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76 クソ女神の計画

とある集団がニュードラグーンに近づいていた。

しかし集団はひとつだけではない。

ニュードラグーンへと様々な方向から人が押し寄せていた。

代表的なものはエグザム清教、傭兵たち、それと有志の一般人だ。

その理由は一週間前ほどに遡る。

一週間前。

とある預言者が一週間後にニュードラグーンで悪夢が再び訪れると預言した。

その知らせを聞いた人たちは悪夢を再び繰り返さないようにと一致団結して悪夢を殺そうとニュードラグーンに押し寄せたのだ。

その様子を天からクソ女神が見ていた。

その隣には一人の男がいる。

「本当に良かったのか?()()()()()

その男、ドラゴナイト元国王のホイットニー=ドラゴナイトはクソ女神に話しかける。

「なにが?」

「悪夢を蘇らせるのだろう?そしたらこの世界が壊れてしまうではないか」

そう言うとクソ女神は笑いながら答えた。

「それのなにがいけないんでしょうか?」

「……っ!」

「そもそも私がしたいのは、あのクソみたいな先代がつくったこの世界を壊すことなんですよ。そして新しい世界をつくる。完璧な素晴らしき世界を」

先代……それはこの方の前の神だろうか、と推測しながら彼はクソ女神に異議を唱える。

「完璧などありえない。この世は欠点があるからこそ輝いているのだ」

「いや、私のプランはいつも完璧ですよ。いまはもう龍神はこの世界にいませんし、あなたと同じ龍神候補の彼も私がすべて記憶を消しましたからね」

その言葉を聞いてホイットニーはなにを言っても無駄だと判断し黙った。

そう、すべては女神によって計画されていたことだったのだ。

十二賢人も、悪夢も、龍神の追放も。

(そしたら次は自分も……)

と、そこで彼は思考を止めた。

なぜなら冷静になってみれば自分が殺される理由はどこにもないからだ。

彼の神器は既にこの女神によって破壊されている。

だから自分は殺されないのだと彼は心を落ち着かせた。

「あぁ、そうだった。あなたに伝えないといけないことがありましたね」

突然、女神が彼にそう話しかけてきた。

「なんだ?」

そう彼が聞くと女神は「さて、なんでしょう?」とふざけて答えた。

しばらく彼が悩んでいると女神が口を開いた。

「正解は……」

次の瞬間、彼の腹部が鋭いもので貫かれた。

「がはっ……」

彼はなにか言おうとするが、声が出なかった。

その代わりに口から血が溢れる。

その様子をクソ女神は嘲笑うように見ていた。

「なん、で……」

彼は力を振り絞って声を出す。

それにクソ女神はニヤニヤと笑いながら答えた。

「邪魔者には消えてもらわなければいけないので。それでは、さようなら」

彼女はそう言うと彼の心臓のある部分を()()()()ブレードを出して彼を殺した。

これは彼女のユニークスキル『侵入刃』

触れた相手に刃を侵入させ、なかから相手を殺すという絶対不可避のスキルだ。

ホイットニーが彼女の目の前にぐらりと倒れる。

それを見てクソ女神は高らかに笑った。

「これで誰も私を止められない!これで世界を……!」

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