第2話 化け屋敷突入
裏山にある「化け屋敷」。白い洋館である。クッソボロいけどね。
噂としてなら、こんなのがある。『頭がない幽霊がいた』とか、『一度入ると二度と出られない』とか、あとは、『関わったら呪われて死ぬ』とか。眉唾物だな。
別に怖くねぇよ?ほんとだぜ?
真央「虫多いわ!虫よけスプレーはないの!?」
純「カブトムシいねぇかなー(現実逃避)」
蝉がジージーうるさい。草もボーボー。長いこと誰も来ていないようだ。
太陽が照らす木陰道は、山の中なのに蒸し暑く、ただそこにいるだけで汗が噴き出る。
純「暑すぎね?帰ってラーメン食おうぜ?」
真央「いやだよ!ここまで来たのに!ほら!門が見えたよ!たぶんあそこでしょ!」
確かにボロい門が見える。
立ち入り禁止の看板でさえ錆びついて、もはや何者の侵入を阻めない。
俺と愚妹は、門の隙間をくぐって庭らしきところに入る。庭には草がほとんど生えていなかった。
真央「広いね!サッカーできそう!秘密基地も作れそう!」
純「小学生か!こういう時は、テント立ててBBQすんだよ!」
真央「何それ!サイコーじゃん!」
二人は他愛もない会話をし、化け屋敷の入り口の前に立つ。
純「まじでフリーホラーゲームみたいな場所だな。テーマパークに来たみたいだぜ。テンション上がるなー。」
真央「このセリフは欠かせないよね!中は思ったよりきれいだな!」
純「青い鬼のゲームじゃねぇか!それだと閉じ込められるじゃん!まだ入ってねぇし!」
真央「確かに。」
純「・・・閉じ込められんのはこえぇよな。」
真央「確かに。どっちかが外にいる?」
純「その前にケータイは使える?」
真央「ちょっと待ってね。・・・うん圏外じゃないよ。」
純「ケータイが使えるなら片方が外にいる意味もないだろ。というか、その場合外に残るのって俺になるよな?お前は行きたいんだろ?」
真央「うん。」
純「なおさらだめだな。」
真央「さみしいの?」
純「さみちい。」
真央「きも。」
純「(´・ω・`)」
純「まぁ、寂しいというのは嘘じゃないけど。それに加えてそばにいないといざって時に守れないからな。そこが心配。」
真央「ただの肝試しだよ?昼間だし。」
純「雰囲気がありすぎてな。とにかく、入るなら一緒にだぜ。」
真央「オッケー。でも、閉じ込められたらどうしよう。」
純「俺が対策していないとでも?」
真央「なにっ!穴抜けのひもでもあるのか!」
純「テッテレー!その辺の石ー」
真央「石じゃん。」
純「これを扉に挟んどけば、少なくとも自然に閉じ込められることはないだろ。」
真央「ちゃんとした策で面白みがないね。」
純「うっせ!」
二人は石を扉に挟んで中に入る。
真央「中は思ったよりきれいだゴッフ!」
純「無理すんな。」
真央「うえー。」
化け屋敷の中は荒れてこそいないが、なんか不快なにおいがするし埃っぽい。
外よりはマシだが暑くてジメジメする。換気すべきだろ。これ。
純「そういえば、ここにきてなにすんだ?貴重そうなものはなくはなさそうだが。」
真央「それはね。教えられませーん!」
純「えー。」
真央「まぁ探し物だよ。きれいな石とかあったら教えて!」
純「なんだよそれー。」
そんな他愛のない話をしていると、
バキッ!
後ろで何かが砕ける音がした。




