78 兄VS妹
お待たせしました!今日から投稿再開です!
一週間は長かった……
ちなみにテスト死にました。(笑)
それでは第78話、お楽しみください!
剣道の試合は三本勝負で決まる。
簡単に言うと先に二本を取れば勝ちだ。
審判は三人。
こいつらのうち二人が旗を上げればこちらに一本入る。
俺はユカと反対側に立った。
ちなみに俺がいま身に着けている道着は剣道部員から貸してもらったものだ。
しかしユカよ、相手を初心者だと思ってこんなことを言ったのだろうが俺には通用しない。
なぜなら俺はかつて都大会に行ったこともあるんだからな。
過信はよくないがそこまで行けない底辺のお前には俺には勝てない。
その時、ギャラリーからひそひそと声がした。
「境田さんってたしか都大会個人で行ったことあるよね?」
「そうだね。だから枢木さんは負けちゃうかもしれない」
「いや、百パー負けるっしょ」
なにぃ!?
こいつ都大会行ったことあるの!?このクズが!?
主審が俺たちに入れと命令する。
俺は数歩、前に出るとお辞儀をした。そして蹲踞をする。
「試合、始め!」
主審の合図に俺たちは同時に立ち上がった。
「せいやぁああああああああ!!!」「きぇえええええええええ!!!」
二人は同時に相手を威嚇する。
そして俺はじりじりと間合いを詰めた。
俺の得意技はいくつかある。
まずは相手が攻めてきたときに打つ、出端技という技だ。
次に得意なのはフェイント。
簡単に言うと面を打つふりをして小手を打つ技だ。
あとは巻き技と呼ばれる相手の竹刀を下に落とす技や、相手の打ちを返す返し技などだ。
ユカが俺をなめ腐って適当に襲い掛かってくる。
だがユカよ、ひとつだけ言わせてもらう。
戦うときはどんな相手でも油断はしないということを覚えとけ!
俺はユカの竹刀を受け止め、胴を打つ。
しかし、さすがにこれで決着をつけるのはつまらないので声は出さなかった。
俺はユカの横を抜け、残身を取る。
それがかなりウザかったのか、ユカは本気でかかってきた。
「ちぇええええええええええ!!!」
俺も同時に動き出し、面を打つ。
互いに面に相手の竹刀が当たったが審判は動かない。
俺はすぐに反転すると、ゆっくりとユカに向かっていく。
そして竹刀の先が当たると俺はじりじりと間合いを詰めた。
俺はすいっと手元を上げる。
そこをユカは隙ありとばかりに打ってきた。
それを俺はギリギリで跳ね返し、面を狙う。
これは前にも地龍と戦ったときに使った小手摺り上げ面だ。
「てぇえええええええい!!!」
俺の竹刀は見事面に当たり、審判が全員旗を上げる。
「面あり!」
俺が先制したことに剣道部員やギャラリーがざわめく。
俺たちは所定の位置に戻ると再び竹刀を構えた。
「二本目、始め!」
俺は再び間合いを詰め始める。
都大会行ったからってすこし油断しすぎたか……
まぁいい。勝てばいいんだから。
あぁ、俺の栞……
俺はもう直らない栞のことを考えながらユカの攻撃をかわす。
そんなことをしているとユカが俺の小手に打って一本奪われてしまった。
「ちぇ……」
勝てばいい。勝てばいいんだから。
俺は心を落ち着かせてから決戦に臨んだ。
「勝負、始め!」




