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語られるモノ  作者: 百目


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6/20

のっぺらぼう

なんかさ、のっぺらぼうを見たかも知れない。


まあ、聞いて欲しい。

それっぽい雰囲気で言えば、

逢魔時、夕暮れの時の話なんです。


ちょうど私は河川のトンネル?

ちょっと面白い道があるんです。

くぐり抜けたら異界にでも繋がってそうな、

そんな道があるんですよ。


電車の河川橋と言うか、

それの道路版みたいな感じ。

ああ言う場所って夕暮れ時は、

何かしろのイベントがある様なイメージがあるでしょう?


まあ普段は何事もないので、

その日も変わらない道のりだと思ってました。


でも遠目でそれは既に居たんですね、

すすり泣く子供の声がセットで。

通り道だし無視しても構わないとも思いましたが、

いい大人が、困ってる子供を無視するのもアレなので何か困ってないか聞きました。


するとその子はこちらを向きましたが。

まあアレです、目が無かったんですね。

鼻や口はあるので、世間一般的なのっぺらぼうとはまた少し違うかも知れませんが。

すすり泣く声に矛盾もしてなくて、

いきなりお化けと驚く程でもなかったんですね。


そして事情を聞くと、

どうにも親とはぐれたらしく困ってたみたいです。


私に出来る事は限られてましたが、

取り敢えず急用もないので暫く一緒に居てあげる事にしました。

暗くなったら警察にでも相談しようかと思いながら。


その子に「のっぺらぼうですか?」何て聞ける訳にも行かないし、そう言った奇病の人かもと思う事にしてました。

世の中には生まれつき遺伝的な問題で、

そうなってしまう事例を私は知ってたのでこんな対応をしてたんですね。


その子もある程度落ち着いて、

軽く些細な会話をしながら時間が過ぎました。

話としては走るのが好きとか、そんな感じでしたよ。


そうして暫くすると、

幸いな事に母親らしき人物が現れ。

ちゃんとその親子は帰れた感じなんですよね。


ただ問題があるとすれば、

その母親ものっぺらぼうだったんですよ。

あまりにも普通に世間的な対応で、

何にも変わらない親子っぽかったら流されましたが。

奇病がそんな続く事あるのか?

そんな事を感じながら日が沈む前には帰ったんですよね。

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