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28 再会と憎しみ

その時、ドラグーンの空に移動短縮魔法(ワープホール)(ゲート)が開いた。

そこから10体ほどのアンフィスバエナ、そしてフードを被った謎の人物が出てきた。

街の人たちもそれに気付いて悲鳴を上げながら逃げていく。

「なんじゃとて!」

「アンフィスバエナか!」

俺とファブリスは建物の陰に隠れた。

「どうするファブリス?」

「まずは軍に連絡…いや、数も少ないからお前の部下を呼ぶ」

「どうやって?」

俺の服には通信の魔法が織り込まれていない。

こうしている間にもやつらは街を破壊している。

「俺が連絡をとるからその間、すこし時間稼ぎをしてくれ」

「わかった」

俺はそう言うとやつらにむかって飛んで行った。

その腰には鞘が装着されており俺はすぐに抜刀する。

敵がこちらに気付き襲い掛かってくる。攻撃の意思はあるようだ。

後ろにいるのは恐らく治癒師(ヒーラー)だろう。

俺は『飛行剣(ソードファ〇ネル)』を背中に出現させ、射出した。

「なんだこれは!?」

敵は魔法を唱え始める。

しかしそれを妨害するようにファ〇ネルが斬りかかった。

敵が俺のファ〇ネルと攻防を繰り広げている。

残った5人が魔法を唱え始める。

俺はその一人にむかって刀を投げた。

そしてそれを操り見えない刃で4人を一掃する。

しかし後ろに待機していたフードの人物には逃げられてしまった。

あの人…

唐突に突風が吹き謎の人物のフードが外れる。

そして俺は驚愕した。

「裕、奈…?」

その途端、俺の顔は憎しみの顔で歪んだ。

杉浦裕奈。

それは俺が前世で女性が怖いと感じるようになった原因。

そしてどうしたら許してもらえるか聞いたら校舎から飛び降りろと言ったとんでもないやつだ。

あの出来事は俺が悪かったが最初に殴りかかってきたのは裕奈のほうだ。

しかしそれに対する謝罪は一切なく、俺ばかりを悪者扱いし俺を学校に登校できなくさせたのだ。

それから俺は裕奈に対する憎しみの感情と女性に対する恐怖の感情が芽生えてしまった。

「ぁああああああああああああ!!!」

俺はファ〇ネルをすべて回収し『変形刃(マルチブレード)』を指先から出した。

その刃を長く伸ばし回避不可能なスピードで回転しながら敵を殲滅する。

そして刀を片手に一直線に裕奈のもとへ飛んで行った。

「っらああああああああああああ!!!」

俺は刀を裕奈に振り下ろす。

しかし裕奈が取り出した剣によって防がれてしまう。

「なぜお前がいる!なんでここに!」

「うっせんだよ。黙れや」

そう言うと俺の腹を蹴った。俺のからだが空中に放り出される。

そこに裕奈が剣を振り下ろしてくる。

俺は『シールド』で間一髪、攻撃を防いだ。

「お前誰?見たことない顔だけど」

「うるさい!俺は貴様が憎いだけだ!」

俺は腕から『変形刃』を出すと刃先を裕奈に向けた。

しかし裕奈はそれを飛行して回避してしまった。

「姐さん!お待たせしました!」

「ちっ…」

裕奈は第七軍が来たのを確認すると移動短縮魔法(ワープホール)でどこかへと逃げようとした。

「待て!」

俺はなかに『変形刃』を入れようとするが魔法陣に弾かれてしまう。

「姐さん!」

「バルドゥルか」

「はい。やつらは…?」

「すまない。一人だけ取り逃がした」

「しょうがない」

後ろから来たファブリスが俺を慰める。

「しかしなんで少人数で来たのでしょうか?」

「恐らく狙いはルーナ、お前だろう。遠くから見ていたがあいつらは最強レベルの強さだった。だが俺とルーナが二人きりになった瞬間に襲ってくるなんて俺たちの行動を把握しているとしか考えられない。しかも俺はこのことを誰にも伝えていないんだ。これは俺の予測だが内通者がいるのだと思う」

「でもなんで…」

「なにかあちら側にとって厄介なことがあったんだろう。それより色々とあって疲れてるだろ?はやく帰ろう」

「ああ」

俺はファブリスに連れていかれて部屋に戻った。

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