午羊酉亥、多言語、魔法作成
本日四本目となります
子供たちをくくるのに何となく日をまたぐのが可哀想だったので、キャラ建てを大量追加するからこうなる……
「明日、私の被験者を呼ぼうと思います」
「意外と早かったですね」
「彼らは初めて魔法に触れるものたちです、我慢出来るはずがありません、スケジュールは完璧ですよ」
ローゼン博士の研究により、機械世界の人がこちらにやってくる
ダンジョンに細工をして、出入り口を限定的にこちらの施設の入り口に見えるようにします
どうやら何年も経過したこの時期にこちらの世界への適合者が生まれ始めたようです
微量に流れ込んでいるらしい魔素に適応したんでしょうね
まぁこちらの売り込んでいる周りの魔素を使う宝石を身につけた探検者は既に来ていますが、それとは別です
それに、それらは表ですから
ローゼン博士は悪の組織のボスと契約した人です
この実験も、あちらの世界では出来ないことを、もちろんこちらの世界でもアウトな内容を、含んでいます
ふわっとした説明しかしてくれませんでしたけど
◇
私たちはあちらの世界の方が来ている間、干渉しない事に最新の注意を払います
互いに余計な影響がないようにですね
「今日は薬草園にも行きません」
「植物園の薬草さんはお水いいの?」
モルちゃんが私に聞いてきます
今は朝食後、自由時間ですが子供たちは室内で待機となります、お絵描きやら工作やら
フウカさんもヒカリさんも子供たちの見張りです
「そちらは私一人でやりますので」
「わかった!」
モルちゃんはそう言ってお絵描きをしに行きました
外が少し騒がしく感じます
誰かの声も聞こえますので、恐らく例の被験者が来たのでしょう
森の方へ早く行って欲しいです
「おかーさん」
私がドアの近くで本を読むふりをしていると
羊性の付与、クムラくんがやって来ました
「どうしましたか?」
「外が、うるさいから…部屋に戻りたい」
耳がいいのか注意を向けていたのか、どちらにせよ外の被験者達に気がついたようですね
怖がっているように思えます
まぁ…すこしうるさいですねわからなくは無いです
すると現在の部屋より施設の奥にあるそれぞれの部屋の方が静かでしょうね…
「分かりました、ただし廊下はなるべく出ないでくださいね」
「うん」
「おかーさん、僕も部屋がいい」
本を片手に馬性の付与、レードくんも来ました、クムラくんの行動に察しが着いたのでしょう
クムラくん本二冊持ってますし、部屋で読む気満々ですね
「いいですよ…サクラさんは知ってますか?部屋の前にいてもらいましょう」
「うん、先生を呼びに来る人だよね」
それは知りませんがそうなのでしょう、ええ
『サクラさん』
『主』
『そんなわけで待機して欲しいです』
『どういうわけでしょうか…』
「今日はずっと自由時間なので、お昼のあとも部屋でも構いませんからね」
「ありがとう、おかーさん!」
まぁサクラさんの周りならこの施設内一二番目に安全でしょう、実力的に
◇
昼食後です
「せんせー、どうして今日は自由時間ばかりなんですか?」
私の説明では今日の外は特に危険だから、と説明してます
クルルちゃんは疑問に思ったようですね
そうですね、私の説明だと情報ゼロですもんね
「今日は魔物がいるからなぁ」
あ、バカフウカ
「魔物!?せんせー!おれ外に行きたい!」
ルドくんが興味を持ってしまいました
フウカさん…
「魔物!?どんな魔物なんですか!?」
ライカちゃんも食いつきました
フウカさんが苦笑いです、自分で蒔いた種でしょうに
「ふっ!魔物っていったらこーんなやつだろ!」
「えー、何それわかんない!マークくん、どんなの?」
「こーんなの!」
手で大きな様子を表します、情報量ゼロですがライカちゃんとルドくんは興味津々で聞いてます
フウカさんの元にナコさんを…
アイコンタクトを取ろうと思いましたがラビちゃんとシアちゃんとお話してます
…ブラックくんにフウカさんの補助をさせましょう
目配せでなんとか…
フウカさんとクルルちゃんの会話にブラックくんが参加しました
ルドくんもマークくんの話からフウカさん達の話に切り替えています
嘘はついてませんがはぐらかしているので多少悪い気はします
ホワイトちゃんに…何とかして貰えれますかね?
「せんせ、わたし勉強したい」
ホワイトちゃんがフウカさんに話しかけに行きました
「わ、わたしも!勉強する!」
クルルちゃんも勉強したいようです
多少強引ですが流れは断ち切れそうですね
◇
日の落ちる頃にキミドリさんからメッセージが来ました
私はキミドリさんと共にローゼン博士の施設に向かいました
「そろそろ被験者が帰ってくる頃だからね、施設前の様子とあちらの世界の施設に戻ってからの様子を一緒に見てもらおうと思って呼んだんだ」
「分かりました」
そして、はいと渡される記録用紙
…まぁ構いませんよ
それで手の空いてる人も来て欲しいってことですね
すこしするとミヨさんも来ました
うーん、この博士…
画面の前の椅子に座り
ローゼン博士が音声を聞こえるようにしたようです
画面には施設の出入りの扉が映っています
画面とカメラはローゼン博士が全て持ち込んだものです
そこには数人の人が魔法を使う構えをしています
必死に魔力を込めているようですが、その手元に変化はありません
そして…
「…彼らは何と言ってるんですか?」
正確には彼ら、彼女らはですが
彼らは私には聞き取れない言葉で会話をしていました
◇
「そうか、異世界なのだから言語の壁があるのは当然か」
当然なんですか?
「どうしてローゼン博士は私たちと会話が出来るんですか?」
「ふむ、話すと複雑で長くなるのだが」
「一言でお願いします」
「……勉強した」
なんだ、言えるじゃないですか
異世界の言葉も勉強できるものなんです…あー
ナコさん、ナコさんは私たちの言葉を勉強してましたね
そっか…獣人の国という存在がこの世界にはあるらしいですね
完全に抜け落ちていました
「試しにあちらの世界の言葉を喋って貰えますか?」
「えっと…konnitiha」
え、なんて?
「……」
「…なぁシロ」
ミヨさんと顔を合わせます
気持ちは同じようですね
マザーさんに異世界の言葉がわかる魔法を使ってもらいましょう
「…というわけです」
ローゼン博士の観察の方は行動だけをメモし、会話を切り上げキミドリさん、ミヨさんと共にマザーさんの施設にやって来ました
「ほう、しかし、無理だね」
「どうしてですか?」
「想像できないからさ」
「想像?」
「魔法は思ったことを魔力と魔素を通して形にするもんだ、そして、私はこれらを聞いて、アンタらの話のことを無理と思っちまった
だから、私には言語を通じる様にする魔法は作れない」
…要するに
……自分で壁を作ったから越えれない
ということですかね?
それならきっかけがあれば作れそうですが
まぁなんでもいいです
きっかけも思いつきませんし
マザーさんに無茶を言うのもお門違いですね
…大人しく勉強しますか?
「ちなみにどうするのが正解でしたか?」
「その画面とやらを有無を言わさず見せるべきだったかもね、まぁ聞いた限りそれでも聞き取れないと思っちまえば魔法は作れなさそうだが」
…マザーさんの、魔法を作る魔法を研究したいと思ったのは私だけでしょうか
魔法陣は出来ないが魔力の塊には変換可能で、そこから薬化はできる
不思議な魔法です
「うーん、あっちの世界の魂さえ貰えれば簡単そうなんだけどなぁ」
ミヨさんがなんか言ってます
あちらの世界からサンプルを摘んでこいって事ですよね?それ
「雷の街ではあちらの世界の探検者を受け入れていると聞いたことがありますね」
そう、そうなんです、めちゃくちゃな人数では無いですが来ているはずなんですよ
「…ミスラに聞いてみるか、ちょっと直接会ってくる」
そう言ってミヨさんとは別れました
…子供たちの観察にでも戻りましょうか
今頃は夜の勉強時間ですかね?
一旦保留と
◇
「ナコさん、獣人の国って知ってますか?」
ナコさんとは同室です
寝床に距離はありますが寝る部屋も同じです
寝る前のオコウチャさんを嗜んでいる時に、言語を勉強していたナコさんに聞いてみました
「……なに?バカにしてる?」
それはそれはドスの効いた今にでも飛びかかって来そうな返事が返ってきました
不思議です、オコウチャさんから血が溢れ出して喉元には刃物を当てられ…
「…し、死にそうです、やめてください」
「……」
恐怖を刻み込む幻影は格段にレベルアップしておりました
寒気が消え恐怖は消えました
私の手元からオコウチャさんはこぼれ落ち…
「水浴びする必要がありますね…いえ、失礼しました、バカにしている訳では無いんです」
失言でした
分かりきったことでした
ナコさんが恐怖の象徴に見えてしまいます
やだ、怖いわ、この子?
「他の言語の勉強をしていたじゃないですか」
「……あぁ、そういうこと、危うく縁を切るところだったにゃ」
色々と察しがついたみたいです
急に語尾をこぼしだしました、可愛いですねナコさん
…あれ、私ってチョロいですか?
「基本言語は覚えやすかったにゃ、獣人の言語は元から基本言語から獣人が発音しやすいように生まれてるにゃ」
そんな急ににゃーにゃーいってもさっきのはなかったことになりませんからね
可愛いので許しますけど
…私は許されますかね?
というより獣人の言葉の大元は基本言語、私たちの言葉なんですね、知りませんでした
「そうだったんですね、失礼しました」
そう言って立ち上がります、水浴びに行きます
「一緒に行くにゃ」
「あ、いえ、悪いのは私ですし」
「…一緒に行くにゃ」
「…分かりました」
なんでナコさんのみみがしょんぼりするんですか…まったく…悪いのは私なのに…
「…許してくれますか?」
「…にゃー」
それはどういう返事ですか…
異世界行ったら普通言葉なんて通じませんよね
とまぁ野暮な話は置いといて、そう思ってしまったならそれでもいいんですが、自分はそれを題材に別の話を書き出すからタチが悪い、この話がしばらく進みませんでした。…はい、言い訳です
そんな感じでこちらが滞ったのもあり締めにかかります
同作者別作品、ねずみの実験、でローゼンサイドの小説(全2話完結済み)を宣伝しちゃいます
完結済みなのであちらに寄り添う展開にこの後の展開にニヨニヨ…ということは起きますかね?起きたらいいなって思います。




