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66 勇者ハルナ=イオリ

俺はフリオン近辺の海を飛んでいた。

はず、なのだが……

「ない……どこにもない!」

そう、俺の真下にあるはずのフリオンが見当たらないのだ。

女神様、これってどういうこと!?


《ただいまフリオンは結界に包まれていて姿が見えなくなっています。侵入も不可能です》


じゃあ結界を破壊すればいいわけか……

しかしどうやって壊そう。

刀で壊すっていうのはなしかな?

そう思って俺は鞘から刀を抜いた。

その刀身がキラリと光る。

「……やってみるか」

俺は結界があるであろう場所を斬った。

最初はなにかにぶつかったような衝撃があったが、どんどん食い込んでいく。

そしてついには結界が解除された。

「わお」

俺は刀を凝視する。

こんな能力あったけ?

……まぁ、いっか。

俺はそのまま島に降りようとする。

だが、それを阻む者がいた。

街から集団が出てきて俺にむかってくる。

最初は歓迎してくれているのかなと思っていたが、その手には剣が握られている。

俺はただ警戒している可能性も考えて集団を待っていた。

集団の先頭には俺と同じ年齢ぐらいの女性がいる。

しかし顔に見覚えがあるのは気のせいだろうか。

「私は勇者ハルナ=イオリ。エグザム清教教皇の命によりNO.11、あなたを排除します!」

彼女がそう言うと俺に剣で斬りかかってきた。

俺は後ろに下がってそれを避ける。

ハルナ=イオリ……伊織春奈!?

彼女の剣が俺の首元を狙う。

俺は『シールド』でこれを防いだ。

「刀ですか……。もしや前世では日本人だったのでは?」

彼女は俺の斬撃をいとも簡単に避けると話しかけてきた。

二人は再び接近し、鍔迫り合いをする。

「あなたこそ日本人では?髪が黒いですし」

と俺は適当に答えた。

「まぁ前世では日本人でしたけどね。まさか生まれ変わっても姿が同じだとは思いませんでしたがッ!」

伊織がいきなり剣で俺の刀を弾き、俺から離れた。

その行動の意味がわからず困惑しているとまわりのやつらが襲い掛かってきた。

「はぁ……。これ疲れるからやりたくないんだけど……」

俺はため息をつきながら右手で刀を持つ。

そして刀を8の字のように振り回し始めた。

『伸縮刃』が彼らを襲う。

この攻撃は一見、隙がないように見えるがひとつだけ欠点がある。

それは後ろががら空きだということだ。

つまり……

「っらああああああああああ!!!」

このように後ろから襲われたらすぐに反応できないのだ。

しかしこの欠点は『変形刃』で何とか埋めることができるようである。

「ごはっ」

背中から出した『変形刃』が襲ってきたやつに刺さる。

これさえあればほぼ無敵では?と思いながら俺は伊織に接近した。

そして俺は刀を伊織に振り下ろす。

と、見せかけて俺は直前で停止した。

伊織もなぜ止まったのかわからずに困惑している。

その隙をついて俺はその場で横に一回転した。

その手には刀が握られていて下から伊織に斬りかかった。

(逆袈裟……!)

春奈、ゴメン!

伊織が気づいたときにはもう遅かった。

伊織の腕が吹き飛ばされる。

それと同時に俺は彼女を島にむけて蹴った。

まわりの人たちが慌てて回収する。

だがまだここにはたくさんの人たちがいる。

「いっちょ遊んでやりますかッ!」

俺はそう言うと彼らに襲い掛かっていった。

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