第1話 夏休みだYO!兄妹集合!
夏休み。部活も休み。つまりやることがない。宿題は計画通りにやってる。真面目なのでね。
こんな暑くて蝉もうるさい日には涼しい部屋でラーメンを食うに限る。
そんなわけでごろごろしている俺の名前は「矢取 純」(ヤドリ ジュン)。高校2年生である。
高校生といえば、彼女や友人と海に行くべきなんだろうが、彼女はいない。友人はいるが、彼女とデートらしい。お熱いことだ。二つの意味で。
ラーメン食べ終わったな。寝るか。ドカ食い気絶部矢取司令部、業務を遂行する。
ZZZ。
???「起きなさい!お兄ちゃん!」
えー。
???「起きてよー。お願いがあるんだよー。」
純「ドカ食い気絶部は今部活中だ。他をあたってくれ。真央。」
「矢取 真央」(ヤドリ マオ)。妹である。高校1年だ。兄離れしろよ。
真央「お母さんは買い物行ってるの!それに、」
真央「お兄ちゃんにしか頼めないの。お願い。」
・・・こんなことを言われて立ち上がらない兄は兄ではないだろう。腹筋のCMのように起き上がる。
純「内容によるね。」フッキンプルプル
真央「やった!」
金髪、低身長、ぱっと見は中学生にすら見えない愚かな妹、すなわち愚妹は愚かな願いをした。
真央「裏山の『化け屋敷』に一緒に行ってほしいの!」
純「お前は何を言ってるんだ。ひょっとして新手のギャグか?それともスタンド攻撃?」
真央「何言ってるの。駄目?」
純「駄目だね。危険だ。」
真央「ビビってる?」
は?べっ別にびびってねぇし!兄として心配してるのに!
少しまじめに話すか。
純「危険だからダメ。」
真央「まさか、お化けがいると思ってんの?」
純「怒るぞ?第一、俺格闘技やってっから。なめんな。」
真央「その実力を見込んでお願いしてるのだ!」
純「ダメ。」
真央「えー。」
純「・・・俺が心配してるのは、お化けとか幽霊よりも人だよ。」
真央「お兄ちゃんなら勝てるでしょ?」
純「無理。」
真央「その筋肉は飾りか!」
真央は胸筋をつかむ。
真央(私よりあるじゃねぇか!)
純「廃墟にはさ、犯罪者や浮浪者がいたりするらしいんだ。もし物陰から刺されでもしろよ。その時点で俺は死ねるし、何よりお前を守れない。」
真央「あー。どうしてもだめ?」
純「理由によるな。なぜ行きたい。」
真央「・・・教えられない。」
その時、純に電撃奔る!
純「いじめられてんのか?」
真央「???」
純「もしそうなら正直に言ってくれ。ぶちころ」
真央「違うよ!何勘違いしてるの!この勘違いお兄ちゃん!」
純「(´・ω・`)」
真央「単純に行きたいの!・・・心配してくれてありがとう。」
純「(^ω^)」
真央「きも!」
真央「じゃあ行くから。一人で。」
純「やはり化け屋敷か。いつ出発する?私も同行しよう。」
真央「花京院!来てくれるの?」
純「まあ、止めても無駄だろ?」
真央「さすがお兄ちゃん!わかってる!」
純「せめて準備はしていきなさい。」
二人は荷物を整理した。
真央「なに持ってくの?」
純「ロープ、バット、マイナスドライバー、包帯、携帯、懐中電灯、水筒、チョコ、マヨネーズ、変身ベルトデラックス版、あと財布だな。」
真央「いらないものがなかった?」
純「変身ベルトは要るだろ。」
真央「自覚してんじゃん。」
純「じゃあお前は?」
真央「懐中電灯、ハンマー、水筒、おにぎり、携帯、財布、百科事典、あと麦わら帽子だね。」
純「いらないものなかった?」
真央「何のこと?」
純「重症だな。鈍器は二つもいらんだろ。」
真央「お兄ちゃん。知らないのかもしれないけど、百科事典は鈍器じゃないんだよ?」
純「それは、うん。そうだったわ。」
真央「じゃあ出発!」




