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61 ファブリスの日記

月曜日がすごい忙しいので、これからは火曜日の投稿はお休みにさせていただきます。

第61話、お楽しみください!

結局、ファブリスは見つからなかった。

ならば彼はどこに行ってしまったのだろうと絶望的な気持ちで歩き続ける。

「あ」

俺は無意識にファブリスの部屋まで来ていた。

なにか手がかりがあるかもしれないと扉を開ける。

ファブリスの部屋はかなり整理されていた。

机の上にはなにも置かれておらず、ベッドも皴ひとつもない。

不自然だな……

普通、男の部屋なんてこんなに整理されているものじゃない。

だったらなにかを隠しているのかもと俺は部屋を捜索する。

まずはベッドの下を見たがなにも異変はない。

続いて机と壁の間を見るがなにも怪しそうなものはなかった。

ならどこにあるのだろうか……?

そう思っていると、ふとクローゼットが目に留まった。

そしてそれに近づいていく。

クローゼットの扉を開けるとそこには服がずらりと並んでいた。

なにか怪しいと思って服をかき分ける。

すると服と服の間から引き戸が現れた。

俺は迷わずそれを開ける。

正面に壁があったが、右に階段が下に続いていた。

俺は吸い込まれるようにその階段を下りていく。

と、その時、階段に灯りが点いた。魔法灯である。

灯りが点いたことに驚きながらも俺は階段を下っていく。

かなり長い階段だったが、やっと終わりのほうが見えてきた。

俺が最後の段を下りると短い廊下があった。

その奥には扉がある。

俺はその扉に近づくとゆっくりと開いた。

そのなかははっきり言ってカオスだった。

まぁ男なんてこんなものだろうと思っていたのだが、やはり汚い。

俺はあまりの汚さに顔をしかめる。

だがそれには何かしらの理由があるようだ。

本が山のように積まれた机になにかの本が置いてある。

それを覗くとそこに書いてあったのはファブリスの字だった。

これは……日記?

そこには大量の日記がつけられていた。

そしてそこにはファブリスの行方の手がかりらしきものも書かれている。



神聖歴657年7月23日

龍神になるための手がかりを図書館にて発見した。

その情報が本当なのか実際にやってみようと思う。



神聖歴657年7月27日

あの情報は事実ではなかった。

あいつは龍神になるためには龍神から譲り受けるしかないと言っていた。

それも本当なのか疑問だが、あいつのことだ。

本当なのだろう。

明日からは龍神の居場所がどこなのか調べてみようと思う。



神聖歴657年7月31日

龍神のいままでいた場所がわかった。

それはダークマター、リレイア、ブルーハーバー、フリオン、スリジエの5つだった。

これから現地に行って、これらの規則性を探してみようと思う。

ただ置いていくみんなが心配だ。

俺抜きで大丈夫だろうか?



と、まぁこんな感じだった。

俺はその日記を手に部屋から出ていく。

そして下りてきた階段を上ってファブリスの部屋に戻った。

引き戸もきちんと閉め、見えないように服で隠す。

クローゼットの扉を閉めると俺は何事もなかったように部屋を出て行った。

俺は自分の部屋に入ると必要なものを『空納』のなかに収納していく。

すべてを入れ終えると次は水遊びをしたときのテントを取りに行った。

ファブリスに持っていかれている可能性もあったが運よく持っていかれていなかった。

そして部屋の机に急いで書いた書置きを置くとみんなにバレないように家の外に出ていく。

「さようなら、みんな」

誰にも見られていないことを確認すると俺は空にむかって飛び出した。

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