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第53話 寮の朝

――朝。

寮の廊下に、少しずつ生活音が広がる。

ドアが開く音。

足音。

誰かのあくび。

「……朝か」

蒼が髪をかきながら部屋から出てくる。

「うるさ……」

凜空はもう起きていた。

同じ頃。

悠真は窓の外を見ていた。

まだ少し暗い空。

(今日も始まる)

静かに息を吐く。

佐久は無言でストレッチをしている。

廊下では。

「おーい真斗!」

「うるせぇって!」

颯馬の声で、いつもの騒がしさが始まる。

「朝から元気すぎ」

「お前が遅いんだよ」

食堂。

少しずつ人が集まり始める。

「おはよー!」

蒼が勢いよく入ってくる。

「うるさい」

凜空が即ツッコミ。

こむぎと桃華も女子側から入ってくる。

「おはよう」

「おはよー!」

桃華はすでに元気。

こむぎは少し眠そうに目をこすっている。

「こっち空いてるよー」

莉音が手を振る。

「ありがとうございます」

こむぎと桃華が席に座る。

食堂には徐々に全員が揃っていく。

悠真、佐久、遥斗、湊。

真斗と颯馬は騒ぎながら食べている。

「朝からそれ食うのかよ」

「動くからいいんだよ!」

部長・高橋が立ち上がる。

一瞬で静まる。

「今日も一日が始まる」

「朝から気を抜くな」

食事が終わると、全員が動き出す。

「行くぞー!」

蒼の声。

「今日も勝つ」

凜空の笑い。

こむぎはトレイを片付けながら、小さくつぶやく。

「ほんとに……毎日だ」

桃華が笑う。

「でも楽しいでしょ?」

「うん」

そして廊下。

同じ建物の中で、それぞれが学校へ向かう準備を始める。

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