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第102話 浴衣

夏祭りまで、あと三日。

出校日も終わり、夏休みも残りわずかになっていた。

そんな中。

四人のグループチャットは、今日も盛り上がっていた。

――

『そういえば!』

桃華からメッセージが届く。

『夏祭りなんだけどさ!』

『みんな浴衣着て行かない?』

こむぎはスマホの画面を見る。

「浴衣……。」

夏祭り。

浴衣を着て歩く人たち。

そんな光景を想像する。

『いいね!』

こむぎはすぐに返信した。

『でも私、浴衣着るの初めてかも!』

すると、すぐに桃華から返事が来る。

『えっ!?』

『そうなの!?』

『じゃあ絶対着ようよ!』

『一緒に選びに行こう!』

「一緒に……。」

こむぎは嬉しそうに笑う。

『行きたい!』

『決まり!』

桃華から返ってくる。

『どんな浴衣にするか考えないとね!』

――

その頃。

璃空もスマホを見ていた。

『男も浴衣でいいよな?』

璃空が送る。

『もちろん!』

桃華が返す。

『せっかくの夏祭りだし!』

『お、じゃあ俺も着るか!』

璃空は笑う。

夏祭り。

いつもとは少し違う雰囲気になる。

そう考えるだけで楽しみだった。

――

一方。

こむぎは自分の服を見ながら考えていた。

浴衣。

今まで着たことがない。

どんな色が似合うんだろう。

どんな柄があるんだろう。

「楽しみだなぁ。」

自然と笑みがこぼれる。

すると、スマホがまた鳴った。

『こむぎ!』

桃華からだった。

『絶対似合うと思う!』

『ありがとう!』

こむぎは返信する。

その言葉だけで、さらに楽しみになった。

――

その頃。

璃空はスマホを置く。

(浴衣か……。)

こむぎの姿を想像する。

「……。」

一瞬、考え込む。

(……似合いそうだな。)

そう思った直後。

「……ん?」

璃空は首をかしげる。

(俺、何考えてるんだ?)

すぐに笑う。

「まあ、楽しみってだけだろ。」

まだ、その気持ちの名前を知らない。

――

そして。

夏祭りまで、あと三日。

四人の特別な一日が、少しずつ近づいていた。

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