表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪の組織の悪たるゆえん  作者: ファイル
16/35

私の直感って、結構当たるんですよ

すこしグロテスクな描写が含まれます


光の勇者が立ち塞がります

その見た目は酷くボロボロで立っているのが不思議に思えるほどです



「彼女を…かえせ…」


そんな勇者を支えているのは以前サクラさんに斬りかかっていた冒険者


まぁ、情報漏れの綻びはそこら辺ですよね



「かえす、ですか、彼女は望んでこちらにきたのですよ」

主に焼印の勘違いで


「嘘だ!」


「わた…わたしは…」


サクラさんがブレブレです、こちらに来るのもコロッといきますが戻るのもコロッと戻る感じですかね?


「そうだ、思い出せっ!」


勇者さんが唐突に思い出話を聞かせ始めます


…意外とイチャコラしてますねこの二人


近すぎず遠すぎない関係で楽しくしてたのでしょう

さっさとくっつけ勢と爆発しろ勢が量産されそうです



「ゆう…しゃ…しかし、私は…私はもう、けがされてしまったのだ」


そう言いながらおもむろに服を脱ぐサクラさん、あ、えっちぃ焼印を見せるんですね

それなんの効果もないですよ


私の塗り薬できれいさっぱり無くせると思います


言いませんけど



勇者さん視点ですと熱い展開とかだと思うんですが私としては早く帰りたいです

帰りますね


サクラさんの肩に手を置きます


「…なにを?」

「じゃま…するな!」


サクラさんのキョトン顔、腰に勇者からとんできた何かが刺さります


一瞬ピリッとしました

麻痺薬ですかね?


効きませんよ、私には


「転移っ」


サクラさんが絶望の顔をしながら消えます



…サクラさんだけ消えました



「えっ?」


「なっ!貴様!きさまぁぁぁあ!」


なんで私は転移されないんですか?


勇者は怪我をしているとは思えない速度で私に迫り、そのまま斬りかかってきました


スローのように見えるこの光景は…なんて言うんでしたっけ

…嫌ですね、思い出せないのは、モヤモヤします、思い出したくない気もしますが



私の肩から剣が切り込み始め、骨がミシミシと音を立てます

私は後ろに吹き飛ばされながらも剣は身体を斜めに斬り進んでいます


ここでふとわかったのは先程の麻痺薬、ピリッとしたのは魔力が封じられたから、そう思います


転移は各々の魔力で飛ぶので私だけ失敗したのも頷けます



…胸部を斬り、お腹も斬られていきます、この辺りで肩から血が吹き出します


同時に痛みが、今まで感じたことの無い痛みが私を襲います



…あ、これ死ぬわ



私の直感って、結構当たるんですよ






「私、私は…あぁ…あぁ…」

「サクラさんっ!…サクラさん?」


「おい!シロが来てねぇぞ!…っ、魔力が限界だ、たお、れる」


「透明になる人!?スタッフさん!…え!シロさんがいないんですか!?えっと、えっと、クロさん…じゃない、グループに」


「私は、どうすればいい?ワタシは…ワタシハ」


「スタッフさん!サクラさんを投薬実験室に!」



腕にキミドリのリストバンドをつけた女性がスタッフに指示を出しながら、彼女の姿を探す

とつじょ姿を現した二人に慌ててはいるが…



目元にクマを作りながら、危険な薬物を躊躇なく使いこなす、素っ気ない返事だが、気にかけてくれる

そんな先輩を

腕にシロいリストバンドをつけて、お気に入りのヨレヨレの白衣を着ている、そんな研究者を


「…シロさん?どうして返事をくれないんですか?」


バタバタと周りのスタッフが慌ただしく走る中


彼女のつぶやきは誰にも届かなかった






私は幻影魔法を使いながら、走りながら、お守りについて考えていた


話では死ぬような一撃をもらっても代わりになるというものだ


死ぬような、とはどこまでだろうか




職業には死霊使い、いわゆるネクロマンサーがあったらしい、今は禁職、なることの許されない、関係することを学ぶ、得る、力を行使することを禁じられている


禁止されている範囲は他人の命をいじること、だが

抜け道は多くある


そのネクロマンサーの書物を読んだことがある


死んだ生き物は肉体と魂が離れると

魂は辺りの魔素を体とみなし現界すると


…魂からするとまだ死んでないのだ


この魔素を吹き散らされると消滅するらしい



肉体の死とは、お守りはどの死をつなぎ止めてくれるのか



…考えても仕方ない


幻影は上手く使えてる、私を見ることは出来ないはず



ナズが来たというこの街の宿に着いた

…痕跡はない


あたりは暗い、騒がしいところも見えず、聞こえない



夜目は効くほうだ



「…あっ」


それは道の脇に倒れていた


壁を背に、腹から血を出し、顔を伏せている


引きずったあとなのか周りには血が大量についている



「ナズ…なず…」


体は冷たく、血も止まっている


…止まっていると言うよりも、出し切ってしまった、だろうか


抱きしめようと、引き寄せると、ナズだった体はズレていく


「あぅ…あぅ…」


目から涙が溢れ出した


せめて、せめて人の形を保てるようにと元に戻す



「なず…やだよ…やだぁ…」


どうしようもないのか、なにもできないのか


私はただ、泣くことしか出来ないのか


悔しくて苦しくて辛くて、悲しかった

自分の無力さがただただ…怨めしい



…なず、ナズなら手を打っていないのか


あのナズだ、何かしら


その手には、赤黒いお守りだったものが握られていた


斜めに二つに切れていたが



所詮はお守り、気休めか

思い返せば当然だろう、他部隊でも戦闘後に人員が減ることがある、想像したくないが、亡くなっているのだろう


もう片方の手には白い薬ビンが握られていた


何の薬だったのだろうか

…とろみのある液体



『クロ』


「…アカ?なに?」


『キミドリから聞いた、シロの所には…いるか?』


「…うん」


『あのシロが簡単に死ぬと思うか?』


「でも…」


『シロは施設を得た時に薬と同時に違う研究もはじめている』


「…?」


『魔物の実験だ、そして一つの目標はとっくに完成している

生命力の爆発的増加だ』


「でも」


「私は買わされてるんだ、この情報を」


それは後ろから聞こえた


「…アカ」


「直接会う時くらいアンリと呼んでくれよ」


アンリがナズの手から白い液体の瓶をひったくる


「遅くなった」

蓋を開け、その液体をナズにかけていく


瓶の大きさからは想像できない量の液体がナズを覆っていく


そして、白い液体に色がつき、顔が、形が浮かび上がってくる


「…なず」


「あ、ぁぁ…あちらの世界のノノ、んんっ!スワンプマンという話を、聞いた事はありますか?」


「ぁ…あぅ…」


「元の人が死んで、しかし全く同じの…ゴーレム、皮膚も、脳も、知識も、心も、全てが同じなんです、ですが元の人は死んでいる、誰もそのゴーレムの見分けなんてつけれません、もちろん、そのゴーレムすら」


「…ふっ、おいおい、それじゃあゴーレムがその、死んだ人と、同じじゃないか」


「ええ、同じですね」


「シロ、アカ…どういうこと?」


「ナコ…いえ、クロさん、私は死んだナズと全く同じ体の別の生き物です」


「えっ、えっ?」


「ですが、スワンプマンと違い、お守りのおかげで魂は同じです、私は、シロですか?」


「うん、シロ、シロだよ!」



やっぱりシロは流石だ

私は涙をふいてシロに抱きついた





私が?無策で?闘技大会予選出場?

無理ですよ、かすったら瀕死ですよ?


自分のことくらい自分がよく知っておきたいじゃないですか、むしろそう努めておくべきです



私が初めて死んだのは二度目の定例会議の後ですね


べつに、事故や事件という訳では無いです

なんか流れで?


そう、本当にこれといった理由なんてありません

もとから魔物を巨大化させて暴れさせる目的の過程で生命力の爆発的増加にたどり着いたんです



最初はこれで不死身にでもなれると思いましたが人の体では無理でした、身体が超過回復しすぎて壊れるんです


え、なんで知ってるかって?そりゃ…まぁ…


なので魔物で身体の代わりにならないかを研究したんです

もちろん失敗でしたが、いえ、研究を投げたので失敗と断言は出来ませんが



そんな時にアカさんにもらったスワンプマンという話ののった本


同時にテセウスの船という話



結論から言いましょう

私の今の体はスペアですね


機械世界からの本によると体は細胞によってできているようです


その細胞の代わりになるものとして人工スライムをつくりました

スライムの名前を冠したなにかですけど


全身をスライムに覚えさせて型どらせれば私が出来上がります


これで体は完成です

最初の体は施設に保管してあります

スライム漬けですね



魂ですが、お守りによって、体が死んでも野良化しないようになっています、その代わり何個かに分けることも出来ませんが


魂は引越し式ですね

ネクロマンサーの書物を参考にしました、組織のネクロマンサーに直接話も聞きに行きましたが


体から魂までの一連の研究、結構褒められたんですよ?




もちろんデメリットがないわけないのですが、それを補って余りあるメリットをわたしは選びましたね


魂はお守りの場所に留まり続けて、身体がある限りは動けないので誰かに人工スライムと生命力増加薬の混ぜ物をかけてもらう必要がありました



なので、スワンプマンなかまの

「アカさん」にだけは共有している感じですね



死ぬと組織との契約が途切れるのでし直す必要があります


人工スライムには手を加えることもできます


…さて、雷の街には元組織のスワンプマンが何人いるんですかね?



お守りも貰いに行かないといけませんね


「とりあえず、雷の街に戻りましょう」

「うん、うん!」


一つ、目標というか、やることも出来ましたし…ね





「ナズぅ…ナズぅ」


「よしよし、心配かけましたね」


ナコさんが限界までくると首元を甘噛みしてくるんですよ可愛くないですか?


恐らく傍から見れば吸血鬼のそれですが

いやぁ可愛いですね!


雷の街に戻りキミドリさんに会ってきました、泣いて喜んでくれましたがサクラさんや透明さんなどちょっと迷惑をかけてしまったようで、疲労からぶっ倒れてしまいました


サクラさんは薬漬け施設へ

透明さんは牢屋先の特別な個室へ


アカさんとはそこで別れました


自宅に戻るとナコさんにずっと腕を絡まれてました、可愛い


食事をして一緒に寝ることにしました


そして今です



うっひゃぁナコさんかわゆい!

最後の方はナコさんでごまかした感ありますが…

とりあえず見切り発車のときに書きたいことは書き終えました…が、書いていくにつれて書きたくなることが増えちゃいましたね

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ