぶとちょっとした食事会が始まった。トムヤンクンは正直苦手だが、焼き飯の上に目玉焼きが乗ったガパオライスは悪くない。むしろいいし、目玉焼きの上に旗を付けて欲しい位だ。


「サワディカーップ今回ずいぶん大勢でお越しを」


 店主らしきおじさんが日本語で話し掛けて来ると、町彦が手を合わせてお辞儀した。


「おおっソムサイさんご無沙汰してますサワディカッ、彼らは僕の冒険者仲間です」

「にゃにっ!」


 勝手について来たんで仲間入れた覚えはない。全く図々しい男だ。で、どうやら店主の名前はソムサイらしい。


「ところでっソムサイさん例の呪物……」

「……またですか……、何度も言うように貴重な代物ですので譲れない」

「そこをなんとか」


 どうやら町彦は、ソムサイが所有する呪物が欲しくて店の常連になったらしいな。何度も断られられても足繁く通い狙う執念深い男だ。


「頼みますっ、そこをなんとか」


 手を合わせて懇願する町彦にソムサイはため息を吐いた。


「はぁ〜、アナタの執念に負けマシタ」

「ほっ、ホントすかっ!?」


 町彦が興奮して立ちあがった。


「……お譲りすることは出来マセン」

「そ、そうすか……」


 しょんぼりした町彦がゆっくり腰をおろした。


「しかし、条件付きでお譲りしても構いません」

「ホントすかっ!」


『にゃっ!』今度はまた立ちあがった町彦は気分の浮き沈みが激しい男だな。まぁ頑張れ……。

 ところで条件付きってのが気になる。


「実はワタシの故郷プーケット島で夜な夜なピーが出没する様になって、皆怖がってマス」

「にゃにっピーにゃと?」


 ピーと聞いて可愛らしいイメージが浮かんだ。


「なるほど……ピー・ガスすか?」


 町彦が聞くと腕組みしたソムサイがうなづく。


「にゃんにゃピー・ガスって?」

「ピー・ガスとはタイの女の幽霊のことです」

「にゃにっ……」


 町彦が立体映像でピー・ガスを見せてくれた。んで内臓をぶらさげた女の生首で、可愛らしい名前とは程遠い気持ち悪いビジュアルだ。


「夜な夜な複数のピーが出没して人や家畜を襲うので、住民はほとほと困っているのデス」

「にゃるほど……にゃらアタチらに任せろにゃ」

「それは助かります冒険者の皆様方」


 ちびっ子二人いる冒険者パーティーに違和感を感じない店主だ。

 まっ、強い大人たちが囲んでいるからかな?


「ちょっと! かに勝手に決めるのよ」


 またメリーが文句言ってきた。飯食わして元気になった途端にこれだ。


「にゃにゃっ♬ おみゃえプーケット島がどんにゃ島か知ってるかにゃ?」

「なっ、なにを……」

「青い海っ白い砂浜の南国のリゾート島にゃっ」

「えっ……それを早く言いなさいっ!」

「にゃんっ!」


 テンションあがったメリーに後頭部打たれた。全く何故叩く?


 でっ、リゾート地と聞いて皆賛成して今からプーケット島に向かうことが決まった。

 しかし、生首の化け物とは気持ちが悪いけど楽勝ぽいな。


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