93 矢のごとく
空にゲートが現れる。
そこから白い服に身を包んだ集団が現れた。
「あれは……!」
彼らは剣や弓を手に、悪魔へと立ち向かっていく。
そのなかには11隊長ホレイソンの姿もあった。
「11各員に伝達。A班は前方に出て攻撃!B班は後方で援護!C班は散らばり敵を迎撃せよ!」
『『『了解!』』』
それぞれの班長がホレイソンに返事をすると白装束たちは指示に従って動き始めた。
その様子はまるでダンスを踊っているよう。
それをジョルジュ一等兵は目を見開いて見ていた。
そんな彼に誰かが近づいてくる。
その軍服からは彼が位の高い人物であることがわかった。
「た、隊長殿!」
ジョルジュ一等兵は彼に向かって敬礼をした。
するとホレイソンは敬礼をして返してくれる。
「よぉ、ジョルジュ。久しぶりだな。爺さんは元気か?」
彼はそう親し気にジョルジュに話しかけてきた。
ジョルジュは敬礼を解くと言葉を彼に返す。
「はい。前は相当弱っていたのに、こないだ見た時はすっかり元気でした」
「そうか。じゃあ爺さんによろしく頼む」
そう言うと彼は剣を片手に敵陣に飛び出していった。
彼が悪魔たちの横を過ぎていくのと同時に空中に鮮やかな鮮血が舞う。
「すげぇ……」
彼は矢のごとく戦場を駆け抜けていくホレイソンを見て思わずそう呟いた。
しかしそのホレイソンが前に自分よりも強い人物がいると言ったときは本当に驚いた。
その人は女性で、白い髪を持つ人物だったという。
自分もいつか会ってみたいとそう思いながら彼も戦場に踊り出した。
彼は『蜘蛛の糸』を使って一匹の悪魔を捕まえると自分のほうに引っ張ってくる。
そしてホルスターから『FG001』を取り出すと悪魔の脳天をぶち抜いた。
彼は死体をどこかへと蹴ると『蜘蛛の糸』をできる限り放出し、悪魔たちを捕獲する。
それから彼らに『FG001』の銃口を向けると次々に的確に脳天を撃ちぬいた。
その時、後ろから一匹の悪魔が襲ってきた。
彼は気持ち悪いほど醒めた頭を使って敵の攻撃をかわし『フォトンソード・プロトタイプ』の刀身を突き刺すとそのまま、まわりの悪魔たちを切り捨てた。
彼は悪魔たちの耳を裂くような叫び声を耳に、次の獲物のもとへと向かう。
次の獲物はいままでの雑魚とは違う、すこし上の位のような人物だった。
「おらぁあああああああああ!!!」
彼は『フォトンソード・プロトタイプ』で獲物に斬りかかる。
しかし相手は盾を持っており、それで斬撃を防がれてしまった。
「ふんっ!」
そして相手はもう片方の手に握っている剣でジョルジュに斬りかかってくる。
「ちっ……」
それを彼は刀身を盾に食い込ませながら空中に浮上してかわした。
彼は逆さまの状態のまま『フォトンソード・プロトタイプ』を左手に持ち替えると、右手で『FG001』のトリガーを引く。
「せいやっ!」
しかし相手は首を捻ってこれをかわし、剣を突いてきた。
一瞬、間に合わないかに見えたが刀身で軌道をずらすことによって直撃を免れる。
「ぁああああああああああ!!!」
そしてそのまま彼は相手の胸を緑の刀身で貫いた。




