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第42話 新しい仲間たち

放課後。

体育館には、ボールをつく音が響いていた。

「一年生、こっちに集まって!」

キャプテンの声で、新入部員たちが一列に並ぶ。

今年の新入部員は、選手6人とマネージャー2人。

「じゃあ、一人ずつ自己紹介をしてもらおう。」

最初に前へ出たのは、明るい笑顔の男子だった。

「一年B組、神崎蒼です!」

「バスケ歴は2年です!よろしくお願いします!」

「おー!よろしく!」

元気な挨拶に、先輩たちから拍手が起こる。

続いて、その隣の男子。

「一年B組、橋本颯馬です!」

「バスケは初心者です!蒼に誘われて入りました!」

その瞬間、蒼が笑う。

「一緒にやろうぜって言っただけだけどな!」

「いや、毎日誘ってきたじゃん!」

二人のやり取りに体育館が笑いに包まれる。

三人目。

静かな雰囲気の男子が一歩前へ出る。

「一年C組、紺野佐久です。」

「よろしくお願いします。」

短い自己紹介だったが、真面目な印象が伝わってきた。

四人目。

「一年D組、高梨真斗です!」

「よろしくお願いします!」

元気よく頭を下げる。

その視線は、一瞬だけマネージャーの方へ向いた。

こむぎは気づいていない。

続いて、

「一年A組、東雲悠真です。」

「よろしくお願いします。」

静かな声。

無駄のない自己紹介だった。

最後の選手。

「一年A組、朝倉凜空です!」

「みんなで楽しく頑張りましょう!」

体育館がまた明るい空気になる。

「よろしくー!」

先輩たちも笑顔で応えた。

続いてマネージャー。

桃華が前へ出る。

「一年A組、朝比奈桃華です!」

「精一杯頑張ります!」

元気いっぱいに頭を下げる。

最後は、こむぎ。

「一年A組、暁月こむぎです。」

「マネージャーとして頑張ります。」

「よろしくお願いします。」

ぺこり。

その瞬間。

猫耳がふわりと揺れた。

体育館が一瞬だけ静かになる。

「……。」

「やっぱり本物なんだ。」

「噂には聞いてたけど……。」

「初めて見た。」

小さなざわめきが広がる。

こむぎは少しだけ耳を伏せた。

(やっぱり、驚かれちゃうよね……。)

すると、キャプテンが笑いながら言った。

「お前ら、見るのはそこまで!」

「こむぎも俺たちと同じ部員だ。」

「特別扱いは禁止!」

「「はい!」」

その一言で、体育館の空気はいつもの雰囲気へ戻った。

こむぎも少し安心したように笑う。

自己紹介が終わると、それぞれ自由に話し始める。

「悠真!」

蒼が声をかける。

「よろしく!」

「……よろしく。」

「凜空も!」

「よろしく!」

すぐに打ち解ける三人。

その横では、颯馬も笑顔で加わっていた。

一方、佐久は少し離れた場所で静かにストレッチを始める。

悠真はその様子をちらりと見た。

(静かなやつだな。)

まだ会話はない。

でも、それが二人の最初の出会いだった。

その頃。

「こむぎさん!」

真斗が近づいてくる。

「今日からよろしく!」

「……よろしく。」

短い返事。

「返事してくれた!」

真斗は嬉しそうに笑う。

桃華が苦笑いする。

「真斗くん、嬉しそうだね。」

「もちろん!」

「だって同じ部活だし!」

こむぎは少し困ったように笑うだけだった。

その様子を見ていた凜空が、小さく悠真に話しかける。

「なんか真斗、こむぎに積極的だな。」

悠真は真斗を見つめながら、小さく答えた。

「……そうだな。」

その表情は、ほんの少しだけ複雑だった。

こうして、それぞれの思いを胸に。

男子バスケットボール部の新しい毎日が始まった。

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