↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/136

第93話 悠真の部屋

土曜日の昼。


約束の時間になり、四人は寮の廊下に集まっていた。


「よーし!」


凜空が大きく伸びをする。


「今日は勉強会だ!」


「ちゃんと勉強するんだよ?」


こむぎが笑う。


「もちろん!」


そう言った桃華は、小さなお菓子の袋を持っていた。


「……それ、勉強道具じゃないよね。」


「休憩用!」


桃華はにっこり笑う。


「最初から休憩する気満々じゃん。」


凜空がツッコむ。


四人は話しながら悠真の部屋の前へ。


コンコン。


凜空が軽くノックする。


ガチャ。


「入って。」


悠真がドアを開けた。


「おじゃましまーす!」


桃華が一番に部屋へ入る。


続いてこむぎ、凜空も中へ。


「わ……。」


こむぎが思わず声を漏らした。


「きれい。」


部屋の中は驚くほど整頓されていた。


机の上には必要なものだけ。


本棚もきれいに並び、床には物一つ落ちていない。


「すごっ!」


凜空が部屋を見回す。


「ここまで片付いてるとは思わなかった!」


「私の部屋とは大違い……。」


桃華が苦笑する。


「比べちゃダメだよ。」


こむぎが笑った。


「普通。」


悠真は短く答える。


「いやいや!」


凜空がすぐに返す。


「これが普通なら、俺の部屋どうなるんだよ!」


「散らかってる。」


「否定できねぇ!」


思わず凜空が笑う。


その様子を見て、こむぎと桃華も笑い出した。


「じゃあ、そろそろ始める?」


こむぎが教科書を取り出す。


「はーい。」


桃華もカバンを開ける。


……が。


「あれ?」


「どうした?」


凜空が聞く。


「消しゴム忘れた。」


部屋が一瞬静かになる。


「えぇ!?」


凜空が思わず声を上げた。


「勉強会なのに!?」


「あるある!」


桃華は笑ってごまかす。


悠真は引き出しを開け、小さな消しゴムを取り出した。


「使う?」


「いいの!?」


「うん。」


「ありがとう!」


桃華は嬉しそうに受け取る。


「これで勉強できる!」


「やっとスタートだね。」


こむぎが笑う。


四人は机を囲み、それぞれ教科書を開いた。


賑やかな勉強会が、いよいよ始まろうとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。