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語られるモノ  作者: 百目


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5/20

白紙

世界一怖い絵を知ってるか?


それは人にもよるのは確かではあるが、

普遍的と言う意味では限られるんだ。


私はいや、何かを描く人なら絶対に恐怖するもの、

白紙だよ。


このまっさらな空白がどれ程恐ろしいのか、

人生の哲学として色々教えてやるよ。


そもそもだ、目的があるのは良い事だ。

それは分かるよな?

分からないなら腹を空かせれば良い。

今まで食べた美味しいものが浮かぶ人も、

少なくないだろう。

それが目的だ、白紙に埋める理由になる。


でもだ、この白紙に何かを埋めなければならないとされた時。

何も浮かばない時が人生では結構あるんだよ。


無視するのも答えだ、

でもそれには理由があり白紙は埋められる。

拒絶や納得も同じだな。


しかしだ、もし本当に必要な時にこの答えが出ないのは深い深い恐怖を覚えるのが人間なんだ。


その恐怖を描く事なら良い、

少なくとも気持ちは楽になるからな。


では求める答えが限られて、

その上その気持ちを必要とされてない場合は?


この恐怖を覚えた者は知識を、

知恵をストックする意味に気づくもんだ。


よく分からないか?

それは幸せな事で俺にコレ以上説明する事は困難だろう。

知らないと知ってるでは、

どうしても齟齬があってお互い通じ難いのは事実だからな。

また恐怖に鈍感な奴も居る、

そう言った者も心念の様な何かが助けてるのだろう。

だが人には強い弱いと強弱がある、

それが最悪のバランスに崩れると、

信じられない程に白紙には何も手が出せなくなるんだよ。


すまん説明が雑だったとは思う。

それでもだ、もしこんな恐怖に怯えたら、

一本の線でも描いて見て欲しい。

無いよりマシだからさ。


まあ、人は強欲で貪欲だから、

俺には一本の横線すら厳選しだして、

何も出来なくなった程度の話なんだな。度し難い。

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