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語られるモノ  作者: 百目


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4/20

叫び

怖いと言うか盛ってるかも知れない話、

うちのクラスで虐められてた奴が居た。


何と言うか内気で感情が出せないタイプだったのは覚えてる。

そんな奴に友人が恵まれなかったら、

群がるグループも限られて、

同じクラスながら関わりを避けてたのは事実だった。


愉悦感?劣等感からか次第に虐めるグループも、

色々と過激になってたのは記憶に新しい。

次第にそいつをコントロールする様な発言が増え、

よく何処かへ連れ出してたんだ。


その日もいつもの事の様に、

当たり前に、何気なく、

そんなやり取りをしてたのは覚えてる。

しかしそれが忘れられない事になるなんて。

今にして思えば、あり得た話が続いたんだ。


どうにもその日は、人目のつかない物陰で。

酷い虐めが続いてたらしい。

それ自体を当たり前にしてた奴。

いや、うちも含めて多くの人が、

それがどれだけ異常か痛感させられた。


叫び声だ。

金切り声の様な、断末魔が響いたんだ。

しかもその声は「呪ってやる」

この一声が、何処までも、

黒板を引っ掻いた音以上に響いた気がした。

異様に長い、強く引き伸ばした声の印象だったが。

これはうちが盛ってるかも知れない。

それ程までの印象がある声だった。


それは本当に大きな声で、

それがそいつの最後の声だった。


どうやら心臓発作で倒れた様だった。

つまりそいつは、

命が枯れる最後まで、恨み憎しみ、

声で伝えて倒れたのだ。


当たり前の事ながら、

校内ではコレは大事件として話題になった。

大人達も子供達も、何より、

あの声を間近に聞いたグループも、

皆少し狂ったと思った。


その日から精神を病む子の多さでで、

1クラスが閉鎖されたり、

奇妙な噂が広がったり、

とにかく収集が付かない事になったんだ。

でも皆何処かでこの話をするのは良くないと、

話したくても話せない空気感があちこちあったんだ。


まるで呪いと言うものが、蔓延して。

7日ぐらいは顔色を悪くする人は多かった。

詳しくは知らないが、例のイジメっ子は相当酷い事になってたらしい。

事件性からか、それとも死に際を見たせいか。

それを深く知ろうとは思わなかった。


だって、そんな事したら、

あの断末魔が今度はうちを狂わせてしまうと感じたからだ。


うちは恵まれてると思う。

こうして話てるだけでも、

気分が晴れるのだから言葉の力は不思議だと思った。

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