44 パーティーでの出来事
今日、部活の試合なんで次こそは準々決勝を突破してきます!
(なにがあったかはマイページを見ていただければわかると思います)
絶対、倒す!というか全員倒す!
では第44話、お楽しみください!
ニュードラグーン連邦国の発足を記念する式典は街の広場で行われた。
それぞれ約20人ほどの人を引き連れて開かれた式典だったが俺はほとんどそれを聞き流していた。
だっていちいちお偉いさんたちの話を聞くのは怠いんだもん。
まぁファブリスの話は重要だからきちんと聞いていたが。
あの出来事があってから俺はファブリスとあまり話していない。
というより気まずくて顔が合わせられない。
だが、ファブリスを遠くから見て時々蹴っちゃったところは痛くないかなと目で追ってしまう。
あれは唐突に俺にあんなことをしようとしたファブリスに驚いて思わず蹴ってしまったのだ。
そもそもあんなセリフを吐いて逃げたのは恥ずかしさのあまり顔が合わせられなかったからだ。
『お前、可愛いな』
俺はあの日、ファブリスが言ったセリフを思い出して顔を赤らめる。
そして俺は近くにあったリンゴジュースを一気飲みした。
前のほうでは綺麗な顔立ちの人たちが踊っている。
いま、広場では式典後のパーティーが行われていた。
そして俺はポツンとひとりでジュースを飲んでいる。
そんな俺に近付くひとつの影があった。
「どうしましたかお嬢さん」
そのイケボを発した人物を見る。
そこにいたのはハインリヒだった。
「お嬢さんではなくルーナです」
俺はこれがファブリスだったら良かったのにと無意識に考えながら答えた。
「これは失礼いたしました」
そう言うとハインリヒは恭しく跪いた。
「もしよろしければ私と一曲、踊っていただけませんでしょうか?」
そして俺に手を伸ばしてくる。
これは俺に手を取れと言っているのか?
俺が色々と困惑しているとまわりが騒ぎだした。
「ねぇなんであの人、手を取らないのかしら?」
「ハインリヒ様が誘ってくだっさているのに失礼なのでは?」
俺はまわりの目が気になり仕方なくその手を取ろうとする。
しかし伸ばしかけた俺の腕を誰かが掴んだ。
「ルーナ、無理して踊らなくていい」
俺は腕を掴んだ人物を慌てて見る。
「ファブリス!」
俺が嬉しそうに(自覚なし)彼の名前を呼ぶとその人物、ファブリスはニッコリと笑った。
そして俺を抱き寄せるとファブリスはハインリヒのほうを向く。
「ハインリヒ、彼女が困惑しているのに無理やり踊らせるのが紳士というものなのか?」
「いえいえ、私はただルーナ様をお誘いしただけです。決して無理やりでは……」
そう言いながらハインリヒは立ち上がる。
「そうなのか?」
俺はファブリスに尋ねられ、コクリと頷いた。
「私はここで……」
だが、ハインリヒはその様子を見て逃げるようにどこかへと行ってしまった。
俺がポカンとしているとファブリスが話しかけてくる。
「なぁルーナ、よければ俺と一曲踊ってくれないか?」
そう言って手を差し出してきた。
「もちろん!」
俺は元気に返事をし、その手を取る。
「あ」
その時、俺はある重大なことに気付いた。
「どうした?」
ファブリスが心配そうに聞いてくる。
「いや実は……」
俺はファブリスに近付き耳元で囁いた。
「(俺、踊れないんだよ。どうすればいい?)」
するとファブリスが小声で俺の問いに答えてくれる。
「(大丈夫。俺がリードしてあげるから)」
そう言うとファブリスは広場の真ん中まで俺を連れて行った。




