第8話 体育の時間
キーンコーンカーンコーン——。
授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
「次は体育だから、体操服に着替えてグラウンド集合な。」
先生の一言で、教室が一気に賑やかになる。
「やったー! 体育だ!」
桃華は嬉しそうに立ち上がった。
「こむぎ! 早く着替えよ!」
「うん。」
更衣室で着替えを済ませ、二人はグラウンドへ向かう。
青空が広がり、心地よい風が吹いていた。
「全員集まったな。」
体育の先生が笛を鳴らす。
「今日からしばらく、ペアで行う種目をやっていく。」
生徒たちが顔を見合わせる。
「まずは準備運動から!」
先生の掛け声に合わせて、全員で体をほぐしていく。
「うぅ〜、体かたい〜。」
桃華が前屈をしながら苦笑いした。
「毎回言ってるね。」
こむぎも笑う。
「だって本当にかたいんだもん!」
準備運動が終わると、次はグラウンドを軽く走る時間になった。
「二周走るぞー!」
先生の声で、一斉に走り始める。
「こむぎー! 待ってよ〜!」
「桃華の方が速いでしょ?」
「今日は調子悪いのー!」
そんな会話をしながら走る二人。
少し前では、悠真が一定のペースで黙々と走っていた。
「……。」
その姿を見て桃華が小声で言う。
「悠真って、いつも真面目だよね。」
「うん。」
走り終えると、先生が再び前へ立った。
「今日はここまで。次の体育でペアを決めて、本格的に種目を始める。」
「ペアかぁ。」
桃華は少し楽しみそうに笑う。
「誰と一緒になるかな?」
こむぎも少しだけ期待しながら空を見上げた。
次の体育は、どんな時間になるのだろう。




