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64/69

第64話 第2回戦目後半

後半開始。

スコアは26対22。

4点リードのまま、勝負は続いていた。

ピーーーッ!

第三クォーター開始。

白鷺高校はすぐに動いた。

鋭いパス回しから、ゴール下へ切り込む。

「戻れ!」

悠真君が声を出す。

しかし一瞬の隙を突かれ、得点を許す。

26対24。

「まだ焦るな!」

高橋先輩の声が響く。

攻撃。

悠真君がボールを運ぶ。

相手は前から強く当たってくる。

「凜空君!」

パス。

凜空君はスピードで抜こうとするが、すぐに止められる。

「くっ……!」

一度戻す。

その瞬間だった。

「湊先輩!」

遥斗先輩の声。

湊先輩がゴール下へ走り込む。

相手の視線が一瞬遅れる。

悠真君からのパス。

「今だ!」

湊先輩がジャンプ。

ドンッ!

体をぶつけながら押し込むようにシュート。

ボールがリングに吸い込まれる。

28対24。

「ナイス!」

ベンチが一気に沸いた。

こむぎは思わず声を出す。

「湊先輩……すごい……!」

彩花先輩が微笑む。

「今のは“インサイドプレー”。ゴール下の勝負だよ。」

「ああいう強さがあると、試合が安定するんだ。」

「なるほど……!」

こむぎはメモを取る手を止められない。

試合は激しくなる。

白鷺高校も粘る。

28対28。

ついに同点。

体育館の空気が張りつめる。

「大丈夫。」

遥斗先輩が静かに言う。

「一回落ち着こう。」

その一言で、全員の動きが変わった。

悠真君が深呼吸。

ボールを受け取る。

「回すよ!」

凜空君、蒼君、遥斗先輩へとボールが動く。

白鷺高校も揺さぶられる。

その瞬間——

「今だ。」

遥斗先輩の目が光る。

一歩踏み込む。

ディフェンスが寄る。

「外!」

パス。

待っていたのは凜空君。

シュッ!

30対28。

残り時間は少なくなっていく。

白鷺高校も最後の力を振り絞る。

しかし——

「湊先輩!」

リバウンド争い。

湊先輩が空中でボールをもぎ取る。

「落とすな!」

高橋先輩の声。

悠真君へつなぐ。

時間を使う。

確実に、ゆっくり。

そして残り30秒。

「行くぞ!」

悠真君がボールを持つ。

白鷺高校は全員でプレッシャーをかける。

しかし——

「凜空君!」

ロングパス。

凜空君が抜け出す。

ゴール下。

誰もいない。

シュッ!

ボールがリングを通る。

ピーーーーーッ!!

試合終了。

32対28。

二回戦突破。

「よっしゃあああ!!」

蒼君が飛び上がる。

凜空君も拳を握る。

悠真君は静かに息を吐いた。

「……勝った。」

ベンチでは、こむぎと桃華が拍手していた。

「お疲れさま!」

こむぎは笑顔でタオルを渡す。

「悠真君、凜空君、蒼君……みんなすごかったです!」

その言葉に、みんな少し照れたように笑う。

高橋先輩が全員を見る。

「よくやった。」

「でも、次はもっと強い相手だ。」

その言葉に、空気が引き締まる。

次は——準決勝。

3年生が中心になる戦いが、待っている。

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