7 なんじゃこりゃあ!!!
もうちょっと時間がかかるかなと思ってたけど意外と早かったな。
ファブリス!俺、『人化』を手に入れたよ!
「おぉ!それは良かったな」
そう言うと俺を地面に置いた。
「でもここでやらなくてもいいんじゃないか。俺もいるし…」
ん?別にお前がいたってどうってことないよ。
『人化』発動!
俺のからだ(というより刀身)が光に包まれた。
そしてその光が人のかたちを作っていく。
俺は目を開け手があることを実感した。
しかし俺はひとつの重大な事実に気付く。
「なんだこれ…」
俺の視線の先には二つの大きな膨らみが…
・・・
「う、うわぁああああああ!!!」
俺は反射的にしゃがんでしまった。
「おい、大丈夫か?」
ファブリスが気を遣って団長さんが来ていたコートをかけてくれる。
「あ、ありがとう」
「お前、なんでこんなに驚いてるんだ?まさか俺が見たから…」
「見たのか?」
俺はファブリスを睨む。
するとファブリスはブンブンと首を横に振った。
「本当か?」
「本当だって。神にだって誓える」
「俺も一応、神様なんだけど……でもなんでこんなからだに?」
「で?なにに驚いてるんだ?お前、元々女だろう?」
「え?」
「いや、だって声があれだったから…」
たしかに自分の声を注意深く聞いたら女性の声だ。
だが転生して性転換するってなに考えてるんだ神様は。
ねぇ女神様、『蜘蛛の糸』で自動的に服を作ることってできる?
なるべく俺に似合う服を作ってくれると嬉しいんだけど。
《可能です。スキル『蜘蛛の糸』が自動発動します》
すると俺の指から糸が飛び出しなにかを作っていく。
するとすぐにふとつの物が出来上がる。下着だ。
「お前あっちむけ。じゃなきゃ殺す」
「わ、わかった」
俺はその下着を着た。
上はただ被るだけでよかったので着るのがとても楽だった。
しかし上着は時間がかかるようでなかなか出来上がりそうにない。
「ファブリス、鏡とかって持ってる?」
「ある」
「ちょっと貸して」
ファブリスは俺を見ないようにそっと手鏡を置く。
なんでコイツ鏡を持ってるんだ?まあ、いっか。
俺はその手鏡で自分の顔を眺める。
鏡に映ったのは銀髪の髪が背中まで伸びている少女の顔だった。
我ながらすっごい美少女。
「これが、俺?」
俺が声を出すと鏡のなかの美少女も同時に口を動かす。
本当にこの銀髪美少女は俺であるようだ。
「はぁ」
俺は大きくため息をつく。
その時、上着が出来上がった。
ついでに糸で髪をとめるためのゴムをつくりポニーテールにした。
その出来上がった白いワンピースを着ると俺はファブリスに「振り向いていい」と言う。
「じゃーん。どうだ!」
「おぉー」
ファブリスはその場で硬直する。
「おい、どうした?もしかして俺が可愛すぎて見惚れちゃった?」
「んなわけあるか!」
「ははは…冗談だよ」
「じゃ、俺はここで帰らせてもらうぜ」
「あ。ちょっと待て」
「?」
「お前、そういえば俺の守護神だったよな」
「そうだが」
「なら、俺が死ぬまで守護神の役目を果たせよ」
「な!?」
「お前、俺が使い手になってやろうとか言ってたじゃん」
「それは肉体が見つかるまでって…」
「俺が襲われて死んだらお前を呪うからな」
「冗談に聞こえない…わかった。やる」
「よく言えました」
そして俺たちは出口にむかって歩き出した。




