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102/107

102 復活

段々と意識が戻っていく。

それと同時にどこからか、からだから力がみなぎっていくのを感じた。

からだの様々な感覚も戻っていく。

足から伝わる地面の硬さ、肌に触れている空気の冷たさ、耳から聞こえる人の呼吸する音から何から何まで。

それからその瞼を開く。

すると世界の美しすぎる光が瞳に注がれた。

「ほわぁ~」

試しにあくびをしながら伸びをしてみる。

ちゃんと動けたから、本当に起きたんだろう。

さて、ファブリスはいずこに?

そう思ってまわりを見渡してみる。

まず天井には謎にスパイダーマンみたいに天井に張り付きながら驚きながらこちらを見ている少年。

左右には何人か見覚えがある人がいた。

では後ろかな?

くるりと後ろに振り返ってみると、やっぱりそこにはファブリスがいた。

まったく、なんて顔してんだ。

「あ、あ……」

どうやら俺が目の前に現れたことに驚きすぎて何も言えないらしい。

そんなファブリスに俺は満面の笑みで話しかける。

「ただいま、ファブリス。元気だった?」

するとファブリスはよろよろと立ち上がると口元を綻ばせて答えた。

「あぁ……。おかえり、ルーナ」

そう言ってファブリスは俺に近づいてこようとする。

だがその足を後ろから聞こえた雄たけびが止めた。

「貴様か……貴様が爺さんのぉおおおおおおお!!!」

そう言って一人の男が襲い掛かってきた。

こちらとしては何言ってんだこいつ状態なのだが。

俺はファブリスにこいつぶっ殺していいか? と判断を仰ぐ。

するとファブリスは殺さない程度ならOKと言ってくれた。

「じゃ、やりますか! 『変形刃(マルチブレード)』!」

俺がそう言うと腕と足からアイススケートの靴に装着されているブレードのようなものが生える。

まず腕のブレードで落下してくる男の短剣を受け止めると足のブレードで蹴るように男を襲った。

しかし『蜘蛛の糸』で上に逃げられてしまう。


《ユニークスキル『飛行剣《ソードファ〇ネル》』がユニークスキル『遠隔短剣《ダガーファ〇ネル》』に進化しました》


「ファ〇ネル!」

女神様の声を聞き流しながら俺はユニークスキル『遠隔短剣』を発動する。

俺の背後に上下二つのダガーが現れたかと思うと、そこから違うダガーがスライドするように増えていった。

やがてそれが十二個に増えて円形に展開されると、すべてのダガーが男に向かっていく。

「行けッ!」

男がそう言うと男の指先から無数の糸が放出された。

しかしそれらをダガーは避けて男に飛んでいく。

だがその避けた糸がこちらにむかって来ていた。

俺は『変形刃』を再びからだから出し、向かってくる糸と相殺させる。

乱発光弾(トリメンダスフォトン)!」

男が放った謎の魔法によってダガーが全滅すると俺は刀を抜いて男に向かっていった。

俺が男に刀を振り下ろすと男は短剣で刀身を受け止め、鍔迫り合いに 持ち込まれる。

光弾(フォトンボール)!」

男がそう言うと男の目の前に巨大な光の弾が現れた。

そしてそれがゼロ距離でこちらに向かってくる。

「それは、反則ッ!」

俺はそう叫びながらその巨大な弾を吸収した。

これは予想外だったようで男は次の手を打とうとしたが、俺のほうが一秒早かった。

次の瞬間、目の前にあったのは『蜘蛛の糸』でグルグル巻きとなった男の姿だった。

俺はそいつを適当に掴むと地面に放り投げて、自分はゆっくりと降下していった。

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