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ネクロマンサー討伐

さてあれから何度も妄想召喚を繰り返したアレンレベル12から2レベル上がって14になっていたのはつい先日の事。


実はこれ別に特殊なことでは無い。単に経験値が一気に入っただけなのだ。レベルの概念には特技・スキル経験と言われる枠がある。単純に敵を倒したからといってレベルは上がらないのだ。逆に特技だけをこなしても敵を倒したり運動して筋力の上昇幅が無いと上がらない。2つの条件が揃うことで初めてレベルが上がるのだ。このシステムあまり知る人が少なく、敵を倒し続けてもなかなか上がらなくて、ある日急に5レベルくらい跳ね上がる時がある。それはスキルや特技を満遍なく使わなかった事が理由だ。有効なスキルや特技ばかりを使うと陥る罠のようなシステムなのだ。


アレンはテイラーを召喚する時に冥界召喚を使用した。さて今彼のレベルがどうなっているのかと言うと……それはまだ秘密にしておこう。


「皆!無事か?」


アレンの妄想召喚魔法《聖なる流星》により殲滅した魔物達。しかしあと1匹残っているのだった。


──そう。今まさに戦っていた──


テイラーVSネクロマンサーだ。


このモンスターパニックの元凶──ネクロマンサー。


ネクロマンサーは自我を持つ事が出来る数少ない魔物。通常は自我を持つことなくただ人に襲いかかる魔物に過ぎないが突然変異でかなり稀にだがネクロマンサーが自我を持つ事が立証されている。


過去にもモンスターパニックを起こしたネクロマンサーがいるのだ。


ネクロマンサーは死霊使いである。自我を持ったネクロマンサーは近くで亡くなった魂をかけ集め1つの塊にする。数百の死霊が蠢く醜く悲しい塊を人々は《フォートンマッセ》と呼ぶ。その《フォートンマッセ》を操り魔物を追うのだ。《フォートンマッセ》の強さは死霊の善し悪しでかなりバラツキがあるそうだが魔物達は決して攻撃しないそうだ。《フォートンマッセ》が魔物ではなく、ただの厄災という事を本能的に理解しているのだろう。


ネクロマンサーは《メリカリダスの奇跡》では第10階層以降に存在する魔物。まぁまぁ高ランクの魔物で単体ならBクラスである。Aランク以降は龍種や悪魔種と言った化け物揃いである事を考えるとかなり強い魔物だ。但し自我を持ったネクロマンサーはAランク~Sランクに相当する。モンスターパニックを引き起こすからだ。


そんなネクロマンサーと戦っているテイラー。冥界召喚で得た多重人格ジュリアンテが矢面に立ち戦う。本来闇属性に対する有効手段としては聖属性が最も効率がいい。


しかし聖属性は攻撃に特化していない。回復やサポートといった補助魔法が多いのだ。


逆に闇属性は攻撃に特化し、回復やサポートには向かない。闇属性は全ての属性効果を弱める効果がある。特に腐食性の攻撃は金属には大ダメージなのだ。こうなるとチビは不利なのだ。そこでアレンはジュリアンテを送り込んだのだ。


闇属性VS闇属性だ──より強い属性効果を出せた方が勝つ。簡単だ。


アレンがネクロマンサーでは無いか?と憶測をたてた訳ではなく闇の力による攻撃をチビが受けて怪我をしていた事を見ての判断だった。それは曲がりなりにもSランクパーティに所属していた頃の経験ゆえに出来たことだった。


ジュリアンテとネクロマンサーの戦いは終盤を迎えていた。


闇と闇の応酬で誰も近寄ることも出来ない。苦し紛れに《フォートンマッセ》がジュリアンテに襲いかかろうとするがジュリアンテも同様に巨大な玉を精製して投げつけている。


アレンは死屍累々となった魔物の山を抜けジュリアンテの援護に回る気だ──



「妄想召喚!次元(ラティオ)聖槍(セインスピア)


時空魔法と聖魔法の融合だ。妄想ならし放題だぜ!


時空を超えた聖槍が《フォートンマッセ》の頭上に降り注ぐ。串刺しにされた《フォートンマッセ》は魂が浄化されるまでの間呻き声を上げていた。


苦し紛れにフォートンマッセをけしかけたネクロマンサーはテイラーとの一騎打ちを再開する。


『闇魔法でアッチに勝とうなんて1億年早いっすよー!いくっす!《奈落之大口》』


ネクロマンサーの足元に巨大な大口が広がる。うじゃうじゃと黒い手が湧いてきてネクロマンサーを奈落へと引きずり込もうとしている。必死に抵抗していたネクロマンサーだったが体が半分飲み込まれたところで諦めたのか大人しくなり下を向いた。しかしその表情は嬉々としていた様だった。


そのままネクロマンサーは奈落へと消えていった──薄気味悪い微笑を浮かべながら──


「ふぅ……とりあえず周囲の魔物は居なくなったみたいだね?皆!お疲れ様!」


『流石にワタシも今回はヤバかったです。助けて下さりありがとうございます!』チビが腰を90度に曲げてお礼を述べる。


『ソレガシも疲れ申した。モンスターパニックとは相当に厄介なものなのですな?』ジークは今回の功労者の1人だろう。単身で魔物の群れに突っ込み数を大幅に減らしてくれた。小柄ながらにとてつもないパワーだ。


『ワレの大剣はあまり役に立たなかったであります。』クロの大剣では有象無象の魔物の集団を討伐するのに不向きだったようである。


『ボクは円月輪をポイポイ投げたんだけどーチビに怒られちったー!あははは』ヒカリの武器は丸く円状の刃で2対になっている。ジャグリングの様に相手に当てたりブーメランのように当てるが運要素が強いヒカリならではの戦い方で無鉄砲に投げるものだから仲間に被害が発生しそうで注意されたんだとか。そりゃそーだ。俺でも怒るよ。


『主様~♡アタイも頑張ったわよぉ~!褒めて~褒めて~♡』ライゴの特技の1つ《嘆キッス》がエグかったらしい。食らったものはデバフが多重にかかりのたうち回って殺し合いを始めたんだとか。いやいや。やっぱライゴが1番怖ぇ、、


この度の戦いではアリス、アリサ、エリーゼは特に何も出来なかったみたいだ。まぁ初めての召喚獣達の戦いに呆気に取られた様子で足でまといになる前にひとつに固まって迫る敵を地道に排除していたのだとあとから聞いた。


『アッチは全然余裕だったっす!新参者っすけどよろしくっす!』テイラー改め、ジュリアンテは余裕だった様子だ。どうやら冥界の眷属8番目の実力はエグい様だ。


「皆よくやったね!俺の為にありがとう!とりあえずここまでのことをギルドへ報告しようと思う。じゃ来た時と同じ隊列で帰ろうか!」アレンがニカッと笑い声を少し張り周知させる。


バキ……バキバキバキ……


「『『『『『『『えっ!』』』』』』』」


ここは第2階層──の入口だ──


だが──


次の瞬間──


ドゴーーーーーン!


「『『『キャーーー!』』』」『『うわぁーーー!』』


地面が崩落──


奈落の底へと落下していくアレン達なのであった。

拙い文章ですが読んで頂きありがとうございます。

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