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99 陽動作戦

その頃、ジョルジュは帝国軍の分隊と対峙していた。

こちら側の指揮官は迅速に敵の対応に反応して分隊を作らせた。

ひとつの分隊は近接タイプのやつと盾を持ってるやつが前に出て、後ろで遠距離タイプが援護、治癒師(ヒーラー)が治癒するというバランスの取れた連携で戦っている。

仲間の盾が敵の剣を受け止めながら彼に合図した。

「アタッカー!」

「おう!」

彼は盾に襲い掛かっているやつに斬りかかった。

しかしそれを相手の弓を持ったやつが妨害してくる。

(目障りだな……。まずはアイツを倒すか)

彼は敵に向かって突っ込んでいった。

「おい、アタッカー!」

盾が制止しようとするが、そんなのは関係ない。

彼は『フォトンソード・プロトタイプ』を敵の弓野郎に投げつけた。

すると見事、弓野郎に命中し弓野郎は落下していく。

しかしそうなる前に彼は『フォトンソード・プロトタイプ』を回収し左手の光線銃で敵の治癒師(ヒーラー)を撃ちぬいた。

「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

敵のアタッカーが俺がすぐに対応できないと見て、後ろから襲い掛かってくる。

敵に首だけ振り返ると、敵は勝利を確信したように笑っていた。

しかし……

「まだ勝利を確信するには早すぎるんじゃないか?」

「なに!?」

彼の言葉に敵は動揺する。

その隙をついて彼は手の内にある光線銃を一回転させ、その刀身を敵にぶっ刺した。

「がはっ」

彼が刀身を引き抜くと敵のアタッカーは傷口を押さえて身もだえる。

「お見舞いだ」

彼は敵にそう言い放つと左手に握る光線銃を額に押し付け、脳天をぶち抜いた。

敵のアタッカーの頭から緑色の光線が飛び出していく。

彼は念のため、二回ほどトリガーを引いたあと分隊を率いて次の獲物に取り掛かっていった。



フレイヤは11(イレブン)の仲間と地上スレスレを飛行していた。

いや、ただ飛行しているだけではない。

彼女たちは特殊な魔法を使って魔力とその姿を隠しているのだ。

言うなら光学迷彩と言うところだろうか。

戦争で全員が使うのも悪くないが、上の人たちは敵に光学迷彩の魔法を開発されて国が大損害を与えられるのは避けたいらしい。

「ヤニック隊は敵の後方を光学迷彩を解除してから攻撃。私の隊とフレイヤ隊は光学迷彩を解除せずに正面から突破! 良いな?」

「「はっ!」」

エヴェリン総隊長に指示されてヤニック隊は違う方向に飛んでいく。

ちなみにこのエヴェリン総隊長殿、副団長とデキているとの噂である。

本人は全否定しているが、そのことについて聞くと顔が赤くなるので100%片思いではあるだろう。

「なに見てる」

「い、いえ! なにも!」

しかし総隊長はどこか危なっかしいところがある。

というか怖い。

まぁ強くてカッコイイ上司なのだが。

『潜伏していた敵を確認。攻撃を開始します』

ヤニックの声が聞こえたかと思うと、向こうのほうで爆発が起こった。

フレイヤたちはそれを見ながら上昇していく。

「成功したみたいだな」

敵が潜伏していたあたりから小隊が現れてヤニック隊と戦っている。

「各員、よーい……」

総隊長がそう言うと彼女たちは一斉に手に持っていたライフルを構えた。

「テェエエエエエエエ!!!」

その合図と同時に彼女たちはライフルのトリガーを引いた。

緑色の光線が敵陣営を襲ったかと思うと、次の瞬間にはただ煙が昇っていた。

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