39 君の思うままに血を
「久しぶりNO.11」
その人物がゆっくりと降下してくる。
「杉浦裕奈……」
「で?なんでお前が私の名前を知っているわけ?」
「答える必要があるか?」
「ないね。だってじきにお前は私によって殺されるのだから!」
杉浦が俺に剣を振りかざして突進してくる。
俺は『変形刃』を指先から出してこれを受け止めた。
(ここで刀を使うと街が壊れる。それだけは絶対に回避したい)
俺は足の裏から『変形刃』を出し、地面を通して杉浦の真下に出す。
しかし杉浦がバックステップを踏んで攻撃を避けられてしまった。
「あれぇ?刀は使わないのぉ?」
杉浦がニヤニヤとしながら言ってくる。
「黙れ。この自己中野郎」
俺は指先から再び『変形刃』を出しそれを途中でいくつも分岐させる。
「よいしょ」
杉浦が剣を横に一振りする。
すると赤い液体が剣から放出され、『変形刃』を破壊しつくしてしまった。
俺が驚愕しているとまたもニヤニヤとしながら杉浦が話しかけてくる。
「驚いたぁ?これは『君の思うままに血を』っていう能力でね、私の血をすこしだけこの剣が吸い取って血のビームを作り出すことができるんだよ」
そう言うと杉浦は俺に刃先を向けてくる。
そこから赤いビームが射出された。
俺は『シールド』でこれを防ぐと『韋駄天』で杉浦に急接近する。
だが……
「バレバレなんだよ!」
またも攻撃を躱されてしまう。
だが俺はその行動を読んでいた。
杉浦が俺が『韋駄天』で高速移動中に張った『蜘蛛の糸』に引っかかる。
はずだった。
杉浦が瞬時に回避行動を取り、俺の罠を避ける。
そして剣を片手に俺に斬りかかった。
「っらぁああああああああああああ!!!」
俺はその攻撃を軽く避けると杉浦の腹に潜り込む。
続いて俺は『変形刃』でその腹を裂こうとした。
その時、俺の頭にあの時のことがフィードバックしてきた。
「はぁはぁ……」
俺の息が荒くなる。
しかしそれをチャンスと思ったのか杉浦は俺をその汚い足で蹴り飛ばした。
「がはっ」
俺は地面を転がった。
しかし一向に良くなりそうにない。
俺は杉浦のほうを向く。
杉浦の顔はニヤニヤといやらしい笑顔で歪んでいて、なにか俺の奥のほうから怒りを沸かせてくる気がした。
「キモイんだよ!はやく私の前から消えろや」
俺はすくりと立ち上がる。
「死ねよ。消えろよ」
杉浦は俺に暴言を吐かせ続ける。
「俺は……お前のそういうところが気に入らなかった」
「あ?」
「だから…お前は俺が絶対に殺す!」
俺は右手に刀を顕現させる。
そして『韋駄天』で杉浦に斬りかかった。
「お前、まさか……浩司!?」
「ああ、そうだよ!俺は浩司だ!」
俺は足から『変形刃』を出して地面の下で分岐させ、逃げ道を塞いだ。
そして『伸縮刃』で上から杉浦を斬ろうとする。
「くっ……」
しかし杉浦は剣から血のビームを出し『伸縮刃』を弾き飛ばす。
そして空中へと逃げてしまった。
杉浦が剣を俺に向かって一振りする。
すると剣から大量のビームが放射された。
それを俺は『シールド』で防ぎながら杉浦にむかって飛んで行く。
「うぉおおおおおおおおおおお!!!」
「っらぁああああああああああ!!!」
俺と杉浦は互いに武器を手に相手に突っ込んでいった。




