表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
41/64

第41話 部活動

ホームルームが終わると、担任の先生が一枚のプリントを掲げた。

「まだ部活動を決めていない人は、今週中に見学を済ませて決めるように。」

教室が少しざわつく。

こむぎも配られたプリントを見つめた。

(部活……。)

まだ何も決めていない。

「こむぎ!」

桃華が勢いよく振り返る。

「今日、一緒に部活見学行こ!」

「うん、いいよ。」

すると、近くを通りかかった凜空が笑顔で声をかける。

「俺たちも行く?」

「俺たち?」

「悠真も。」

少し離れた席で鞄をしまっていた悠真は、小さくうなずいた。

「……別にいい。」

こうして、四人で部活見学へ行くことになった。

放課後。

最初に向かったのは、男子バスケットボール部。

体育館では、ボールの弾む音が響いている。

「すごい……。」

こむぎは思わず見入ってしまった。

テンポの速いパス回し。

リングへ向かう鋭いドライブ。

迫力のあるシュート。

「面白そう!」

凜空は目を輝かせる。

悠真も静かにコートを見つめていた。

「……悪くない。」

その一言で、凜空が笑う。

「それ、悠真の『かなりいい』って意味だろ?」

「……さあな。」

そのとき、部員の一人が近づいてきた。

「見学?」

「はい。」

「男子なら体験もできるよ!」

凜空はすぐにボールを受け取った。

「じゃあ、ちょっとだけ!」

悠真も無言でコートへ向かう。

二人がプレーを始めると、体育館が少しざわついた。

「一年生なのに上手くない?」

「背もあるし動きもいい!」

「即戦力じゃん。」

凜空は持ち前の運動神経で軽快に走り回り、悠真は落ち着いたプレーで正確にシュートを決める。

見学していた桃華が、小さく笑う。

「決まりだね。」

「え?」

「二人とも、絶対ここに入る顔してる。」

ちょうどそのとき、凜空が戻ってきた。

「ここ、楽しい!」

悠真も短く言う。

「入る。」

桃華は満足そうにうなずいた。

「じゃあ私、マネージャーやる!」

「えっ?」

こむぎが驚く。

「前からちょっと興味あったんだ!」

「選手を支えたり、試合を応援したりするのも楽しそう!」

桃華はこむぎの手をそっと握る。

「ねぇ、こむぎも一緒にマネージャーやらない?」

「私も?」

「うん!」

「四人とも同じ部活なら、もっと楽しいと思う!」

凜空も笑顔でうなずく。

「俺も賛成!」

悠真も静かに続ける。

「……その方が安心だ。」

「え?」

思わず聞き返すこむぎ。

悠真は少しだけ目をそらした。

「いや……四人でいた方が、ってことだ。」

凜空がにやっと笑う。

「素直じゃないなぁ。」

「うるさい。」

こむぎは体育館をもう一度見つめた。

楽しそうに練習する部員たち。

笑顔の桃華。

やる気満々の凜空。

そして、静かだけどどこか期待しているような悠真。

自然と笑みがこぼれる。

「……じゃあ。」

三人がこむぎを見る。

「私も、マネージャーやってみようかな。」

「やったー!」

桃華が真っ先に喜び、凜空も「これで四人一緒だ!」と笑う。

悠真も小さくうなずいた。

こうして四人は、それぞれ同じ男子バスケットボール部で、新しい高校生活を始めることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ