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第86話 プールサイドランチ

プールサイドのフードコートは、多くの人でにぎわっていた。

「何食べようかな」

桃華がメニューを見上げる。

「種類いっぱいあるね」

こむぎも隣で眺める。

ラーメン、カレー、焼きそば、うどん、たこ焼き……。

どれも美味しそうだった。

「迷う……」

「桃華は?」

「私は焼きそば!」

「早っ」

凜空が思わず笑う。

「迷ってるように見えて最初から決まってたでしょ」

「バレた?」

桃華はいたずらっぽく笑った。

「こむぎは?」

悠真が聞く。

「私は……」

少し考えてからメニューを見直す。

「カレーにしようかな」

「いいね」

凜空もうなずく。

「俺もカレーにしよ」

「じゃあ俺も」

悠真が続ける。

「え、二人とも?」

桃華が笑った。

「仲良しかよ」

「たまたま」

悠真が短く答える。

「ほんとかなぁ」

凜空が笑いながら肩をすくめた。

料理を受け取り、四人は空いているテーブルへ座る。

「いただきます!」

手を合わせ、それぞれ食べ始める。

「んー!」

桃華が焼きそばを頬張る。

「おいしい!」

「桃華、まだ一口しか食べてないじゃん」

こむぎが笑う。

「一口で分かるもん!」

「そんなもの?」

「そんなもの!」

凜空は思わず吹き出した。

「こむぎ、そのカレー辛くない?」

桃華が聞く。

「うん、大丈夫」

「一口ちょうだい」

「いいよ」

こむぎはスプーンに少しだけカレーをのせて渡す。

桃華は一口食べると、

「おいしい!」

と満足そうに笑った。

「今度それにしようかな」

「今日は焼きそばでしょ」

凜空がツッコむ。

「それはそう!」

また四人の笑い声が響く。

食事を終え、それぞれ飲み物を飲みながら一息つく。

「午後はどうする?」

凜空が聞く。

「まだ行ってない所ある?」

こむぎが周りを見回す。

悠真はパンフレットを開いた。

「向こうに一周できる浮き輪コースがある」

「それと飛び込みプール」

「飛び込み!」

桃華がすぐに反応する。

「やってみたい!」

「じゃあ先に浮き輪借りようか」

こむぎが言うと、三人もうなずいた。

「決まりだな」

悠真が立ち上がる。

四人は食器を片付け、再びプールへ向かった。

青空の下、楽しい時間はまだまだ終わりそうになかった。

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